俳優・鈴鹿央士の上京物語。「人生ってどんな人が周りにいるかで変わってくると思う」【新生活、どう過ごした？インタビュー】

新たな出会いに心昂る、4月。見知らぬ土地に居を構え、新たな環境に身を置き、学ぶため、働くため、夢を追いかけるために決して少なくない人々が「新生活」を始める季節である。

　

そんな新生活をテレビで活躍するあの人たちはかつてどう過ごしたのだろう？今、テレビを中心に各界で活躍する人々の「あの頃の新生活」に迫るインタビュー企画「新生活、どう過ごした？」。3日連続でお届け。

　

第一弾のハナコ・岡部大に続き、第二弾に登場するのは4月9日スタートのドラマ『クロステイル ～探偵教室～』で連続ドラマ単独初主演を務める鈴鹿央士。今となっては事務所の先輩にあたる女優・広瀬すずが映画『先生!、、、好きになってもいいですか?』の撮影で訪れた高校に在籍していた鈴鹿を見て、事務所スタッフ伝てにスカウトし、芸能界デビューと大学進学のため上京した鈴鹿。上京当時の想いや思い悩んだ時の対処法、そして単独初主演のドラマの今作について語った。

　　　　　　

スタイリスト／尾花幸恵
ヘアメイク／遠藤一明
撮影／倉持アユミ
　　　　　取材・文／近藤加奈子

　　　　　　　　　　　　　　　　　　

【Profile】
鈴鹿央士（すずか・おうじ）
●2000年1月11日生まれ、岡山県出身。2016年、高校2年生のときに、映画『先生！、、、好きになってもいいですか？』にエキストラ出演。同作のヒロイン・広瀬すずの目に留まり事務所からスカウトされる。2018年、第33回メンズノンノモデル オーディションでグランプリを獲得し、ファッション雑誌『メンズノンノ』（集英社）専属モデルとなる。2019年、映画『蜜蜂と遠雷』でスクリーンデビュー。数々の映画賞を総なめにし、以降、『MIU404』『ドラゴン桜』（TBS系）など話題作に多数出演。

■「新生活、どうすごした？」インタビュー
1.ハナコ・岡部大
2.鈴鹿央士
3.ハマ・オカモト×齋藤飛鳥

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

当時を思い出しただけでも
ちょっと辛いですね（笑）

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──鈴鹿さんが岡山県から上京して「良かったな」と思えたのはどんな時ですか？ 

鈴鹿：う〜ん。なんだろう？　僕は実家の真裏に山があるような田舎で育ったので、上京したての頃は建物に囲まれた東京での生活になかなか慣れなくて…。（手をポンと叩いて）あ、でもありました。コンビニが近いこと！ 

──便利ですよね。その一方で、離れてみて分かった「地元の良さ」はありますか？

鈴鹿：岡山にいる時はコンビニに行くだけでも、その道中に畑や田んぼ、川があって季節が変わるごとに木や花を見ては「あ、もうこれくらい育っているんだな」と感じていたんです。ただコンビニに行くだけでも良い散歩だったんだな〜と、今になって思いますね…。あ、決して今の東京生活が嫌いなわけじゃないですよ（笑）。 

──上京したての頃はホームシックになりましたか？ 

鈴鹿：ありました。故郷や家族から離れて初めて寂しさに気づくこともありましたし、当時を思い出しただけでもちょっと辛いですね（笑）。 

──上京してからご家族とは連絡を頻繁に取られていますか？

鈴鹿：今日も朝から連絡が来ました。「（テレビに）出てるやん」って（笑）。家族とは今でも頻繁に連絡を取り合っていますし、電話も時々しています。 

──上京して心が折れそうになった時、鈴鹿さんはどうやって乗り越えてきましたか？ 

鈴鹿：1回誰かに電話する、ですね。上京して2年くらいは同じ事務所の男子3人で住んでいて、仕事で苦しくなった時は、その子たちに相談にのってもらっていました。今は作品の共演者の方々に相談させていただいています。まずは誰かに話してみるのが１番かなって思います。 

──誰かに話す、ということだけでもやはり違うものですか？

鈴鹿：はい、肩の荷が下りる感じですね。でも誰かに相談する時ってだいたい自分の中で答えは決まっていて、その上でとりあえず聞いてほしいっていう感じじゃないですか？　だからバーっと喋っていると自分のなかで考えが整理されていて、相談しているうちにいつの間にか悩みは解決しているんです。だからある意味、僕の友達は被害者ですよね（笑）。

