気鋭の書き手・つやちゃんと、TV Bros.連載「推し問答!」でもおなじみの藤谷千明による、ギャル対談をはじめます。
ふたりが交互に「ギャルと○○」なテーマを持ち寄り、交代でテキストを執筆。
初回は、「拡散するギャル」をテーマに、昨今の「ギャル」という概念のありかた、各所に拡散していく「ギャル観」について語ります。
今回の書き手/藤谷千明
あなたは「ギャル」という言葉から、どんなものをイメージしますか? 派手なメイクやファッション? あるいは、ギャル文字やギャル語などの若者カルチャーの発信元? あるいは、近年浸透した感のあるギャルマインド?
テレビ、YouTube、Instagram、TikTok、そしてマンガやゲーム。メディアのなかで活躍するギャルたち。ギャルタレントやギャル芸人も人気ですし、「会議にギャルを」的なビジネスもヒットしているそうです。2次元の世界に目を向けると「オタクに優しいギャル」なんて概念も流行し、さらに「オタクの描くギャルはギャルじゃない」なんて論争も起きていたり。しかしながら、街でギャルを目にすることって、あります? 渋谷も、もともと原宿にはギャル少ないけど、新宿も、池袋にも。もっというと埼玉にも千葉でもあまり見かけない気がします。
「ギャル=ストリート」という手垢がギットギトについたクリックリのクリシェなんて、さすがにもう信じてはいませんが、画面の中にはあんなにギャルが溢れかえっているのに、現実の街ではギャルは視界に入ってこない。こんな時代、これまでなかったように思うのです。そんな今だからこそ語りたい。とはいえ、ギャル観というものは、世代や地域、それぞれの体験をもとに構築されているように感じます。よって、「このギャルはギャルじゃない」論争のようなものが勃発するわけですね(不思議なことに、これが「ヤンキー」だとあんまり揉めないんですよね)。
「論争」じゃなくて、楽しく好き勝手に、誰かとギャルの話がした〜い! そんなときに脳裏に浮かんだのが、つやちゃんの存在でした。
「ギャルは、死なない。恐らくどんな逆境でも。」と結ばれたつやちゃんの文章、「ズレと盛り」「ガチとベタ」をギャルの必要条件とし、それを持ち合わせている「真のギャル」は一見わかりにくいけれど、現在も様々な場所に偏在していると語ります。街にギャルは消えたわけではない。見えにくい場所にいる。拡散しすぎてしまったギャルカルチャーを一緒に語るにはもってこいだと思ってお声がけしました。というわけで、失われてるようで失われてない、ちょっと拡散しすぎている「ギャル」を追い求めていこうと思います。
目次
いってしまえば、私はギャル(カルチャー)のオタクなんですよ【藤谷】
藤谷千明 最初に言っておきたいんですけど。私は人生で一度たりとも「ギャル」だったことはないんですよ。81年生まれで、いわゆる「コギャル世代」ではあるのですが、地方育ちで、しかもヴィジュアル系バンドにどっぷりだったのでギャルとは無縁でした。
編集部(K) 藤谷さんはギャルではないし、周りにもギャルいなかったんですか?
藤谷 自分の地元には「アムラーっぽいファッションだけど中身はヤンキー」みたいな人ばかりで、「コギャルの発祥は都内のエリート校」みたいな話、歴史情報としては知っているけど実感はまるで持ち合わせていないです。メディアの中にいるようなギャルは周囲にいなかったと記憶しています。個別のアイテム、たとえばラルフローレンのソックスだとかを持ってる人はいたかもしれないけど……。
編集部(K) 同じく81年生まれで都内出身の私のまわりは、もれなくラルフローレンの紺ハイソか、E.G.スミスのルーズソックスの二択でした。当時の藤谷さんは何を履いていたんですか?
藤谷 えっとね、普通にくるぶしソックス履いてました(笑)。親が買ってきたくるぶしのソックスを履いていたので、同級生から軽く馬鹿にされてました。
編集部(K) それはハヤりに流されない的な。
藤谷 いやいや、単純にルーズソックスは自腹でお小遣いから捻出しないといけないじゃないですか。ヴィジュアル系バンドにどっぷりだったので、それなら100円でシングルCD買いたいってなる(笑)。お小遣いを貯めて買うものはどちららかというと、「Zipper」に載っているようなロック系の服、例えば「HERE THERE」とかを選んでました。あとはショッピングモールですらない、ショッピングセンターに入ってるSUZUTANとかで…。
編集部(K) SUZUTAN?
つやちゃん SUZUTAN!
