ロイヤルホストから違和感をこめて…10/7月号・高橋ユキ連載「実録!ほんとにあった裁判所絡みの話」

「つけびの村」の著者で「ロイヤルホストを守る市民の会」代表でもあるフリーライターの高橋ユキさんがお届けする、ブロス的社会派連載!
事件や報道を追う中で引っかかった“違和感”を、ロイホでひと息つきながら軽妙に綴ります。今回は通いに通って18年、裁判所でのなんてことない(けど、一体なんなの、という感じの)実体験をお届けします!
(マイブームメニューの紹介つき、みんなもロイヤルホストを守りに行こうね!)

そして、新刊「逃げるが勝ち 脱走犯たちの告白」のまじめな書評記事、近日公開予定! お楽しみに!

「ロイヤルホストから違和感をこめて」の記事
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写真・文/高橋ユキ
編集/西村依莉

季節のデザート『メロンヨーグルトジャーマニー』最近ヨーグルトジャーマニーにハマっています。

 

 毎回書いているとおり、私は主に刑事裁判を傍聴して記事を書くライターだ。ということは、普段書く記事はだいたい、なんらか取材や下調べが発生する。ところが本連載は、勝手に「守る会」代表を自称しているロイヤルホストで、なにごとかの違和感について思案して書いている……という設定のもの。私の仕事の中で、ほぼ唯一の、取材をしない、いわゆるコタツ記事である。とてもありがたい。

 

 コタツ記事であることに乗じて、また事件の話ではないことに乗じて、かなり自由に書いてきた(普段の記事はムチャクチャ色々気を遣っている)。だが、ふと思う。これではSNSに蔓延る、評論家きどりの面倒臭いアカウントと同じに見えてしまうのではないか? と……。そんなわけで、たまには、自分の経験に基づくことを書いてみたい。そう、今回は裁判所のことを書きます。

 数えてみれば、裁判所に通い始めてからもう18年目となった。人が産まれ、成人をむかえるぐらいの時間だ。おそろしいことである。傍聴を重ねることで知ったことも多い。きょうはそんな傍聴マニアからの役立つ豆知識を……なんて話はしたくない。
 特に役立つことのない、どこにも書かないような話ばかりを書いてみたい。

 一時期、本当によく聞かれたのが「殺人犯ってどんな雰囲気なんですか?」という類のことである。私は主に殺人など重大事件を傍聴しているので、こういう質問もぶつけられることがある。「どんな目をしてるんですか?」とかも聞かれることがある。質問する方はきっと「殺人犯は『目』が違うはずだ!!」と思っているのだろう。これは世界に広まってほしい情報だが、殺人罪で起訴されている被告人も、見た目は我々と変わらない。駅のホームにいたら、必ず見過ごす自信がある。ドラマに出てくる殺人鬼のように、キャラが濃いわけではない。濃かったら、おそらく事件を起こす前に警察やご近所さんに注目されてしまう。物事の多くは、受け取る側の心構えや予断にあるように思う。「殺人犯だ!」と思って見れば、目がギラついて見えてしまうこともあるかもしれない。そう見えてしまうのだろう。とにかく見た目は普通です。

 ちょっと豆知識を披露してしまったかもしれない。気を取り直してすすめてみたい。

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