西野七瀬の2021年のマンガ事情「気になったらすぐ調べるようにします！」【「言霊荘」インタビュー】

10月の間、「マンガ」をテーマにお届けするTV Bros.WEBの「マンガ大特集」。本日は女優・西野七瀬さんのインタビューを公開！

テレビブロスのコミック特集号で2016年、2017年の二回表紙を飾っていただいた西野七瀬さん。幼い頃からマンガに囲まれて育った筋金入りのマンガ好きで、小学生のころに初めて買い揃えた作品が『銀河伝説WEED』（日本文芸社）とのこと。現在放送中の土曜ナイトドラマ『言霊荘』に主演する西野さんに、ドラマのこと、今年出会ったマンガについて語っていただきました！

撮影／Marco Perboni
取材・文／編集部

大切にしてる言葉は「なんとかなる」です。

──今作『言霊荘』のオファーを受けた時のお気持ちを教えてください。

西野七瀬（以下、西野）：お話をいただいたときは「私でいいのかな？」と思ったんですけど、ホラーのドラマって珍しくて面白そうと思いました。

──今作はホラー作品ということですが、撮影現場の様子はやはり他の作品と少し異なる部分はありますか？

西野：撮影現場も、あまりホラー作品だと意識せずに撮り進めています。でも怖いシーンを撮るときは監督が特に拘っていて、自ら指示を出してくださります。ホラー作品の撮影現場には怖いことが起きるとよく聞いていたので警戒していたんですけど、今のところ何も起きていないです（笑）。和気藹々とした現場で、私が謎解きの本を現場に持っていったことがあったんですけど、みんながそれでずっと遊んでくれて嬉しかったです。

──西野さん演じる主人公・歌川言葉（うたがわことは）は言葉の力を信じ人々の幸せを願う天真爛漫で前向きな性格ですが、西野さんはコトハに共感できるポイントはありますか？

西野：私も言葉の力や大切さを信じるところは共感できます。でもコトハは好奇心が強くて、周りの人たちを助けたいから色んなことに自分から関わっていこうとするんですけど、私自身は冷静に引いてみて慎重に考えるタイプなので、きっと無謀なことはしないと思います。

──西野さんが大切にしている言葉はありますか？

西野：大切にしてる言葉は「なんとかなる」です。　言葉としても好きだし、よく思います。大変で苦しい時期も過ぎれば、すごく短かったと思うことがあるので、今しんどくてもなんとかなるし、自分にはこの苦しむ時間が必要なんだなと思うようにしていると楽になれます。

──ホラー作品はよくご覧になりますか？

西野：お母さんがホラーが大好きなので、小さい時にお母さんに強制的に一緒に見させられていて、それがトラウマになっていたので今まで自分からあまり見ていなかったんです。でも、このドラマが決まって3本ぐらい見たら全然平気でした（笑）。

──ドラマ『言霊荘』の見どころを教えてください。

西野：ホラー作品なんですけど、ずっと怖い感じでもないので、きっとホラーが苦手な人も見やすい作品になると思います。その中でじわじわと何が起こっているのか分からない怖さがあるのでそこに注目して欲しいです。たまに怖いところもあるんですけど（笑）。

あと、コトハは住人の女性たちと話しているときと永山さん演じる中目零至（なかめ・れいし）との接し方が違うところがあるんですけど、そういうところも人間らしいので、そのあたりも見ていただけたらと思います。

西野七瀬の2021年のマンガ事情

──「マンガ大特集」ということで、マンガについてお聞かせください。西野さんが2016年のTV Bros.の「ブロスコミックアワード号」で表紙を飾っていただいた際のインタビューで「『ランド』と『子供はわかってあげない』（講談社）など、いくつか大好きな作品に出会えました」とお話しされていました。今年は出演作も多かったので特にお忙しかったかと思いますが、マンガは読まれていますか？

西野：はい、ちょくちょく読んでます。気に入った作品を何回も読み直すことが多いですね。だから『ランド』も『こどもはわかってあげない』もあの後、何回も読みました。あとは『ヒストリエ』とか。最近は、コミックエッセイも好きで動物病院を描いた4コマ漫画も読んでます。

