ミキ亜生「感度ゼロからのスタート」

ミキ・亜生によるカメラ連載第13回「ストロボの可能性を学ぶ」前編

愛猫5匹をうまく撮るために昨秋、ミラーレスデジタルカメラを購入したミキ・亜生によるカメラ連載。第13 回はストロボを使って、さまざまな撮影方法に挑戦しました。

編集/藤本あき
取材・文/高本亜紀
撮影・撮影指導/大槻志穂

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ミキ・亜生「感度ゼロからのスタート」第13回

暗い場所や日中でも「シンクロ」「バウンス」で明るさを思いのままに

亜生 今年の夏は暑くて出歩かれへんかったし、ツアーで各地に行っても日帰りが多くて全然撮れなくて。涼しくなってきたので、カメラを持ち歩いていろいろと撮りたいなと思っているところです。

大槻 今回は日が早く落ちる季節にも楽しめるストロボ撮影をやってみましょう。ストロボで撮影する際、カメラとストロボの設定は4パターンあります。カメラの露出モードをオートにするかマニュアルにするか、ストロボを自動調光にするかマニュアル調光にするかの組み合わせによるものですが、初心者はカメラをオート露出、ストロボを自動調光が一番やりやすいかなと。亜生さんは普段カメラをマニュアルで撮っているので、ストロボは自動調光でやってみましょう。ちなみにクリップオンストロボは持ってないですよね?

亜生 持ってないです。ストロボってどういう時に使うといいんですか?

大槻 暗い場所以外では速いものを撮りたい時や時間を止めたい時、あとは日常の中に違和感を持たせたい時でしょうか。使い捨てカメラでフラッシュを使って撮ったようなプライベートっぽい洒落感を出すこともできます。『MIKI OFFICIALBOOK ミキ、兄弟、東京』(ヨシモトブックス刊)で撮った亜生さんと昴生さんがソファに座ってご飯を食べてる写真(①)とかそうですね。

▼①ストロボを使って撮影(撮影:大槻志穂)

楽屋で並んでご飯を食べるミキ

© ヨシモトブックス

ほかには夜景と人物を一緒に撮る時。暗い中、部屋の明かりが無数に光るビルをバックに人を撮る場合、後ろにあるビルを含めた背景にストロボの光は届かないんです。だから背景に露出を合わせて人物にストロボを光らせると、どちらもきれいに撮ることができます。

亜生 そんなやり方ができるんや!

▼②人物に合わせて露出とストロボを設定(撮影:大槻志穂)

夜景とミキ

© ヨシモトブックス

大槻 例えばこの写真(②)、お二人に合わせて露出とストロボを設定してるので背景はほとんど写ってません。けど、この1枚(③)は露出を背景、ストロボをお二人で設定しています。

▼③露出を背景、ストロボを人物に設定(撮影:大槻志穂)

夜景とミキ

© ヨシモトブックス

亜生 僕らも背景もめっちゃきれいに撮れてますね。

大槻 ほかに「スローシンクロ」といってシャッタースピードを落として夜景と人物を明るく撮影する方法もあります。これ(④)がそうで、フラッシュで人物を明るく写したあともシャッターを開き続けるとこういう写真が撮れますが、手振れしやすいです。その手振れを活かしてかっこよく撮ることもできますけど。

▼④スローシンクロで撮影(撮影:大槻志穂)

夜景

© ヨシモトブックス

亜生 いろんなやり方があるなあ。ストロボは日中でも使えるんですか?

大槻 使えます。日中は背景も明るい分、手前にいる人物に合わせて露出を設定すると背景が白飛びしてしまいますよね。特に逆光の場合、そうなりがちです。

亜生 僕が撮るやつ全部それ。この前、友達の家族とディズニーランドに行ったんですよ。だんだん暗くなってきて。景色と友達の子供を一緒に撮りたかったんですけど、背景に露出を合わせると子供が暗くなるし、子供に露出を合わせると背景が真っ暗になってしまって。編集でなんとかするわと思って撮ったけど、そもそもの光がないからうまく明るくできなかったんです。ストロボがあれば、どっちもきれいに撮れるんですね。

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