栗東トレセンでの武者修行【藤田菜七子 2022年3月号 連載】

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『藤田菜七子のここだけの馬話』web連載22回目を迎える今月は…関西の栗東トレセンからお伝えします。
 滋賀県栗東市にある栗東トレセン…正式名称は、栗東トレーニングセンター。私のホームグラウンドと言ってもいい美浦トレセンと同様、JRAが誇る馬のトレーニング施設です。
 では、なぜ私が関西の拠点である栗東にいるのか?
 話せば長くなりますが(笑)、スタートラインは、「もっと上手くなりたい!」「もっと、もっと、上手くなりたい!!」という、騎手になった頃から頭の中にずっとある、この想いでした。
 初騎乗、初めての勝利、海外遠征…。JRAでの勝利数も、1年目の6勝から、14勝、27勝と増え、2019年には43勝。数字だけ見ると、順風満帆だったように映るかもしれません。でも、いつも私の胸の中には、「もっと上手くなりたい!」という想いが、ぐるぐるしていました。
 もっと上手くなるためには、どうしたらいいのか!?
 いちばんの近道のようで、いちばん遠いところにあるのが、技術を磨くことです。目の前の課題をひとつクリアすると、またすぐに次の課題が出てくる――。毎日がその繰り返しです。
 そんな中、2020年にはレース中の落馬事故で馬に乗れない日が続いて。勝利数も、「ひとつでもいいから、前の年を超えたい」という目標をクリアすることができませんでした。
 凹みました。落ち込みました。同時に、「もっと、もっと、上手くなりたい!」という気持ちが湧いてきて。そのためには、ちょっと環境を変えてみるのもいいかもしれないと思うようになったのは、昨年の春…ちょうどサクラの花が咲き始めた頃です。
 海外…というのも考えましたが、世界的にコロナ禍に見舞われている状況を考えると、ちょっと難しい。
じゃあ、どうするか? ふと、頭の中に浮かんだのが、栗東トレセンでした。
うん、これはいいかもしれない!
 思い立ったら、即実行です。1月15日から7週連続で小倉競馬に参戦。1週間だけ、美浦の部屋に戻り、落ち着く時間もないままバッグを抱え、いざ、栗東トレセンへ…というわけです。
 ひとつだけ不安だったのは、ほぼすべての方を知っている美浦トレセンとは違い、栗東トレセンでは、初めて、という方がたくさんいらっしゃること。でも、それも予想外にニュースとしてネットや新聞で取り上げていただいたことで、多くの方が知ってくださっていて。
「おぅ、来たな」「よく、来た」「いつまでいるの?」…と、とっても温かく迎えていただきました。
 みなさん、本当にありがとうございました!
 そして、これからも、よろしくお願いします!!

 えっ!? 心配事ですか?

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