玉城ティナ デビュー11年目の新境地「デビュー当初の10代の頃より、今の方が挑戦したい気持ちが芽生えている気がします」

毎週金曜深夜0時52分~放送中のドラマ「鉄オタ道子、2万キロ」(テレビ東京ほか)。今作でテレビ東京のドラマ初主演となる玉城ティナにインタビュー。昨年2021年にデビュー10周年を迎え、今年は監督を務めた短編映画やCLAMPの大ヒットコミックを実写映画化した『ホリック xxxHOLiC』の出演など、話題作が待機中。女優・モデル・クリエイターと活動の幅を広げ続ける彼女にデビュー11年目の今年の展望を語ってもらった。

撮影/友野雄 取材・文/編集部

      

仕事を楽しんで追求してやっているタイプかな、と思います(笑)。


──玉城さんは今作がテレビ東京初主演ですが、テレビ東京のドラマにどんな印象をお持ちでしたか?

玉城 この『鉄オタ道子、2万キロ』が放送される「ドラマ25」という枠は、とても魅力的な作品がたくさんあって。テレビ東京さんにしかできないような視聴者の方々を楽しませる作品ばかりなので、私もその枠で放送されるドラマの主人公を演じさせていただくことがとても嬉しいです。この枠で放送されていた他の作品を見返しながら、「ご覧いただく方にはこのドラマはどのように映るんだろう」とドキドキしながら放送を待ち望んでいます。

──「ドラマ25」で言えば、どんな作品が印象に残っていますか?

玉城 テレビ東京のドラマでは『孤独のグルメ』が有名ですが、この『ドラマ25』の枠は特に「ひとりでいること」に優しくて、寛容な印象があります。最近では好きな時に好きな場所へ行きひとりの時間を満喫する女性を描いた『ソロ活女子のススメ』(2021年4月期放送)を見返していて、主演の江口のりこさんの演じ方を見て、私が演じる道子だったらこういう表情をしたらいいのかな、と見ながら勉強しました。この『鉄オタ道子、2万キロ』も夜寝る前に、自分に戻れる時間のドラマになればいいなと思っています。

──今作で玉城さんが演じる道子は鉄道オタクの役ですが、台本を読んでどんな印象をお持ちになりましたか?

玉城 私、オタクの人って基本的に好きなんです。何かに詳しかったり興味があるということ自体、素敵なことだと思っていて。私自身、そこまで続けている趣味がないので憧れもありますね。

──読書家のイメージがありますが、玉城さんの「オタク」なことはなんでしょうか?

玉城 私は「これが趣味です」と皆さんに伝えることが苦手で(笑)。ただ、詳しいわけではないけど好きだなと思うものは色々あって…。一番長く続いているという意味で言えば、お仕事ですね。この仕事は自分の日常が表現に直結していると思うんですけど、役ではない部分を充実させるためにどうしたらいいかということを割と考えています。だから「仕事オタク」ではありませんが、仕事を楽しんで追求してやっているタイプかな、と思います(笑)。

──役との共通点で言えば、道子はひとりごとが多いですが、玉城さんは道子のようにひとりごとはよく言いますか?

玉城 家だと言うことは多いですね(笑)。映画を観たり本を読んだりすることが好きなんですけど、いい台詞だなと思ったら口に出ちゃうこともあります。日常でも「洗濯物干さなきゃな…」みたいなことをポロッと言うこともあって(笑)。道子との共通点で言えば、自分なりのツボを見つける姿勢は似ていると思います。

──このドラマは基本的に玉城さん演じる道子が旅に出るので、決まったレギュラーの共演者がいないんですよね。

玉城 1話ごとに旅先で出会う人々を演じるゲストの方がいるんですけど、その日に「はじめまして」で、その日に「お疲れ様でした!」という現場なので、本当の旅みたいだなと思って演じています。このドラマの脚本も、その「はじめまして」の空気感を活かしているのが、とてもおもしろいですね。

──近年のコロナ禍により旅に行きづらい世の中で、このドラマが放送されることはどのように感じられますか?

玉城 とても意味があることだと思っています。2022年の1月からスタートしたドラマなので、このドラマを見ていい一年になりそうだなと思っていただけるような作品になればいいと思っていますし、また人と人がつながれる世界になればと思っています。それは演じる私も、制作陣の皆さんも思っていることだと思います。

自分に期待をして、楽しめそうな予感がしています


──昨年2021年はデビュー10周年となる節目の年でしたが、振り返ってどんな一年でしたか?

玉城 初挑戦のお仕事が多くて、ありがたかったですね。10年間お仕事させていただきましたが、「慣れ」で仕事をせずに、新しいことに出会う機会をいただけることが本当にありがたいなと思います。お芝居で言えば、これまで演じてきた役とは全く違うタイプの役を演じさせていただいたり、今年公開される短編映画で監督を務めさせていただくなど、挑戦の年になりました。

──デビュー11年目となる2022年は、どんな展望がありますか?

玉城 自分に期待をして、楽しめそうな予感がしています。昨年は声優や短編映画の監督に挑戦させていただいて、そういったお仕事を通して自分の表現が広がりました。女優・モデルという枠に限らず、やれることをやっていきたいです。今はまだ気づいてない、自分ができる仕事があるかもしれないので、一つ一つその種を蒔いていける年になればいいなと思っています。

──デビュー当時と比べて、新たなことに挑戦することへの意識の変化はありますか?

玉城 デビュー当初の10代の頃より、今の方が挑戦したい気持ちが芽生えている気がします。今振り返ると10代の頃は、自分の環境に慣れるのに必死で。少し落ち着いて視野が広がったのが20代になってからだと思います。作品の役柄においても、これから20代後半から30代になって、これまで演じた役とはまた違った役を演じることができるのは面白いですね。

【番組情報】
ドラマ25「鉄オタ道子、2万キロ
テレビ東京ほか
毎週金曜深夜0時52分~1時23分放送中

【Profile】
玉城ティナ(たましろ・てぃな)
●1997年生まれ、沖縄県出身。2012年にスタートした講談社主催のオーディション「ミス iD2013」で初代グランプリに。以来、14歳で「ViVi」の最年少専属モデル、17歳で女優デビュー。映画『チワワちゃん』『Diner ダイナー』『惡の華』に出演。映画『ホリック xxxHOLiC』が2022年4月29日に公開予定。

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