夫婦の暮らしに ルールはいらない!? かつみ♡さゆり「自由」な結婚生活のススメ【TV Bros.2023年10月号】

とかく、窮屈さやマンネリな暮らしが語られがちな結婚生活。しかし、本来は愛し合った2人が未来を誓い合って始まったはず…。そこで、おしどり夫婦で有名な漫才師・かつみ♡さゆりへのインタビューを敢行! 結婚25年以上を経て、なおラブラブなお2人に夫婦円満の秘訣や、共に生活する上で大切なことをお聞きしました。

取材· 文/高瀬純 イラスト/金太郎ショコラ


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ドラマ『きのう何食べた?season2』特集を中心に、今号では「同居のカタチ」をテーマにした様々な企画を展開。寮、同棲、同居、ルームシェア、高齢者向け住居事情といった現代の二人以上の暮らしに迫ります!
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豊かな「生活力」より
強い「生命力」

––お2人が一緒に住まれるようになったのは結婚してからですか?

♡さゆり(以後、さゆり) 結婚の前に同棲時代が長かったんですけど、まずはもう付き合うのが一大決心だったんです。付き合った時に、かつみさんが1億7000万の借金を背負ってはったんで(笑)。

かつみ♡(以降、かつみ) 付き合ったばっかりぐらいの時ですわ。

さゆり その前に、楽屋でかつみさんが1億7000万を背負った瞬間をちょうど見てたんです。証券会社に「何とかなりまへんのか!」って電話掛けてはって。当時、かつみさんは『どんきほ~て』というコンビで売れてて結構クールな感じやったんですけど…。そんなかつみさんが取り乱してはったんが面白くて。で、「どうしはったん?」って聞いたら「株が暴落して借金背負った」って。

かつみ なかなかそういう瞬間って見ることが出来ませんからね。

––分かっててお付き合いしたというのがすごいですね。

かつみ 僕がもうさゆりちゃんのことが 大好きでしたから。お金をいっぱい持ってた時は僕もそれなりにモテてて、借金 背負ったとたんに蜘蛛の子を散らすように誰もおらんようになったんですけど…さゆりちゃんは変わらず普通に接してくれて。言うてみたら、焼け野原に咲いた1本の大木ですわ。

さゆり で、私は最初にデートに誘ってもらった時に、かつみさんといろんな話したんですけど、そんな中で「俺、天涯 孤独やから」ってポロッと言った言葉を聞いて「私がこの人の家族になってあげたい」って思ったんですよね。

かつみ 僕、親父の3人目の愛人の子どもなんですよ。親父には「お前なんかわしの子供ちゃうからな」って言われてましたし、おかんは僕のこと大嫌いな上に実家からも勘当されてるんで。ようお母さんが子どもに怒るときに「あんたなんか要らん子やねん」って言うけど、僕、ホンマに要らん子やったんです(笑)。で、そういう子って生命力が強いんですね。今、僕60歳ですけど、病気もないし視力も1・5。

さゆり 番組の出演者全員コロナになって、私までかかったのに、1人だけかからず元気でしたから(笑)。借金1億7000万を背負った日も元気で明るくて、私はその生命力の強さに惹かれたんですよね。

かつみ「さゆりちゃん、美容マニアなんですよ。“顔にシャワー当てない”とかこだわりがいっぱいあって、今、足の裏まできれいにしてて。足の裏に年齢出るからって言って、ガサガサにならんようオイル塗ってるんですけど、そのおかげで廊下がずるーんって滑るんですよ。もう王将の厨房かっていうぐらい滑りますわ」 さゆり「2人で滑りまくってます(笑)」

ルールに縛られない
愛情を返し合う

––そして、同棲生活が始まったと。

さゆり 私は神戸に住んでたんですけど、大阪で1カ月芝居の仕事が入って、自分の家から通うと遠いからということで、その間海外に行くことになってたかつみさんが「うちから通えば」って鍵をくれはって。で、行ってみたら電気は止まってる、ガスは止まってる…。

かつみ 僕にとっては当たり前のことやったんですけど、さゆりちゃんにとっては大冒険の始まりみたいな感じやったらしいです。

さゆり 私は同棲するつもりもなかったんですけど、ポストいっぱいに督促状が溜まってて。表にまとめたら43件あったんです。

かつみ 大谷翔平のタイトルより、いっぱい持ってましたわ。

さゆり かつみさんは一日中働いてはったんで、私が代わりに銀行に支払いに行ったり、作業手伝ったりして。そうこうするうちに神戸に帰れなくなって同棲に至ったっていう感じでした。

––同棲の時から奥さんみたいなことをされていたんですね。

さゆり まだ二十歳だったので、“好き”っていう気持ちだけで突っ走れましたね。料理とかも小さい頃からおばあちゃんとかお母さんがやってたのを思い出して、自己流で。お金がない中、冷蔵庫にある素材で、「今日はこの素材とこの調味料があります、これで何が出来ますか」って、大喜利のお題に答えるような感じでご飯作ってました(笑)。

かつみ スーパーの野菜売り場で捨ててしまうような大根のヘタもらってきたり。SDGsの先駆けですわ。

––かつみさんも料理はされてたんですか?

さゆり まったく。カップラーメンも作れない人でした。でもそれがね、面白いもので、だんだん変わってきたんですよ。

––じゃあ今は分担して家事をされている?

さゆり ウチは分担決めたり、そういうルールは一切ないんですよ。だって、一歩家から外出たら世の中ルールだらけじゃないですか。しっかり守っていかないといけないルールが社会にはたくさんあって、そういうものに縛られてる生活してるのに、家の中でも縛られるのはイヤだなと思って。で、私は明治生まれのおばあちゃんたちに育てられて「男子は台所に立たせたらあかん」とかそういうのを叩きこまれてきたので、家事は全部自分でやるもんやって勝手に思ってたんですけど…かつみさんが何も言わないうちにやってくれはるようになって。

かつみ コンビ組んでから、さゆりちゃんがどんどん忙しくなってくるんですよ。最初、世間の人たちから“かつみの嫁”としてさゆりちゃんが見られてたけど、今や“さゆりちゃんの旦那”として僕が見られてますからね。リーダーが完全に変わってるわけですよ(笑)。さゆりちゃんが外で働いて、家帰って家事して…って大谷みたいに二刀流やって、俺は待ってるだけなんて、そんなん「あほか!」って言われますやん。だから、今はやってますね。

さゆり あとは水回りの掃除もしてくれますね。

かつみ 売れてる人、出世してる人ほど、トイレ掃除したり、靴磨いたり、切れた電球変えたり、そういうことちゃんと自分でやってはるんですよ。だからそれをマネしてやるようになりました。

さゆり そういう風にだんだんやってくれることが増えてきて…。

かつみ なぜかというと、さゆりちゃんがね、もう娘のように可愛いんですよ。奥さんっていうよりも、娘のように可愛い。例えば車で移動するときも、僕は早めに車乗ってエンジン掛けてエアコンきかせて…ってやってます。ロケの現場まで送っていって、さゆりちゃんがロケ終わるまで待って。僕も使えっちゅうんですよ(笑)。

さゆり そういう話をしてたら、番組で「運転手・かつみさん」って写真だけで紹介されるようになりました(笑)。

––(笑)。でも本当にお父さんみたいですね。

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