インスタの苦悩? と2022年の目標【藤田菜七子 2022年1月号 連載】

ちょっと遅くなりましたが――
新年あけましておめでとうございます!
競馬界では、毎年、1月2日が仕事始め。いつもは、「おはようございます」という挨拶を交わしますが、この日だけは、その後に、「今年もよろしくお願いします」という言葉が続きます。
――ひとりひとりに、気持ちを込めて。
1人目、2人目、3人目…。気持ちも晴れやかで、交わす言葉にも笑みが溢れます。ところが。最後のひとりの方まで、きちんと想いを伝えたいとは思うのですが、50人を過ぎる頃には、ややトーンが下がり気味になり、100人、200人を超えてくると、“がんばれ、自分”と励ましていないと、だんだん言葉尻があやしくなって来て…。「おはようございます」までは、いつもの感じなのに、後半…この日限定の「今年もよろしくお願いします」が、口の中に、モゴモゴと消えていく感じで…。まだまだ、修行が足りないですね(苦笑)。

2022年――。
今年の私の誓いは2つ。ひとつは、怪我をしないことです。馬に乗りたいのに乗れない…。あのつらさは、もう、味わいたくありません。ポツンと一人、物音ひとつしない部屋で、怪我さえしなかったら自分が乗っていたかもしれないレースを見ることほど、つまらないものはありません。
本音を言えば見たくないのに、復帰したときのために、見ておかなきゃいけない。義務感で見るレースは、ドキドキもしないし、ワクワクも感じません。
2つ目は、ひとつひとつ、目の前のレースを大切にして、ひとつでも多くの勝ち星を挙げること。第1回目から、ず〜〜〜〜っと、このコラム『ここだけ馬なし』にお付き合いしてくださっている方には、「あぁ、いつもの、あれね」と、思われるかもしれませんが、これだけは、いつかムチを置くその日まで、ずっと変わらず持ち続けていたい、私の競馬に対する思いです。
1月15、16日の2日間、1年ぶりに小倉競馬に参戦。その翌日、ひとりふらりと競馬場の近くにある、ちいさな神社で初詣…2022年の誓いをあらためて神様の前で口にして、叶いますように…と、しっかりとお願いをしてきました。

2022年に目指すのは――

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