他の深夜ラジオでは味わえない!『ファーストサマーウイカのオールナイトニッポン0(ZERO)』が残した伝説【2022年3月ラジオコラム】

惜しまれつつも終了を迎える番組がこの改編期も少なくない。『ファーストサマーウイカのオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)もその1つだ。TV Bros.本誌では2020年の年末号のラジオ特集号で同番組を注目の番組として取り上げ、ファーストサマーウイカに表紙を飾っていただいたが、ヘビーリスナーの東北自動車道(ラジオネーム)が番組の歴史をつぶさに書き上げる特集も掲載した。
今回は、番組が終了する直前に、ヘビーリスナーとして感じていた番組の魅力、ウイカへの想いを、東北自動車道がつづる。

▲TV Bros.2021年2月号ラジオ特集号。渾身のグラビアも掲載。

<プロフィール>
東北自動車道(ラジオネーム)●ラジオリスナー。『ファーストサマーウイカのオールナイトニッポン0(ZERO)』をはじめ、多数のラジオ番組の投稿者として知られる。Twitter

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他の深夜ラジオでは味わえない!『ファーストサマーウイカのオールナイトニッポン0(ZERO)』が残した伝説

文/東北自動車道

ニッポン放送で毎週月曜深夜3時から放送されている『ファーストサマーウイカのオールナイトニッポン0(ZERO)』(以下、ウイカANN0)が3月いっぱいで終了することが先日発表されました。
ファーストサマーウイカさんは2019年11月16日に1度単発特番で『オールナイトニッポン0(ZERO)』を担当されており、その後2020年3月30日から『オールナイトニッポン0(ZERO)』の月曜日パーソナリティを2年間担当されてきました。
かくいう私も『ウイカANN0』のヘビーリスナーで、「東北自動車道」というラジオネームでよくメールを投稿しています。個人的には、単発特番の際にはファーストサマーウイカさんの手によって他のリスナーさんとコンビを組むことになったり、番組の生放送中にファーストサマーウイカさんからいきなり電話がかかってきて直接お話しさせていただいたり(※)と、一生忘れられない様々な思い出が詰まっている特別なラジオ番組です。
そこで、今回は『ウイカANN0』の魅力を、番組の名場面とともに振り返ります。あくまで、一リスナーの個人的な目線にはなってしまいますが、番組の良さがより多くの方に伝われば幸いです。

※TV Bros.の特集を読んで東北自動車道が執筆したことを知ったウイカが、なぜ東北自動車道が書いているのか、もしかしてTV Bros.に無償で無理やり書かされたのではないかと不安になり、深夜に直接電話。東北自動車道本人の言で、TV Bros.編集部の依頼でライターとして関わったことが立証され、編集部は胸をなでおろした。

『ウイカANN0』の魅力の一つは、ファーストサマーウイカさんが大物芸能人の方々と思わぬ形で交流を深める過程が楽しめることだと思います。その代表例が、ファーストサマーウイカさんと俳優・安田顕さんとの交流です。もともとはレギュラー2回目の放送でゲーム「龍が如く」について話していたところから、「龍が如く7」に出演している安田さんに関する情報がメールでたくさん送られてきて何週にもわたって盛り上がっていたのですが、2020年4月27日の生放送中に、ネットでエゴサしていた安田さんがこの様子をたまたま発見。なんと、安田さんご本人から番組のTwitterアカウントに直接リプライが来て、生放送中に安田さんと電話をつなぐことに成功しました。この出来事は「ヤスケン事変」と呼ばれて、今でも伝説として語り継がれています。その後、安田さんは2021年12月13日の放送にゲストとして出演。電話越しではなく、スタジオで直接90分間たっぷりとトークを繰り広げました。
また、ももいろクローバーZの高城れにさんも『ウイカANN0』を語る上で欠かせない人物です。もともとは、2021年の正月明けの放送でファーストサマーウイカさんが2020年末に開催された「ももいろ歌合戦」に出演したトークをしていたのですが、それを受けて翌週の生放送中に高城さんが乱入。なんと、高城さんから2021年末の「ももいろ歌合戦」への出演オファーがありました。その後、実際にファーストサマーウイカさんは2021年末の「ももいろ歌合戦」にも出演し、2022年最初の放送では2022年末の「ももいろ歌合戦」への出演オファーをされていました。このように、2年連続で「ももいろ歌合戦」への出演オファーを生放送スタジオに直接しに来る高城さんも番組ファミリーの一員なのだと思います。なお、ファーストサマーウイカさんがコロナ療養中だった2022年1月31日には『高城れにのオールナイトニッポン0(ZERO)』が放送され、ファーストサマーウイカさんの代打パーソナリティを務められていました。
このように、『ウイカANN0』という番組を通じてファーストサマーウイカさんが様々な芸能人の方とつながっていく奇跡をリアルタイムで体感できたことは、番組のヘビーリスナーとしてもとても楽しい経験でした。

また、他の深夜ラジオでは聴くことのできない実験的で斬新な企画も『ウイカANN0』の大きな魅力の一つだと思います。個人的には、土手チン・土手ガール(番組リスナーのこと)から番組ノベルティのステッカーのデザインを募集する「ステッカートライアウト」はとても好きな企画でした。本格的な作品から大学ノートの裏に落書きしたような作品まで様々なデザインが届いていて、様々な方々が『ウイカANN0』を聴いていることを実感しました。中には、常連リスナーの方々が合作で制作された作品も届いており、大げさな表現かもしれませんが、土手チン・土手ガールの絆を感じました。
『ウイカANN0』を語る上で避けて通れない企画が2020年8月に放送された「エンドレスエイト」です。アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の「エンドレスエイト」のように、3週連続で同じ展開・内容が続くという企画でした。賛否両論あった企画でしたが、個人的には今までに聴いたことのない内容のラジオだったので、ワクワクしながら聴いていました。
最近だと、2022年3月7日に放送された、ニッポン放送の建物内にある「マスター室」と呼ばれる部屋に生放送中に突撃する企画がとても好きでした。ラジオの放送の裏側を覗くことができる企画で、聴きながら胸が高鳴ってしまいました。長年ニッポン放送で番組を担当されている上柳昌彦アナウンサーも「前代未聞だよ」とおっしゃっていましたが、他のラジオでは聴いたことのないような放送を次々に届けてくれる番組だったと思います。

そんな『ウイカANN0』も残り2回の放送で終了してしまいます(3月18日時点)。月曜深夜3時にファーストサマーウイカさんと土手チン・土手ガールが毎週こっそり集まっている感覚は何にも代えがたい特別なものでした。そんな「土手ラジオ」での楽しい思い出は、いつまでも忘れられないものになるでしょう。「土手ラジオ」を聴いてきた人生でよかったと、私は胸を張って言える自信があります。
ひとまず、単発特番から数えて約2年半の間、私たち土手チン・土手ガールに楽しい放送を届けてくれたお礼を、私が代表するのもおこがましくはありますが、ファーストサマーウイカさんと番組スタッフの皆様にお伝えしたいです。とはいえ、まだ残り2回の放送があるので、引き続き楽しい放送を期待しています!

 

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TV Bros.編集部
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