餅が喉につまって後ろにぶっ倒れ! 崩れた棚からは物が落下して頭に突き刺さり! それに驚いた人間が家電のコードに足を引っかけて転倒し、熱帯魚の水槽を大破壊! あふれ出た大量の水がコンセントに流れ込み人体大感電!
中身をガソリンにすり替えられたペットボトルを間違えて飲んだ青年が吐き出したガソリンをかぶった男が掴んだ手すりから静電気の火花が走り京王線大爆発! さらにそのままガス缶に延焼して人体大発火!
『カオスゲーム』、2巻も問答無用の皆殺しピタ〇ラスイッチ! やはり罪のない者同士が0から嘘の共鳴をしてみんな不幸になることは、フィクションの世界では最も尊いものランキング第3位ということが分かります。
山嵜大輝『カオスゲーム(2)』(講談社)※アフタヌーンで連載中
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『ROPPEN-六篇-』もいいですよ! このマンガについては、私のコラムで何年も何年も言い続けてきた「登場するキャラクターの太ももが太ければ太いほど、マンガは面白い」をほぼ完全な形で証明してくれている最高の1巻です。
ここに出てくる第一の刺客、足男は本当によくて、まずは遠距離攻撃として「切り取った人間の足を合成樹脂で固めたもの全身に纏い、それを猛烈な勢いでぶん投げてくる」という技を使いつつ、近距離ではとにかく太い太ももから古今東西のあらゆる格闘技の足技を繰り出してくる。太ももが太いことにまつわる過去回想編も存在し、自分の足を抱き枕にして寝ている描写がある。手だけ使っていたら足が嫉妬するので脚でも絵を描いたりしているコマも挿入され、自分の足を抱き枕にして寝ている描写がまたある。
分かりますか? 今私はマンガのストーリーの説明を一切せずに、最初の敵の身体的特徴と過去エピソードを擦り倒しています。
登場キャラの太ももが太いことは、フィクションの世界では最も尊いものランキング第2位ということが分かります(1位は、人間の肘と膝の先を切り取って家畜扱いすること)。
宮下暁『ROPPEN-六篇-(1)』(小学館)※ビッグコミックスピリッツで連載中
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あと、皆さんはどんな絵柄のマンガが好きですか?
描き込みが凄ければすごいほどいい絵だとか、流行りの絵柄であれば売れるとか、そういうことは一切なく、マンガにはそれぞれストーリーに合った絵柄があるわけですが、あまりにも執拗な点描はそれだけで大正義の呪いなので、「やばい、買う!」となります。『軟骨さん』の話です。
アナログ作画かデジタル作画か、紙の本なのか電子書籍なのか、本来ならこういうものにもなんの違いもないはずですが、『軟骨さん』は紙の本がいいですね。紙の本は、やり過ぎ感の気持ち悪さを伝えるエネルギー効率が高いのでオススメします。
佐藤達木『軟骨さん』(ジーオーティー)※COMIC MeDuで連載中
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最後は『動物最強地下格闘技ビースト1GP』。動物の生態を解説しながらの真異種トーナメント、令和の世にコロコロで始まっているので心をゼロにして楽しむ準備万端です。
先の大戦でいい戦士だったワニとヒクイドリがトーナメント1回戦でぶち当たったり、虎がまたひどい目にあったりします(ネタバレ)。
こんなん、世界になんぼあってもええですからね!
小泉作十『動物最強地下格闘技ビースト1GP(1)』(小学館)※マンガサイト「週刊コロコロコミック」で連載中
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げきが・うるふ●マイナーマンガ紹介ブログ・なめくじ長屋奇考録の管理人&特殊出版レーベル・おおかみ書房編集長。古屋兎丸先生のキャリア初期の作品の展示「初期衝動原画展」を6/24(土)~7/17(月)にモモモグラでやります。モモモグラ公式HP
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