悩みは、なんでこんなことになってしまったんだろうという原因究明型の解決を狙うと「生まれてしまったから」という極論に必ずたどり着き、それは得策ではないので、全ての怒りをなあなあな笑顔に変換し、なるべく解決策の案を多く考えその中から最大限パフォーマンスしてゆくしかできなくないですか。
きっと誰のことも見捨てられないし信じちゃうしっていうか、こう見えて？ どう見えて？ 見てくれてるー？
騙されやすいんですよ私、上京したての頃、渋谷のキャッチに25万の美顔器（今思うとあの性能のものは１万で買える）を買わされたぐらい。
騙されてちょろまかされてそれでさすがに傷つくなーでも言わないでおこう…の連続しかなくねえか？ だってオナニーみたいな日本語の使い方、ここでしかしたくなくて、きみにあげられるようなものでは到底ないしだわ。
でも全員の自認が被害者であるというよくあるパターンに陥っている場合、なにを主張しても悪悪悪にしかならないので、許す前提じゃないと世界は流転しなくないか。
とれたとれたーうぇーい！ これは完全にうぇい、3時間くらい、デコチェキを作りながらクリックし続けたらディズニーのチケットを取ることができました！ まじで！ うれしい！ 大人になってディズニー好きになるとは思わなかった。もちろん子供の頃は好きだったが、上京後そうとう拗らせたサブカルアングラ糞ビッチと化していた私は、ディズニーなんかいくリア充全員爆発しろとか言っちゃう系の人間だったことを、これからの人生死にたいとか言わずまじめに生きて詫びたい。そのプライドがあるので、今のディズニー（の案内のみ）大好きな夫と出会ったとき、「私ディズニー行ったことない」と嘘をついていた。流石にあるだろw おばあちゃんが生きてたときも一緒に行ってダンボに乗った記憶あるし…高校生になるとクラスメイトのおみやげを全員分お母さんが買わせてくれて、クラスの女子みんな私があげたミニーちゃんのストラップつけてたし……大学生になったら１ヵ月だけ働いていた個人指導の塾講師のバイト先の大学生の女の子に誘われてホイホイ行ったら途中で死ぬほど腹痛に襲われ、ショーの途中だったのでお腹痛いとか言わないでとめっちゃ怒られ、意味わからなすぎてその場でその女をまいて帰宅後バイトをやめるというライトな地獄も味わったし………全然行ったことあったけど、ないことにしてた！ そんで興味ないフリしてた！ 実家の自分の部屋ミニーちゃんだらけなのに！ 爆笑っすわ。
行ったことないなら！ と、私がずっと憧れていた女性と、私と、夫の友人の男性２名と、夫の計５人でディズニーに連れて行ってくれた。
そして私の憧れの女性は、船のアトラクションで、橋の下をくぐるとき、お願いをしたらかなうよ！ と船長に言われ、目をつぶって両手をギュッと握って何かを願っていた。わたしはそれを薄目をあけてみていた。
その後、なぜか結婚してからはじめたアイドルのメンバーと一緒に行って、家族ができたら息子の誕生月の１０月に毎年行くようになり、完全に中毒者の仲間入りしてしまった。
「菌がいるから外に出られないから、今日もディズニーの夢みるね！」と毎晩息子は寝て、朝起きるといろんなパターンのディズニーの夢を話してくれる。たぶんディズニー行きたすぎて夢操作できるようになってる。
ディズニーチャンネル的なアプリでずっと映画をみながら、「トイレ行きたくなっちゃったわ、ごめん、ちょっと時間もらうね。ほんっとごめん。」と大人みたいな言い草でひとりでトイレに行けるようになって、超成長を感じました。いくらでもあげちゃう、、時間いくらでもあげちゃう。
おおもり・せいこ●’87年生まれ、愛媛県出身。超歌手。新少女世代語彙力担当。美大在学中に音楽活動を開始し、弾き語りライブが口コミで話題となる。’14年、エイベックスよりメジャー・デビュー。’15年10月に出産を経て、同年末より活動再開（その間も本連載の休載はナシ）。アイドルを中心に様々な楽曲提供をするほか、“共犯者”としてアイドルグループ「ZOC」に関わる。大森靖子公式サイト（https://oomoriseiko.info/）
バックナンバーはこちら！
投稿者プロフィール
