「Perfume 9th Tour 2022 “PLASMA”〜東京編〜」【9月号 Perfume 連載】 『たちまち、語リンピックせん?』

全国9都市をまわるアリーナツアー「Perfume 9th Tour 2022 “PLASMA”」がスタートしました! 事前に語られていた通り、どの席からもPerfumeを近くに感じられるステージングでニューアルバム『PLASMA』の世界観をあますことなく表現した今回のライブ。「Perfume LIVE 2021/2022 [polygon wave]」とはまったく違う切り口で、新しい時代のライブの楽しみ方を提案してくれました。今月はツアー初日となる8月20日(土)・21日(日)、東京・有明アリーナ公演を終えたばかりの3人の声をお届けいたします。

取材・文/照山紅葉

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[テーマ]Perfume 9th Tour 2022 “PLASMA”

[言い出しっぺ]TV Bros.編集部

・今回は人の手で動かす部分が多い、あったかいライブだから、スタッフさんみんなの力を感じながらやってます(のっち)

──いよいよ「Perfume 9th Tour 2022 “PLASMA”」が幕を開けました。まずは東京公演を終えた感想はいかがですか?

あ〜ちゃん  とにかくめちゃくちゃ緊張しました! 久々にツアーを回る経験は今までもあったはずなのに、やっぱり有観客でツアー回れるんだ! という実感が湧く前にステージに来ちゃったって感じだったんです。えっ? 今日ってゲネプロじゃなくて本番? みたいな。
控え室のモニターで会場内にお客さんが入っていくのを見て“本番だぁ……”って(笑)。あそこに今から立つんだ。じゃあ、もうフラッと客席見に行っちゃダメなんだ? で、気が付けばどんどん顔がステージ上のあ~ちゃんになっていく、みたいな(笑)。
今回は『PLASMA』リリース後も含めてプロモーションをたくさんさせてもらったので、アルバム自体は常に毎日聴いていた身体ではあったけど、準備体操してたら急にステージに出された感じがありましたね。

かしゆか  “そっか、もう本番か! 今ここで気合入れするんだ!”みたいな感じ。

あ〜ちゃん “神様おろすの今日か!”って。安全祈願祭もやってもらって。

かしゆか  本当に現実味がなくて。あのセットを実際に見て、本番までに立ったのもほぼ1回なんですよね。リハーサルの時はスタジオに枠組みの線だけ引いて、“えっと、こっちが前ってことですよね。こっちなんて呼んでます? あれっ、今はどこを向いてる!?”みたいなことがずっとあったんです。
内山監督にもMIKIKO先生にも「実際にステージを見ればすぐ納得するから」と言ってもらえてはいたんですけど、行ったら行ったで今回私たち3人にフォーカスするステージングになってるから会場内も結構暗くて。その中で曲中あっち向いてこっち向いてを繰り返してると、“今どこが前?”に、すぐなっちゃう(笑)。
ステージ下も、ものすごい入り組んだ構造になってるから、一旦降りたら“えーと次どっち行くんだ? どっちに行けば繋がるんだ!?”って。着替えてリフターで上がる時も、乗ったはいいけど、どっちが前なのか……。今回すごい特殊なステージだからスタッフさんもてんやわんやで、目が回っちゃう人も結構いました。

あ〜ちゃん 全部前だもんね? お辞儀も全部前だから本当は何十秒もかけて全部したいんだけど……。だからセンターでお辞儀してるとき、マジで回してほしいと思ったもん(笑)。だってターンテーブル回るんでしょ? 回してよーお! ぐらいな感じで。
一個の動作をするのに、久しくやってなかった、東京ドームの時に挑戦した360度のステージ。あの時のような感覚っていうか。
だから急に放り込まれたって感じで、打ち合わせでたくさん聞いてたはずなのに……。

のっち   把握するまで大変でしたね。

あ〜ちゃん ステージ転換も全部上から丸見えになっちゃうんですよ。そういうステージの作り方って今までしたことないし、むしろそこは絶対に見えない、感じさせないことをポリシーとして、機械に頼らず人力でなんとかカバーしてきたところだと思うんですけど、今回それをあえて見える場所でやることで関わってくれてるスタッフさんが全員一緒にステージに立っているような感覚を持つというか。
だからまた一個、挑戦するレベルが上がった気がして、私たちとしてはすごくやりがいもあるんですけど、スタッフさんたちはやることが多いから、なかなか思うように本番中の動きができなくて。次、これを準備しておかなきゃっていうスタッフさんたちの心得も、本番を通してちょっとずつ積み重ねて作っていってる感じですね。それはそれで私たちは楽しいですけど、スタッフさんはどう感じてるかわからないです。“めちゃくちゃ大変だーっ!!”って思ってるかもしれない(笑)。

のっち   今までだったら“機械がちゃんと動くかな?”っていう心配だったのが、今回は今まで機械でやってたことも人の手で動かす部分が多い、あったかいライブだから、スタッフさんみんなの力を感じながらやってます。

かしゆか  演出が全部決まったあと、監督が嬉しそうに「これで全部の曲、きっかけがあるよ〜」って言ってました(笑)。

あ〜ちゃん めっちゃ嬉しそうだったね(笑)。[polygon wave]ライブの時はそんなこと言ってなかったけど。今回なぜそれを言ったかというと、1曲だけ当初きっかけがなかったから全曲ではなかったんです。でもその曲も、ちょっとステージを上げることになっちゃったので「全曲なっちゃったよ〜」って。いちおう口を尖らせてボヤいてるんですけど、それが“も〜〜、俺ったらホント求められちゃってさぁ〜”みたいな感じで本当にカワイイんです(笑)。

──ハードルが上がれば上がるほど嬉しく感じるのは職人気質ですよね。今回はアナログ感満載なだけにチームPerfume全員の息が合わないと成り立たないステージだと思うので、回を重ねるごとにグレードアップしたライブになっていくんだろうなと思います。

・マイメンTを手にしてくれた方は、ぜひ開封して着倒してほしいです!(あ〜ちゃん)


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