──新生活には新たな出会いも多いと思いますが、鈴鹿さんが思う”出会いの魅力”はなんでしょうか？ 

鈴鹿：人生ってどんな人が周りにいるかで変わってくると思うんです。もしかしたらちょっとしたきっかけで出会った人が、これから一生付き合っていくことになるかもしれない。僕はそう思っているので常に誰かと関わるその瞬間を大切にしています。 

──4月からは鈴鹿さんの初主演の連続ドラマ『クロステイル 〜探偵教室〜』がスタートします。連ドラ単独初主演を飾る意気込みを教えてください。 

鈴鹿：連ドラ単独初主演という言葉だけ聞くとプレッシャーに感じますけど、僕としてはこれまでの作品に入る時と変わらず、ドラマの良さやキャラクターの感情を大事にしながら愛を持って取り組んでいきたいという気持ちです。まだ現場に入って1週間くらいですが、気持ちは作品が決まった時から変わらずポジティブなままです。 

──これまで探偵にどんなイメージを持っていましたか？ 

鈴鹿：虫眼鏡を持って地面に着いた足跡や痕跡を探して…というイメージでした。そして僕自身、「この人ってどういう生活しているんだろう？」と、相手のことを深く知りたがるタイプなので、探偵になりたいと思ったこともあります。クランクインする前に実際に探偵をされている方にお話を聞く機会があり、「（探偵とは）依頼者が一歩踏み出すことをお手伝いする仕事」とおっしゃっていたのが印象に残っていて。そういった“明日へ進むために真実を知る”ことへの興味は自分にもあるので、「意外と自分は探偵に向いているんじゃないのかな？」なんて思いました。 

──タイトルの「クロステイル」は“接近して尾行する”という探偵用語です。鈴鹿さんが今、接近したい人は誰ですか？ 

鈴鹿：BTSさんですね！「チンチャチョアヨ！」って感じです。あ、“本当に好き”っていう意味の韓国語です（笑）。2019年の冬にシャッフルして音楽を聴いていたんですけど、BTSさんの曲が流れてきて「あ、これめっちゃ良い！」って思って、すぐハマりました。もちろんステージ上でもかっこいいですし、普段から彼らが着ている服もすごくお洒落で、最近はそれを参考にして服を買ったりしています。ただBTSさんが着ている服は高価なブランドが多くてまったく同じ物は手に入れられないんですよ。でも彼らのコーディネートを参考に「こんな組み合わせあるんだ」と、自分流に私服に昇華させてお洒落を楽しんでいます。 

──鈴鹿さんはいわゆる“ガチ勢”ですか？ 

鈴鹿：そうかもしれないですね（笑）。今お話ししているだけでも今日イチ、テンションが上がっています（笑）！ 

──もしBTSに接近できたらどんな話をしてみたいですか？ 

鈴鹿：ええ〜！　う〜〜ん…。「毎日元気をもらっています。ありがとうございます」ですかね（笑）？　実際に会ったら緊張して普通なことしか言えなさそう…でも本当に大好きなので、そう伝えたいです！ 

──最後に4月から新生活をスタートする読者にアドバイスをお願いします。 

鈴鹿：環境が変わると色々と不安になることもあると思うんですけど、あまりネガティブにならずに1つ1つのことを楽しんでください。たとえ新生活で不安を感じても、さっき僕が言ったみたいに誰かに相談すれば、1人ぼっちじゃないって思えます。 

【番組情報】
『クロステイル ～探偵教室～』
東海テレビ・フジテレビ系
2022 年 4 月 9 日（土）スタート
毎週土曜日 23 時 40 分～24 時 35 分

あらすじ・・・卒業式の日、帰宅した飛田匡（鈴鹿央士）に残されていた飛田迅平（板尾創路）からの手紙。突然、父が失踪した。迅平は推理小説作家で、かつては賞候補にもなった売れっ子だったが、最近は見る陰もなかった。貯金を食いつぶし破天荒で自由奔放な父に対し、「自分はもっと地に足の着いた真っ当な人間になる」と、一流企業や公務員に狙いをしぼって就職活動していた匡だが、採用する企業はなかった。そんな最中で迅平は失踪し、匡には父の莫大な借金だけが残されていた。事件性ゼロの失踪に警察ではまるで取り合ってもらえず、父の著書から出てきた名刺を頼りに、ジョーカー探偵社に足を運んだ匡。失踪調査にかかる費用は莫大でとても払えないが、探偵学校の募集を目にすると、学費は調査費用より遥かに安い。探偵学校を卒業すれば、探偵社に就職でき、迅平も探せる！と匡はジョーカー探偵学校への入学を決意する。

　　　　　　　　　　

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