TV Bros.本誌でも大特集！『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』ダン・フォグラー（ジェイコブ役）が語る、『スター・ウォーズ』とのちょっとした関係

『ファンタスティック・ビースト』シリーズの愛されキャラと言えばジェイコブ・コワルスキー。ひと目で人の好さが伝わって来る親しみやすいルックスとシェイプで魔法使いたちはもとより、シリーズファンにも大人気だ。ジェイコブがそんなキャラクターになったのは、一重にダン・フォグラーのおかげ。彼の個性がジェイコブを支えていると言ってもいい。

というわけで、TV Bros.の推し作品、そして現在大ヒット中の映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』のインタビューシリーズ第２弾は、ダン・フォグラーで行ってみます！

取材・文／渡辺麻紀

TV Bros.本誌でも大特集！『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』デイビッド・イェーツ監督が語る個性的な出演者たち
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TV Bros.5月号では『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』を大特集！

エディ・レッドメイン、ジュード・ロウ、マッツ・ミケルセンのインタビューをはじめ、3名の関係性をプロデューサー、デイビッド・ヘイマンの証言を通して解剖する企画や、タイトルにある「秘密」に徹底的に迫った関係者インタビュー、かわいい（けれどちょっと怖い）魔法動物特集など、本作をより深く楽しむための情報が満載です。

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『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』

●魔法動物を愛するシャイでおっちょこちょいな魔法使いニュートが、ダンブルドア先生や魔法使いの仲間たち、そしてなんとマグル（魔法使いではない人間）と寄せ集めのチームを結成。魔法使いが人間の世界を支配するという野望を持つ、史上最悪の黒い魔法使い・グリンデルバルドに立ち向かう。そして明かされる、ダンブルドアとその一族に隠された誰も知らない秘密とは。
（2022年／アメリカ）

監督／デイビッド・イェーツ　脚本／J.K.ローリング　プロデューサー／デイビッド・ヘイマン　出演／エディ・レッドメイン　ジュード・ロウ　エズラ・ミラー　ダン・フォグラー　アリソン・スドル　カラム・ターナー　ジェシカ・ウィリアムズ　キャサリン・ウォーターストン　マッツ・ミケルセンほか

全国公開中
配給／ワーナー・ブラザース映画
© 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights ©J.K.R.

＜プロフィール＞
ダン・フォグラー●1976年アメリカ生まれ。主な出演作に『ファンタスティック・ビースト』シリーズ（2016年～）、『ファンボーイズ』（2009年）、『ベアリー・リーサル』（2015年）などがある。

 

杖のような長い棒状のものを振るのは子供の頃からみっちり練習していた

――回を重ねるたびにジェイコブの存在が大きくなっているようです。あなたはどう感じていますか？

1作目（『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』）のときは、確かにいい印象を残せたように思っていた。でも、それが続けられるとは限らないので、果たして２作目（『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』）は？　と心配していたら、僕の大好きなフィジカルコメディ（体を使ったコメディ表現）があまりなくてちょっと悲しかったんだよね。で、今回だけど、僕としてはフィジカルコメディが出来た上にアクションもやらせてもらえた。しかも杖までもらえたんだよ、ダンブルドアから！　つまり、最高だったってことだよ（笑）。

――杖の振り方が意外と難しいとみんな言っています。あなたもそうでしたか？

おそらく、そういう杖のような長い棒状のものを振るのは子供の頃からみっちり練習していたから、ほかの役者より上手いんじゃないかな（笑）？

――その子供の頃から振り回していたものって、もしかしてアレですか？

そうアレ、ライトセーバーだよ（笑）。そもそも杖ってライトセーバーみたいなものじゃない？　それをマスターであるダンブルドアからいただくんだ。そのときの僕の気分は「え？　じゃあジェイコブってフォースをもってるの？」ってことになる（笑）。実際にもっているかどうかは、まだわからないんだけどさ。

――本当に『スター・ウォーズ』がお好きなんですね。『ファンボーイズ』に出演していたのはダテじゃない？

そうそう。『ハリポタ』が登場する前から『SW』の信者だった、それも大変熱心な（笑）。ジョージ・ルーカスは『SW』を作るとき、ジョゼフ・キャンベルの『千の顔をもつ英雄』をベースにしていたのは有名な話だけど、僕はこの『ファンタビ』も『ハリポタ』も同じように英雄の旅を描いていると考えているんだ。とりわけハリーとルーク（・スカイウォーカー）はよく似ている。自分の力に気づいてなかった運命の子だったから。もちろんディテールはまるで違うんだけど、同じように美しい神話だと、僕は解釈しているんだよ。

「レオナルド・デカフェネイト！」

――撮影の現場はどうだったんでしょうか？　というのも、『ハリポタ』と同じようにシリーズが徐々に暗くなっているような感じがしたので。

そうかなあ。僕は明るさと暗さのバランスが素晴らしいと思ったよ。２作目は確かに暗すぎたけど、今回はぐっと明るくなったように思う。その辺のバランスに関しては、まさに錬金術という感じだよ。

現場はもう3度目なので、楽しいことだらけだった。テイクの間にエディ（・レッドメイン）と呪文を作ったりするんだ。たとえば「レオナルド・デカフェネイト！」って叫んだり。この呪文、わかる？

――デカフェとディカプリオをかけたんですか？

そう。心を落ち着かせるときの呪文。この呪文を唱えるとデカフェが出てくるんだ……って、自分で取りに行くんだけどさ（笑）。

じゃあ、これは？「アルフォンソ・カプチーノ！」

――カプチーノを飲みたい？　アルフォンソって？

アルフォンソはアル・パチーノの本名だよ。だから、この呪文を唱えるとアル・パチーノがカプチーノをもって現れて、（アル・パチーノの言い方を真似て）「私がジェイコブを演じればいいのか？」って言うんだ（笑）。

――なるほど！　それは楽しそうですね。では、最後の質問ですが、TVシリーズの『The Offer』という作品で若き日のフランシス・フォード・コッポラを演じているそうですね。映画おたく的には嬉しかったのでは？

そうなんだ。ジェイコブを演じたことで、いろんな扉が開かれたんだ。「ダン・フォグラーという役者はエディ・レッドメインやジュード・ロウ等の実力派とも一緒に演技が出来る」と思われたみたいでね。この『The Offer』というシリーズは『ゴッドファーザー』がどうやって作られたかをプロディーサーのアルバート・S・ラディの視点で語るもので、とてもユニークで映画ファン的にはたまらないシリーズになっていると思う……それにしても、まさか自分がコッポラを演じるなんて、本当にウソみたいだよ（笑）。

――でも、その予告編のあなたを観たらジョージ・ルーカスだって演じられるのでは？　と思いましたよ。

ワオ！　それは最高じゃない！　髭のあるぽっちゃり型はオレに任せろって感じだよね。デ・パルマもいけるし、キューブリックだって。みんな僕の大好きな監督だよ（笑）！