夏休みももう目前! ワクチンも接種して準備万端。今年こそはと、ご家族や友人とレジャー計画を立てている方も多いのでは?
「でも、普通の旅ではつまらない」――そんな方に向け、泊まってビックリ、乗ってビックリの、少し変わった宿や列車、遊園地アトラクションを5日連続で特集。
全国には、アイディアと趣向を凝らした、あなたの知らない世界がまだまだ広がっている!
4日目は、みんな大好き「列車」特集。通勤や通学でいつも乗るものとは違って、イベント列車や特急には特別感が満載。プラス、とてつもない仕掛けも満載。
さあ、それでは行ってみよう、ユニーク列車&豪華列車の世界へ!
文/成澤さおり(アドバンスワークス)
白いミストに包まれてあなたも浦島太郎の気分! 「特急 指宿のたまて箱」
幼い頃、昔話の「浦島太郎」を読んだ時、玉手箱を開けた途端おじいさんになってしまった主人公に、思わず同情したものである。と同時に、人を一気に何十年も老化させるあの煙の正体は一体何?と、疑問にも思ったものだ。つい先日、season1の放送を終えた日本テレビ系列のドラマ『パンドラの果実』だったら、ディーン・フジオカや岸井ゆきのが、颯爽と謎を解いてくれそう。
そんな妄想はさておき、煙に包まれる疑似感覚なら、現代の九州を走る特急車内で体験できる。それが「特急 指宿のたまて箱」。列車乗車時にはあの玉手箱のように、白いミストがシューっと乗客を包み込むのだ(もちろん老化はしないので安心してほしい)。この暑い時期だと、ミストがいかにも涼しげで心地よさそう!
外観は縦に真っ二つ、右は白、左は黒の2色に分かれたツートンカラー。これは浦島太郎のBefore・After、黒髪と白髪を表している。横(上下)半分に色分けされた車体はよく見るが、縦半分というのはなかなかインパクトが強く、初見では二度見必須だ。
凝っているのは外観だけではない。内装は、海を臨めるカウンター席や本棚に囲まれたソファー席など、車両ごとに座席のスタイルやシートのデザインが変えてある豪華さ。全席指定なので、利用する度に座る座席の位置や車両を変えてみると、何度でも楽しめる演出が心憎い。
木目が美しい車内には、海の生物のイラストが満載。竜宮城で乙姫やお魚におもてなしを受けた浦島太郎の気分になって、たまにはゆったりと列車の揺れに身を委ねてみたい。もちろん老化はしないので。
JR九州「特急 指宿のたまて箱」(鹿児島)
https://www.jrkyushu.co.jp/trains/ibusukinotamatebako/
猫好き必見! パワーアップバージョンもある「たま電車」
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