「テレビもラジオも本音を言うところに面白さがある」新企画『若者よ、一応聞いておけ!高齢者の金言格言悪口雑言』【柏村武昭編】

時代は令和になり、昭和を生きた人々にとっては、さまざまなことが変わったと思います。そこには良いこともあれば、もちろん悪いこともあるでしょう。

そんな中で高齢者が意見を述べる時、若者たちは今の価値観に沿って「古い」「時代が違う」と一蹴しがちですが、それらの意見の中には、真摯に受け止め、耳を傾けるべき至言もあるはずです。また、テレビ出演者にはその番組のお話を聞くのが普通ゆえ、全く関係のないお話をあえて聞くことで、その人物の意外な一面を明かし、ネーミングからは思いもよらない意見をいただくことも、金言を学べる絶好の機会です。

TV Bros.WEBでは、そんな意見を後世に伝えるべく、不定期企画『若者よ、一応聞いておけ!高齢者の金言格言悪口雑言』をスタートします。

第1回は、かつて『お笑いマンガ道場』でローカルタレントの先駆けとして活躍し、9/26放送『復活!令和もお笑いマンガ道場』(中京テレビ)にも出演する柏村武昭が登場。

テレビ・ラジオ界、そして政界を生き、これからも現役であり続ける彼に、金言、格言(ときに悪口雑言)をうかがいました。

取材・文/やきそばかおる

スタッフも復活!1990年をまたいで実感した「テレビの笑い」の変化とは『復活!令和もお笑いマンガ道場』vol.1

司会者が一番面白いことを言う番組!?『復活!令和もお笑いマンガ道場』vol.2 柏村武昭インタビュー

 

<プロフィール>
柏村武昭(かしむら・たけあき)●1944年広島県生まれ。1966年に地元の中国放送(RCC)入社。局アナとして『サテライトNo.1』(RCCラジオ)などで人気を博し、退社後はフリーとして全国放送の番組に出演。1993~2001年に出演した、広島の夕方ワイド『柏村武昭のテレビ宣言』(広島テレビ)は平均視聴率が20%を超えるなど、ローカル番組としては異例の高視聴率を獲得。2001年に参議院議員選挙に当選し、防衛庁長官政務官などを歴任した。現在は『柏村武昭のだんRUNラジオ』(広島・HFM 毎週金曜午前11・30~午後0・55)に出演中。

『復活!令和もお笑いマンガ道場』
中京テレビ 9/26(日)午後4・25~5・30
※「hulu」で見逃し配信
※中京テレビ公式チャンネル(YouTube:https://www.youtube.com/c/ChukyoTV)で事前配信中
出演/柏村武昭 磯貝初奈(中京テレビアナウンサー) 【回答者】車だん吉 島本和彦 くっきー!(野性爆弾) 土屋伸之(ナイツ) 足立梨花
1976~1994年に放送された『お笑いマンガ道場』(中京テレビ)が令和の時代に復活。当時のセットを再現した中で、お題に沿って回答者たちがマンガを披露し、その面白さを競う。柏村、車の往年のやりとりのみならず、“令和”の回答者たちのマンガの完成度は見ものだ。

https://www.youtube.com/watch?v=meuq_kyok5E

  • 『お笑いマンガ道場』は『笑点』よりも長く続くと思ってた(笑)

『お笑いマンガ道場』は45年前に始まりましたが、企画した中京テレビは面白い番組を追求したと思います。中京テレビが開局して8年目の春に始まったから、いよいよこの番組で天下を獲りたいという思いがあったのかもしれません。だから『笑点』よりも長く続くと思ったんだけどね(笑)。『復活!令和もお笑いマンガ道場』は先行配信にもかかわらず、数週間で数十万再生もされているところからして皆さんが期待してくれているのが分かります。パネラーの皆さんの回答にもその人の人生が出るから面白いです。それと、くっきー!さんみたいに、破天荒な印象があっても実はきちんとしている…といった意外性があるところも魅力的ですよね(笑)。

今のバラエティ番組は全体的に忘年会の余興みたいな番組が多いです。贅肉が付きすぎちゃって番組のやりたいことが分からなくなっていて、観ていて情けなくなります。「なぜ、こういう遊びに俺たちが付き合わなきゃいけないんだ」って思います。考えるほうもアイデアに行き詰まってるんでしょうか(笑)。今はテレビよりもYouTubeの方が観られている時代だけど、それって情けない。昔はみんなテレビを観てましたよね。テレビはもう少し原点回帰すべきだと思います。ドラマにしても漫画原作の作品が多すぎます。シリアスなドラマは韓国ドラマの方が面白い。今はBSに面白い番組があって、世界の変わったホテルを訪ねる番組とか、街歩きの番組とか、歴史を検証する番組とか、そういった番組を真面目にやってくれればいいのに、タレントとそのタレントのバーターが出てるような番組ばかり。そうなるとみんなテレビを観なくなりますよ。

https://twitter.com/mangadoujo_CTV/status/1435505597013655553?s=20

「どうせ誰も聴いてない」と思って…

ラジオに関して言えば、やっぱり生放送で自由な番組が面白いです。僕が『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)をやっていた頃(1975年)も、今考えたらめちゃくちゃなことをやりました。深夜3時からの第2部だったから「どうせ誰も聴いてない」と思って、プレゼントに土居まさるさんの『スーパーダイスQ』(TBS)のノベルティグッズが僕の事務所に山ほどあったから勝手にリスナーにプレゼントしてTBSに怒られたことがありました(笑)。あと、これも申し訳なかったけど、ユーミンがゲストに来た時はユーミンが放送中に飲んだカップをそのままプレゼントしちゃったりとか。それでハガキが2〜3千枚届いてました。みんな意外と聴いてたんだよね(笑)。リスナーが喜んでくれたらそれでいいと思ってどんどんプレゼントしてました。当時、2部のなかでは南こうせつさんの次にハガキが多かったそうです。

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