「つけびの村」の著者で「ロイヤルホストを守る市民の会」代表でもあるフリーライターの高橋ユキさんがお届けする、ブロス的社会派連載!
事件や報道を追う中で引っかかった“違和感”を、ロイホでひと息つきながら軽妙に綴ります。
今回は、特殊詐欺の名前の謎について思いを巡らし、各県警・自治体のサイトの旅に誘ってくれました。
(マイブームメニューの紹介つき、みんなもロイヤルホストを堪能しに行こうね!)
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仕事柄、ニュース記事を読むし、また新聞社の有料会員にもなり、主に社会面にはしっかり目を通す。そのなかで目についたひとつが『感謝状贈呈の記事』である……と、たしか連載初回に書いたことがあると思う。
感謝状贈呈の記事で多いのは、詐欺にだまされそうになっている高齢者を、コンビニ店員が止めた……というものだ。そのニュース記事で日々、気になっていることがあった。なぜか千葉のニュースだけが、詐欺のことを『電話de詐欺』と表記しているのだ。
Yahoo!ニュースに配信されている千葉日報の記事にはこんなふうに書かれている。
電話de詐欺の受け子か、容疑の41歳男逮捕 孫かたり「現金が必要」 千葉・佐倉署
https://news.yahoo.co.jp/articles/2df9ed55a44606e597cbbf9b833b624b0ab0287d
さも全国的に知られた言葉であるかのように、タイトルにまで『電話de詐欺』と書かれているが、いや『電話de詐欺』って何。『de』って……?
と、ずっと気になっていたが、記事にはどう見ても特殊詐欺の文脈で『電話de詐欺』のワードが用いられているので、そういうものだろうとスルーしていたが、せっかくなので調べてみました。
千葉県警のHPを見ると『電話de詐欺』ページがある。
ところが『電話de詐欺』がなんなのかという説明はない。さらに調べると、ようやく見つけた。
「電話de詐欺」とは
https://www.police.pref.chiba.jp/seisoka/safe-life_fraud-about.html
〈なお、電話de詐欺とは、特殊詐欺の実態を周知するため平成27年8月から使用している千葉県独自の広報用名称です。〉
といいつつ『電話de詐欺』には分類があり、そのうちのひとつ「架空料金請求詐欺」には
有料サイトや消費料金等について、「未払いの料金がある。今日中に払わなければ裁判になる。」等とメールやハガキ(封書)で知らせ、金銭等をだまし取る(脅し取る)手口です
とある。ファーストコンタクトは、もはや電話ではない。これでは『ハガキde詐欺』ではないか? しかし、もう千葉県独自の名称として2015年から『電話de詐欺』をスタートさせてしまった手前、止められないのだろう。
ここまで調べてふと思った。千葉県独自の名称が『電話de詐欺』であるならば、他県警でも独自の名称があるのではないか。さらにググると、こんなページが出てきてしまった。
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