【短期集中連載/月1回更新予定】
3人組YouTuber「Kevin’s English Room」の一員であり、magora(マゴラ)として音楽活動もするやまが、日々思うことを軽やかに綴ります。
第7回は、シリーズで続いてきたL.A.滞在記で、やまがどうしても話しておきたかったことを特別編でお届けします。いつにも増して、ちょっと真面目に社会のあり方への提言です。
撮影/Kazuyuki Sanada 撮影協力/Amazon Studio Tokyo
目次
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プロフィール
やま
YouTuber、ミュージシャン。東京都生まれ。幼い頃より多言語環境で育ち、日仏英の3カ国語を話す。高校時代にフランスへの留学経験があり、大学では第二言語学習/教育を専攻。卒業後は訪日誘客事業に携わる。現在は大学時代の友人2人とともにYouTubeチャンネル「Kevin’s English Room」(※2025年2月現在、登録者数244万人)で活躍中。また、magora(マゴラ)として音楽活動もしている。2024年11月6日にmagora 1stアルバム『kotohogi』発売。同11月に初のツアー「magora 1st Live Tour “kotohogi”」開催。2025年4月にはbillboard LIVEでのツアーも控えている。
▼「magora 1st Live “ubugoe”」ライブレポート
▼「magora 1st Live Tour “kotohogi”」ライブレポート
#7 1年前のアメリカ滞在で強烈に感じたこと(L.A.滞在記・特別編)
2025年が始まって早くも丸1カ月半が過ぎた(はや)。
月1のペースで書いてきた(どこがやねん)このエッセー。
今年も自分の中にあるものを形にする「試み」を続けていきたい。
できるだけ楽しく読んでもらえるといいなと思って書きますので、
どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
さて、長らく続けてきた「L.A.から帰ってきて思うこと」シリーズ特別編である。
考えてみればL.A.に行ったのは約1年前、2024年の1月の終わりであった。
……いや、いつまでL.A.の話してんねん。
月1のペースで書いてきた(どこがやねん)このエッセーも、ずっとL.A.旅行記を引っ張ってきた感がある。
いやどんなペースやねん……。
担当の編集者さんの呆れた顔が浮かぶ(この場を借りて本当にごめんなさい)。
今回、僕がどうしても書きたかったことなのだが、
ちょっと小難しい感じに聞こえたらごめんなさい。
でもこういう心の中の思いを文章にしないまま、L.A.訪問記を閉じるわけにはいかないのだ!
そしてこれが1番僕が強く感じたことだったりするんだ!
読んでくれ! よろしく!!
***
分断と格差を感じた街
ロサンゼルスは、まざまざと分断と格差がある場所だった。
例えば、青い空に緑の芝生が映えるビバリーヒルズの超高級住宅街に住む超セレブが超地元の超高級スーパーで超新鮮なスーパー野菜を超絶スムージーにして飲んでいる一方、そこからわずか10分行った場所では、ゴミやタバコの吸い殻がそこかしこに落ちている道路の脇にテントが並び、そこで暮らす人々の叫び声やすえた臭い、日本では嗅ぐことのない煙の匂いが充満している。
「ここから先は命の危険があるので入ってはいけない」とされるエリアがあり、それは近くを通り過ぎただけでも「何かヤバい気配」を感じる道であった。
数年前までは活気があったであろうショッピングストリートも、コロナ禍を経て軒並み閉店に追いやられた店が軒を連ね、ゴーストタウン化していたり。
かと思えば巨大なチェーンのスーパーには人が溢れていたり。
チャイニーズシアターから歩いて5分の大通りの脇でピクリともせず眠っていた男性が今でも目に焼き付いている。彼はぐっすり眠っていたんだと信じたい。
「持てる者」は自分とその富を守るためにものすごいお金を払って警備のマッチョマンを雇う。
そうではない者は自ら武装し常に周囲を威嚇し、またある者は他者から奪うことで生き延びる(ちょっとした窃盗は合法なんだそうだ)。
自らの努力と才能でのしあがった者は手にしたもの全てを当然の権利として勝ち得て、敗れた者は、たまたまどこかで負けたことを「弱さ」とされ、全ては自分の責任だと、弱いのが悪いんじゃないかと、あしらわれる。
その土地での社会のあり方
自分がいかにアメリカの美しい面だけを見てきたかを思い知らされた。
「ロサンゼルス」と聞いた時に思い浮かべる景色や映像が、いかに偏った要素で構成されていたかを痛感させられた。
当然だ。ここは自由の国アメリカ。全てが自由なのだ。
勝手に勝てばいいし、勝手に負ければいいのだ。
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