【2023年 6月号 大森靖子 連載】『大森靖子の超一方的完全勝利』

 昨日までをやってきた自分が、どうやって昨日までを乗り越えて今があるのかわからない。今日の自分があるのは、他ならない自分が今日までをやってきたからだけれども、今の実力は全て今までの結果なのだけれども、その経過なんて記憶の連鎖で、連鎖というものは、昨日とは直接的に繋がっているけれども、10連鎖前のものとは、例えその1連鎖目を発端として起こった爆発だとしても、その関連性を強烈に記憶していることなんてできない。連鎖後に起こるのはただ何もなくなった、全て消えたという快楽と、これから何かを積み上げていくことができる期待、そうこれは、あくまでぷよぷよの話をしているだけなのだが、ゲーム性を有した全ての時間を溶かす遊具には自分の生きる癖が伴うものであり、人生の話をしているともいえる。よって「これって人生のようだね」そう呟くことが1日に何度あろうと、それは真理であり、深く深く頷けるものであるとともに、浅くて薄っぺらくて、当たり前のことである。

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