業界内外でも注目の的!金の国の作り方【2022年9月連載「これからの芸人百景」第15回金の国 】

2021年、『ツギクル芸人グランプリ』(フジテレビ系)と『マイナビLaughter Night』(TBSラジオ)で優勝し、人気急上昇中の金の国。対照的な2人は、いったいどのように水準を合わせてコントに向き合っているのか? ふたりの関係性に注目しながら紐解いていくと、ネタ作り担当・桃沢の参謀のような努力が明らかに。

企画・構成/竹村真奈 村上由恵(タイムマシンラボ)
取材・文/佐々木 笑 撮影/池ノ谷侑花(ゆかい)

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■賞レース優勝後、ネタ作りが一番いいかたちに変化

──昨年ふたつの賞レースで優勝し、激動の最中かと存じますが、優勝前と変化したことはなんでしょう?

渡部 彼女と会える頻度が減りました。……これが一番に出てくるのってあんまりよくないかな(笑)? それくらい、ありがたいことに仕事が増えまして。

桃沢 ネタの作り方がちょっと変化しました。組んでから4年間ぐらい年末年始以外は毎日会ってたんです。周りよりがんばらないと抜けないから、がんばるだけがんばろうと。ただ集まってゲームして解散したことも多々あるんですけど(笑)。そうやってふたりで喋って出たアイデアを僕が持ち帰って作ってたけど、今はそれをやる時間がなくなったので、僕が1から考えたネタを相方に渡すようになりました。

──その時間が取れなくなったことは、マイナスに?

桃沢 いや、作り方としては今のかたちが1番いいですね。一緒にネタ作りしてる最中、何も出てこなくてギスギスすることがなくなったよね?

渡部 複雑だけど……そうだね(笑)。ラジオで話すことも多くなったし、ネタ作りの時間を取ることがなくなったね。

桃沢 面白いことあったら教えてね、とは変わらず言ってます(笑)。いいネタが出ない時間を一緒に共有しなくていいから、精神的な意味で楽です。僕だけが「出なかったな」ってなっていれば、共倒れすることもないですし。

──なんだか、自己犠牲の精神が。

渡部 侍みたいな奴です(笑)。それに、ライブ後「僕らのネタどうでしたか?」っていろんな人に聞くんですよ。そういうのをどんどん吸収していくのがすごいなって思います。

■対照的なふたりは今、寄ってきている

──文化系の桃沢さんと体育会系の渡部さん。学生時代もし同じクラスにいたら仲よくなっていたでしょうか?

渡部 僕はゴリゴリの硬式野球部で、みんなで「ウェ〜イ」って言ってたタイプだけど、多分あなたはそういうのが好きじゃないですもんね?

桃沢 多分、同じクラスにいたらお互いのことをつまんないと思ってたと思います(笑)。もし学生時代一緒だったら組んでないと思いますね。

──どうして組むことに?

桃沢 渡部が1回、同じような明るいタイプの友達とコンビを組んだんです。お互いが目立ちたいっていうので衝突して解散して、真逆のタイプの僕が誘われてたんで、その経験があったからですね。

──学生時代のノリが違ったとのことでしたが、笑いのツボ自体が違うなんてことは?

桃沢 いや、今はそんな遠くもないような気もします。最近、地元の友達と飲んだときに昔みたいにあまり面白くなかったって言ってたの、渡部だっけ?

渡部 それは……俺だね(笑)。

桃沢 お互い若干変化してるというか、多分、今寄ってきてるんですよね。

渡部 本当に面白い人たちとずっと一緒にいたり、お話したりしているので、それをちょっと思ってしまって……。

桃沢 当時はあんなに面白かったのにってね(笑)。僕はコントが好きだったんですけど、渡部はネタが好きで入ってきたわけじゃないから、観てた番組も違うんですよね。『めちゃイケ』(フジテレビ系)の「オカザイル」を観て(お笑い界に)入ったんだよね?

渡部 そうそう。賞レースとかもあんまり観てなくて、どっちかというとああいうバラエティとかのほうが好きでした。今は、ありがたいことに野球関連のお仕事をいただくこともあって、野球のこと話してるときは楽しいですねえ〜! ……なんか、バカみたいなこと言ってるかな(笑)?

桃沢 だから……好きなお笑いとかはたしかにあんまり合わないかもしれないですね(笑)。僕はネタばっかだから。でも、性格とかより「ネタが好き」ってことが共通していればいいかなって思っちゃいます。

■桃沢に全信頼を置く渡部。金の国の“演技力”の裏側

──演技力に定評がありますが、どのように身につけたんですか?

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