第10回 動物の生態の解説を細かく入れながら、その能力を使って戦うマンガいっぱい知りたーい!

もし! 筋肉細胞を乾電池をつなぐように、ひとつひとつ直列状につなぎあわせたとしたら、ごく弱い電気は何十万倍何百万倍の細胞の数の電力となるはずだ! 電気ウナギがそうやって発電するように、「バオー」の筋肉もそれができるのだ! 
……みたいな、動物の生態の解説を細かく入れながら、その能力を使って戦うマンガ好きー!!

ということで、動物の能力を使いながら、生体解説も細かく入っていく『テラフォーマーズ』とか『キリングバイツ』『アラクニド』(というか村田真哉原作作品ほとんど全部)みたいな作品が誇張抜きで全部読みたいと思い、ツイッターで皆さんに色々と募った結果、『ディザインズ』『身海魚』『Tomorrows アンアンたちの革命』『マリンハンター』『深海獣』『CYBERブルー』『ザ・グリーンアイズ』『X-GENE』『全生物に告ぐ』『ヨアケモノ』『アンタゴニスト』『オキテネムル』『完殺者真魅』などのご意見をいただいたので、未読のものは全部読み切って、どうぶつにくわしくなりたいとおもいます。『ザ・グリーンアイズ』の寄生バチのところは幼少期にガッツリ影響を受けたので本当にオススメ。おかげでいい大人になっても「体内から食い破られるシーン」を見るだけで赤ちゃんのようにキャッキャ笑顔になる人間に育ちました。

そして! 今月も出ました動物の生態解説マンガ、『ほしがりすぎでしょ!?稲葉さん』!

原作/村田真哉 作画/隅田かずあさ (著)

『ほしがりすぎでしょ!?稲葉さん(1)』(ヒーローズ)


これは悪い本ですよ。本編と全く同じノリで、特殊風俗店にやってきた獣人たちの特殊な性器の仕組み解説が入りつつ、本編の主要キャラが本編を執筆している作家自らの手によって顔面に射精されまくる『キリングバイツ』悪のスピンオフ。読後、最上級の敬意と愛をこめて「同人誌でやれ!」と言いたくなる素晴らしい作品なので、これをよんでどうぶつにくわしくなってほしいとおもいます。

それ以外に2月に出た作品だと、今一番オススメのギャンブルマンガ『ジャンケットバンク』2巻も最高。

田中一行『ジャンケットバンク(2)』(集英社)

田中一行作品の登場人物は毎回ほぼ全員が変質者であり、今回も全力で理解しがたい(けど筋は通っている気がする)美学が貫かれるので本当にクセになる。他作品の名前を出して「○○みたい」というのは全く褒め言葉にならないとは思うんだけど、それでも敢えて未読の方向けに言うならば「限定ジャンケンやEカードやってた頃の『カイジ』の、イカサマ込みの心理戦が好きだったなー」という方は、これが現在進行形。

1・2巻が同時発売した『鋼鉄のウツィア』も、「スチームパンク! ちょっと現実と違う東ヨーロッパ! 機械の腕の少女が闘技場で一対多の大乱闘!」という、暴力と死のマンガファンにとっては魅力全部盛りの注目作なので必読。

稲田晃司 『鋼鉄のウツィア(2)』(リイド社)

カラスヤ先生の『いんへるの』、2巻は電子だけの販売になってしまったんだけど、今回も「たった数ページで、なぜこれだけ人を不安にできるのか」と思わずにいられない極上のショートホラーなのでこちらも。

カラスヤサトシ『いんへるの(2)』(講談社)


そういや動物の生態の解説といえば、『キン肉マン』のブラックホール×ダルメシマン戦でも、犬は骨の形をした空間の裂け目を見ると無意識にそれを選ぶという解説がありましたね。

犬の骨の形をした空間の裂け目を見つけたときに試してみたいと思います。
メビウスの輪を作ってゴキブリを這わせる遊びをしてみたい!

劇画狼(げきが・うるふ)●マイナーマンガ紹介ブログ・なめくじ長屋奇考録の管理人&特殊出版レーベル・おおかみ書房編集長。そういえば『範馬刃牙』にゴキブリのダッシュ力の解説が入ったところから今年で10周年くらいだと思います。3/6(土)~3/28(日)まで、大阪で楠桂『鬼切丸』展を企画・開催中。

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『劇画狼の獣次元新刊漫画ガイド』

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TV Bros.編集部
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