──『情熱大陸』（TBS系）で、西野さんが好きなマンガ作品を3つ（『プラネテス』『ランド』『イムリ』）紹介されていて、「チョイスが渋い！」とSNSで話題になっていました。西野さんは読む作品をどのように選んでますか？

西野：マンガとの出会いという意味で言えば、今年は大きなきっかけがあったんです。27歳の誕生日ということで、27作品のマンガの第1巻をプレゼントしていただいて。その中から気に入った作品があれば2巻以降は自分で買ってね、ということだったんですけど、たくさん新しい作品に出会うことができました。

──その27作品の中で好きになった作品はありましたか？

西野：その中で気に入ったのは『マイホームヒーロー』（講談社）で、今めっちゃ好きな作品です。　一気に6巻ぐらいまで買って読みました。おもしろすぎてもったいないから一旦、第一部が終了する6巻でとめてます。あとは『大ダーク』（小学館）とか！　『ドロヘドロ』を描かれた方の作品で、『ドロヘドロ』は見た事なかったんですけど、「『大ダーク』の世界観すごっ！」って思って、そこから『ドロヘドロ』のアニメも全部見ました。あとはなんだろう…。いっぱいあるんです。でも改めて、青年漫画が自分はすごく好きなんだなと思いました。あ！　あと『御手洗家、炎上する』（講談社）ですね。もう完結している作品なんですけど、月刊誌『KISS』（講談社）をずっと読んでるお母さんから「これ好きだと思うよ」ってオススメされて、読んだらすごく面白かったです。『マイホームヒーロー』が好きなら、きっとこれも好きだと思うので、ぜひ！　それと…ごめんなさい、めっちゃ喋っちゃう（笑）。

『マイホームヒーロー』
©山川直輝・朝基まさし／講談社

『大ダーク』
©️林田球／小学館ゲッサン

『御手洗家、炎上する』
©藤沢もやし／講談社

──マンガが本当にお好きなのが伝わります。2017年に西野さんが表紙を飾っていただいたときの漫画特集号で「ブロスコミックアワード2017」を受賞していただいた『映像研には手を出すな！』（小学館）の大童澄瞳先生が「西野さんが有名になる前に『映像研』を紹介していてびっくりした」という旨のツイートをされていて、西野さんのマンガ通ぶりに驚かれていました。

西野：え！　こんなことつぶやいてくださっていたんですね、めっちゃ嬉しいです。『映像研』は確かオススメされて読んだんですけど、めっちゃ面白くて「この人すごい！」って思いました。まだ一巻くらいしか出てなかったんですけど魅力が溢れていて、大好きになりました。でも、すぐ有名になりなんとなく好きって言いづらくなっちゃって、あまり言わなくなっちゃいました（笑）。作者さん、知ってくださったんですね、ありがたいですね。

西野七瀬先生はかなり前から映像研読んでくれてて、直接お会いした事ないからどこで知ったのかわかんないけど、ワシがテレビブロスの漫画大賞頂いた時、丁度ななせまるが『電影少女』やるタイミングでブロスの表紙を飾ってたんすよ。そん時ワシはぼんやり
— 大童澄瞳/Sumito Oowara (@dennou319) October 16, 2019

引退とかスポーツ選手みたいな表現をしてしまった。卒業でした
— 大童澄瞳/Sumito Oowara (@dennou319) October 16, 2019

──有名になった作品って、好きだと言いづらくなりますよね。オススメされた作品もよくお読みになるんですね。

西野：そうですね！　お仕事させていただく編集部の方や、身近なマンガ好きな人と情報交換して教えてもらった作品を読むことも多いです。

──最後に、漫画家も認めるマンガ好きの西野さんが推奨する「面白いマンガの出会い方」を教えてください。

西野：え〜、なんだろう…。でも私は気になったらすぐ調べるようにしていると思います。今、山本白湯さんという方のマンガが好きで、それは「Pinterest」っていうアプリで知ったんです。イラストが好きだなと思ったら、作者の方の名前を調べて、その方が他にどんな作品を描いているのか調べますね。気になったら、すぐに調べて読んでみるのもいいと思います！