ロイヤルホストから違和感をこめて…17/2月号・高橋ユキ連載「打つ、買う、推す! 犯罪者の金の使い道」

「つけびの村」の著者で「ロイヤルホストを守る市民の会」代表でもあるフリーライターの高橋ユキさんがお届けする、ブロス的社会派連載!
事件や報道を追う中で引っかかった“違和感”を、ロイホでひと息つきながら軽妙に綴ります。

今回は犯罪者に吸い上げられてしまったお金の行方。どう使ったかを追った結果、人生が垣間見えるう…かもしれません。
(マイブームメニューの紹介つき、みんなもロイヤルホストを堪能しに行こうね!)

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 東京・狛江市での強盗殺人事件をきっかけとして、フィリピンを拠点とした特殊詐欺グループのメンバー4人が逮捕された。末端の実行犯とのやり取りの際に自らを「ルフィ」と名乗っていた者がいた……そんな報道が出てからは、この事件のタイトルにやたらと「ルフィ」が用いられ、日本全体が「ルフィ」というワードにうんざりしていたころの逮捕だった。彼らはフィリピンの入管施設の非収容者であったが、そこではVIPルームを確保していたといった報道のほか、マニラの五つ星ホテルに滞在していたことなども報じられている。
 だがふと思う。彼らが金を吸い上げる特殊詐欺グループの、わりと上位にいたとしても、金の使い道はこういう感じなんだ……と。他人から見れば、そんなことのためになぜ、と思ってしまいがちなのが、犯罪で得た金の使い道だ。今回は、不正に金を得た者たちがそれを何に使ったか、少しだけ注目してみたい。
 まず、こうした金の使い道として、なんといってもダントツに多い印象があるのが、「ギャンブル」だろう。つい最近でもこんなニュースがあった。
「ばれる前にギャンブルで当てるしか…」神社改修費1390万円着服の被告が証言 宝くじ100万円当選も
2023年2月22日(水) 06:48
石田被告は富山市婦中町小長沢にある若宮八幡社の改修整備委員会の会長を務めていた去年8月までに179回にわたり、委員会名義の預金口座から現金およそ1390万円を着服したとされています。
 立場を利用して神社改修費用を着服していた男。この金を何に使ったか裁判で質問されたという。
石田被告:「着服したお金は借金の返済、生活費、あとはギャンブルですね。競輪や競艇をしていた時も楽しいと思ってやっていたことは1度もありません。お金が欲しいという気持ちだけでギャンブルをやっていました」
 と、もともと借金があったことから取り返すためにギャンブルに手を出したといったニュアンスのことを話している。
石田被告:「私の会社が不振になり、右肩下がりで収入が下がり、月々23万円ぐらいの収入が18万円くらいになりました。少しでも生活の足しにしようと思って…ギャンブルも月2,3万円くらい使っていました」
弁護人:「どのようなギャンブルですか?」
石田被告:「競輪や宝くじです」
弁護人「ギャンブルに使うお金はどれくらい?」
石田被告:「平成27年は月に2,3万円。60歳で会社を定年になってからは月に5万円くらい使っていたと思います」
 と言いながら、検察側の質問では、100万円を宝くじで当てたこと、それも着服金の返済にあてず、自分の口座に入れてしまったことが明かされている。色々言っているがギャンブル依存症なのではないかと問われ、最終的に本人も認めていた。
 また奈良では、警察官が横領してギャンブルにその金を突っ込んでいたことという。
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