佐藤寛太が語る『あせとせっけん』実写化への想い「僕含めて原作を愛するチームが、原作を大事にして作っている作品です」

化粧品&バス用品メーカーを舞台に、多汗症のコンプレックスを抱える内気な経理部社員・八重島麻子と並はずれた嗅覚を持つ「においフェチ」の商品開発プランナー・名取香太郎のピュアな恋模様を描いた大人気漫画『あせとせっけん』が連続ドラマとして2022年2月3日から放送される。

TV Bros.WEBでは、2日連続でキャストインタビューを公開。前編の八重島麻子役・大原優乃のインタビューに続いて、後編では名取香太郎を演じる佐藤寛太が登場。原作のファンである彼に、今作の「実写化」への想いについて語ってもらった。

 

撮影/倉持アユミ 取材・文/編集部
ヘアメイク/ KANA (allure)
スタイリスト/Masahiro Hiramatsu(Y’s C)

ドラマ特区『あせとせっけん
■MBS 2022年2月3日(木) 1話放送 25:09~1:29

あらすじ・・・化粧品&バス用品メーカー『リリアドロップ』で商品開発プランナーとして働く、名取香太郎(佐藤寛太)は、香りの嗅ぎ分けを得意とする、究極の“においフェチ”。ある日、会社の廊下で、とっても気になる“におい”に出会ってしまう。そのにおいに導かれるように近づいていくと、そこにいたのは…経理部で働く、八重島麻子(大原優乃)だった。重度の汗っかきで小さい頃に「汗子」とからかわれた経験がある麻子は、汗やにおいにコンプレックスを感じていて、人目をはばかるように、こっそりトイレでデオドラント製品を使うことが日課。ある日、念入りににおいケアをし、廊下を歩いていると…突然、香太郎からにおいを嗅がれてしまう。「あなたのにおいにビビッときました」と言われた麻子は、不審に思い、その場を立ち去ってしまう。その後も、香太郎は幾度となく麻子の“におい”を追い求め続け、商品開発のために「1 週間嗅がせてほしい」と言われた麻子はその勢いに負け、協力することに…。

           

僕も人と1対1で
接するようにしています


──佐藤さんが演じる名取はどんな役柄ですか?

佐藤寛太(以下、佐藤):今作で演じる名取香太郎は「リリアドロップ」という石けん会社で働く「においフェチ」の商品開発プランナーで、自分の好きなものに真っ直ぐ、猪突猛進に進んでいく青年です。ある日、大原さん演じる麻子に出会い、麻子のにおいに惹かれ、麻子に「匂い惚れ」する役です。

──名取香太郎は「においフェチ」ですが、佐藤さんは「〇〇フェチ」と言えば?

佐藤:俺も多分、「においフェチ」かも(笑)。香水よりも、シャンプーとか石鹸、柔軟剤みたいな日頃から使っている生活感を感じる匂いが好きかもしれないです。

──名取の恋人役の麻子を演じる大原さんの印象はいかがですか?

佐藤:「はじめまして」が顔合わせの日だったんですけど、「うわ、(麻子さんの)まんまだ!」って思って。原作の麻子さんって他人から傷つけられる痛みを知っているからこそ人に対してすごく優しいキャラクターだと思うんですけど、大原さんにも同じ部分を感じるというか。撮影中も、言動の節々から優しさを感じて、大原さんの人に対する丁寧さが麻子というキャラクターにもすごく合っていると思います。

──取材の様子を見ていると、佐藤さんが現場を明るく盛り上げていますよね。やはり撮影現場の雰囲気づくりは、主演として意識されているのでしょうか。

佐藤:いやいや、全くそんなことはないですよ。確かに年齢で言えば、今作のメインキャストの中で俺が最年長なので、そういうことを意識することはもちろんありますけど、だからといってそれをずっと考えて行動しているわけではなくて。

ずっと『駐在刑事』(テレビ東京)というドラマシリーズで、寺島進さんや北村有起哉さん、徳井優さんと共演させていただいるんですけど、そういうキャリアを積まれた方って、キャスト・スタッフさんに関わらず人と1対1で接するんですよ。それが良いことか悪いことなのかは分かりませんが、そういう方々の姿を見て、僕も人と1対1で接するようにしています。だから現場では、ただ自分らしくやっているだけで、人に気を遣ったり何か頑張っているということはないですよ。

──そうだったんですね。ほんわかした大原さんと屈託なくお話しされる佐藤さんを見ていると、原作の麻子と名取の雰囲気に近いものを感じたのですが、大原さんと恋人同士の役を演じることからカメラが回っていないときのコミュニケーションもやはり意識されていますか?

