愛猫5匹をうまく撮るために昨秋、ミラーレスデジタルカメラを購入したミキ・亜生によるカメラ連載。第8 回は新しいレンズの購入を検討している亜生が広角レンズ、望遠レンズ、高倍率ズームレンズの3種類を試し撮りしました。
編集/藤本あき
取材・文/高本亜紀
撮影・撮影指導/大槻志穂
連載「感度ゼロからのスタート」過去記事はこちらから
ミキが登場している「OWARAI Bros.Vol.8」詳細はこちら
撮りたいシチュエーションでレンズを変えてみる
亜生 よろしくお願いします! 今日はレンズですよね?
大槻 以前から亜生さんが「ズームレンズが欲しい」と話していたので、今日は特徴的な3種類のレンズを試してもらいます。
亜生 めっちゃ楽しみ! 僕も1つ持っているんですけど、カメラを買った時に付いてきたもので。使ってみて面白味がわからなかったので、違うレンズが欲しいなと思ってたんです。ただ、望遠を買ったほうがいいのか、広角を買ったほうがいいのか悩んでて。
大槻 まずレンズの違いを説明したいと思うんですけど、持っているレンズに「18-35mm」とか書いてませんか?
亜生 ああ、あります。
大槻 これは「焦点距離」といって、イメージセンサーからレンズの中心までの距離を数値化したものです。この焦点距離によって、レンズは、広角、標準、望遠と大きく3つの種類に分けられます。
加えて、単一の焦点距離だけを持つレンズを単焦点レンズ、1本で複数の焦点距離をカバーするレンズをズームレンズと言います。
亜生さんは、単焦点とズームを1本ずつ持っていますね。広角レンズは広い範囲を、標準レンズは人の目と感覚的に同じくらいを、望遠は遠くのものを捉えられます。魚眼レンズもありますけど、焦点距離10mmくらいとかなり特殊なレンズです。
で、14-35mmくらいを広角レンズ、50mm前後が標準レンズ、100mm以上は望遠レンズと呼ぶほか、28-300mmくらいまでの広範囲をカバーできる高倍率ズームレンズというものもあります。
亜生さんの持っているのは24-105mmの標準ズームレンズと呼ばれているもので、人の目に近い焦点距離からちょっと遠くまでをカバーできます。
亜生 初心者が試すにはちょうどいいってことですね。
大槻 万能が故に特徴が出にくいので、亜生さんは難しいと感じたのかもしれないですけど。
亜生 そう! 普通のデジカメみたいやんって思っちゃって。50mmの単焦点レンズを買って、この連載でグッと寄って撮ることを教わって撮るようになったらそっちのほうが楽しくなっちゃったんです。
僕、海辺にポツンと人がいるみたいな写真が撮りたいんですよ。けど、単焦点レンズでも標準ズームレンズでもそういう写真は撮れない。どうしたらええんやろうと思ってたんですよね。あと、地方に行く時、単焦点レンズだけやと物足りなくて。一人でぷらっと歩いて撮る時に、いいなと思う景色を撮ろうとするとなんか足りひんというか。単焦点で撮ると普通のデジカメみたいになっちゃうなと思って寄ってみるんですけど、僕が思う感じの写真は撮れなくて。
大槻 単焦点レンズで遠くの景色を撮ると、ダイナミックさに欠けてしまうところはあるんですよね。広角レンズだと、目の前に広がる雄大な景色を感じたままに撮ることができると思いますよ。ただ、端っこが歪んでしまうので、例えば大勢の人が並んでいるのを撮った時に端の人が広がるように写ったりはするんですけど、それも味にはなると思います。広角レンズとは対照的に、遠くのものを大きく撮れるのが望遠レンズです。特徴として同じF値やシャッタースピードで撮った時に焦点距離が長いので、広角レンズで撮るよりもよりボケる面白さもあります。
あと、サッカーの試合でカメラマンの方々が長いレンズを使っているのを見たことがないですか?
亜生 あります、あります。
大槻 あれが超望遠レンズです。高倍率レンズは広い範囲をカバーできるので、遠くのものもちょっと近くのものも撮りたい人はオススメです。が、最小F値がF5.6やF6など暗いレンズが多くてボケ感はあまり出ないので、亜生さんは物足りなさを感じるかもしれないですね。また、それぞれのレンズによって明るさも違っていて、亜生さんのようにボケ感があるほうが好きな人は、望遠であってもF2.8くらいまで絞りを開けられるもののほうがいいかなと思います。ただ、明るいレンズは高額ですし、重くて持ち運びが大変という難点もあるんです。
亜生 そうなんや! 持ち歩くとなると軽さも大事ですもんね。
大槻 今日持ってきたのは広角レンズ、望遠レンズ、高倍率レンズの3つです。この望遠レンズは70-200mmなので、そこまで遠くを撮れるものではないですけど。
亜生 どれくらいなんですか?
大槻 例えば、先日ミキが公演をした浅草公会堂(約1000人収容)の一階客席の最後列16列目のあたりから漫才をしているお2人を撮ると、全身が撮れるくらいのズーム。バストアップくらいまで寄りたいと思ったら、400mmくらいまで撮れるレンズが必要になります。あと、70mmはポートレートを撮るのに向いています。
亜生 ポートレートってスマホにもある、周りがめっちゃボケるヤツですよね。
大槻 そうです。で、高倍率レンズでは28-300mmとこの小ささで広い範囲をカバーできます。このレンズは暗めなので、望遠で撮るとF値が6になるので暗くなってしまうんですけど、最近はカメラの性能がいいので画質にこだわらないのであればISOを上げて明るめの写真も撮ることはできます。これは亜生さんのカメラには付けられないものなので、私のカメラで試してもらいますね。亜生さんのカメラに付けられるものだと24-240mmというものがあります。試して欲しくなったらお店で探してみてください。
亜生 わかりました!
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