佐藤:そういう意味で言えば、名取は、麻子さんのことをすごく大事にしている役だから俺も現場では、麻子さんを演じる大原さんが笑えなくなることはやりたくないな、とは思いますね。例えばですが、僕がポイ捨てしているところを大原さんが見ちゃったらきっと幻滅すると思うんですよ。大原さんにとってどんなことが嫌だと感じるか分からないけど、大原さんはものすごく原作を大事にしていて、どんなシーンでも一生懸命に演じられているから、それを俺が邪魔したくないな、とはすごく思います。彼女が楽しんで撮影できて、彼女がお芝居でいいものを出せるように、と思って僕もお芝居に臨んでいますね。

              

このキャストでよかったなと
本当に思います。


──佐藤さんはこの『あせとせっけん』原作のファンだったとのことですね。原作のどんなところに魅力を感じられていましたか?

佐藤:純情な二人の物語を読んでいて本当にほんわかした気分になるんですよね。とにかく幸せに溢れているんです。もちろんハッピーだけではなくシリアスな展開もあるんですけど、そんなシーンでさえ麻子と香太郎の二人がお互いのことを思いやる心の動きが伝わってくるんです。少しタイトなスケジュールで撮影しているんですけど、このキャストとスタッフでやれることがすごく幸せです。楽しい!

──今回の佐藤さんのように、それまでファンの一人として楽しんでいた作品に制作側として関わる、というのは俳優という職業ならではの体験ですよね。特に今作のファンだったとのことですが、そんな作品の主演として演じるというのはどんな心境ですか?

佐藤:そういう意味では怖いですよ。やっぱり『あせとせっけん』の原作ファンの方が「ドラマ版見た? あれきつかったよね」となられたくないし、そうなったら責任を感じます。だから自分自身が納得できるかという意味も含めて「怖い」という感覚が近いのかな…。もちろん読者の方それぞれに原作の中でもお気に入りのシーンがあると思いますし、「このシーンやりたかったのに!」というのは演じる僕らにもありますよ(笑)。撮影をしていても、原作にもないし、脚本にも書いていない渋江修平監督のイメージがあって、そこは監督の演出の良さだと思います。

──漫画作品の実写化は、原作ファンにとって複雑な想いを持つ人もいるかと思いますが、原作ファンである佐藤さんが今作の実写化に出演することにおいて、どんな想いがありますか?

佐藤:まあ、僕も原作が大好きだから「これ、実写化するのか~」って思いましたもん(笑)。だから原作ファンの方に僕からメッセージがあるとしたら「見てください!」とは言いません。だって「実写化してほしくない!」という人の気持ちもすごく分かるから。批判の声もあっていいと思うし、そういう意見をシャットアウトするわけではなく自分で見るのも好きだから、ちゃんと見ます。

だからといって、そういう批判の声に合わせようとは全く思わないですね。ただ、僕も含めて原作が好きなチームが、原作を大事にして作っている作品です。現に撮影していても麻子さんを演じるのは大原さん以外、考えられなくて。何回お芝居してもすごく感動するし、僕はこのキャストでよかったなと本当に思います。だから、大原さんと僕の二人でしか出せない空気をこの『あせとせっけん』の中で残せることは、すごく嬉しいです。

【Profile】
佐藤寛太(さとう・かんた)
●1996年6月16日、福岡県生まれ。2015年、劇団EXILEに加入し俳優として活動開始。ドラマ&映画『HiGH&LOW THE MOVIE』や映画『イタズラなKiss THE MOVIE』シリーズに出演するほか、映画『いのちスケッチ』(’19)やドラマ『となりのマサラ』(’20)などで主演を務める。


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佐藤寛太さんのサイン入りフォトを抽選で1名様にプレゼント。ご希望の方は pipipi@tokyonews.co.jp 宛に、件名に「TV Bros.WEB『あせとせっけん』佐藤寛太プレゼント」と書いて、本文に「住所」、「氏名」、「年齢」、「TV Bros.WEB 有料会員登録時のメールアドレス」を明記の上、ご応募ください。当選者の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。 ご応募締め切りは2022年3月1日17時まで。

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