藤谷 とはいえ、上に姉、下に妹がいるから、「Popteen」などの雑誌は家にあったので勝手に読んでました。ギャル雑誌って読み応えがあるじゃないですか。そして00年代以降、主戦場がモバイルメディアに移行してもCROOZ BlogやDecologなど、いつの時代も面白かったから、なんとなくチェックしていました。ギャルのこと大好きだしは面白いし格好いい存在だと思っているけど、「ギャルになりたい」と思ったことはなくて。いってしまえば「ギャル(カルチャー)のオタク」なんですよ。だから私の語りは、ただのキモオタムーブという……(苦笑)。では、つやちゃんとギャルカルチャーの出会いを聞かせてください。
つやちゃん 私は九州出身で、中高は男子校だったんです。だからその頃はギャルというとメディアを介して知るもので、藤谷さんと同じようにテレビや雑誌でギャル文化に触れていました。あと『ラブ&ポップ』はじめ村上龍の小説でもなんとなくそのあたりの空気を感じていたかな。その後00年代半ばに大阪に移り、自分の生活や体験の中にリアルなギャルカルチャーが入り込んできてようやく実感を伴うようになりました。
藤谷 益若つばさブームの頃でしょうか?
つやちゃん それより前、「ViVi」や「CanCam」、「PINKY」のように、ギャルと赤文字系が接近してきた時期ですね。
藤谷 そうだ、「JJbis」もありましたね。私も04年に上京したのですが、ライブハウスにCECIL McBEEを着た女の子が増えていて、自分の中では別枠だったヴィジュアル系ファンとギャルのファッションが交差する時代になっていて、新宿のマルイワン(V系やロリータファッションが)とヤング館(ギャルファッション)が同じ建物に入った頃から、自分でもSLYやMOUSSYでも服を買うようになりました。なぜならこのあたりのショップは服が黒いので着やすかった(笑)。今も優待目当てでバロックの株を持っています。
ヴィジュアル系とギャルが交差、その後、キャバ嬢とギャルが近づいた”色気の時代”が到来【つやちゃん】
つやちゃん ヴィジュアル系とギャルの交差、ありましたね!B-girlとの接近もあった。その後、00年代の後半には「小悪魔ageha」でキャバ嬢とギャルが近づいていったじゃないですか。90年代のギャル像から振れ幅が広がり、激しく定義が編集されていったのが00年代ですよね。00年代とは、私の解釈では“色気の時代”です。
藤谷 以前、小悪魔agehaの創刊編集長である中条寿子さんに取材したときに、「ギャルの子に職業を聞くと“フリーター”と返ってくるけど、よくよく聞いたらキャバクラだったと。彼女たちの雑誌を作りたい」というのが「小悪魔ageha」誕生の背景だったとおっしゃっていました。水面下にずっとあったものが雑誌の力で可視化された。キャバクラは主に男性を接待する場所であるけれど、「小悪魔ageha」の“色気”は夜職女性以外からの支持も獲得するに至ったわけで。赤文字系の「モテ」とは別のオルタナティブを提示したというか。
つやちゃん メンズも、筋骨隆々なEXILEに、ロックの繊細さを打ち出したエディ・スリマンのDior HOMME、Janne Da Arcのような退廃的ロマンスを投影したホスト系など、見た目は違えど多くの文化圏が色気をどう自分たちの感覚で扱うか躍起になっていましたよね。自分はギャル男ではなかったですが、「MEN’S KNUCKLE」は読んでいました。
藤谷 「ガイアが俺にもっと輝けと囁いている」のような面白コピーをネタにする読み方ではなく、ファッションを参考にしていたと。つまり、つやちゃんは「伊達ワル」だったんですか…?
つやちゃん 全然(笑)。当時、大阪ではCHOKi CHOKi的なサロン系の人たちは堀江で、MEN’S KNUCKLE的なホスト系の人たちは難波~心斎橋で遊んでいたんですけど、その二つの街ってすぐ近くなんですよ。アメ村も近くて、そこにはもっとストリートカルチャ―の人たちがいて。とにかく色んな文化圏が入り乱れていて、自分もサロン系みたくレディースを着る日もあればホスト系のように尖ったブーツを履く日もあったりとか。
藤谷 尖ったブーツ! あの頃の渋谷は109MEN’S的なギャル男・お兄系が全盛で、男性たちは全員前髪と靴の先がやたらと鋭角だったんですよね。すみません、全員は言い過ぎました。
つやちゃん 「FF」(※ファイナルファンタジー)の世界ですよね。
藤谷 そう、「FF7」のクラウドだ。今ほどではないですが、2次元とも接近はしているんですよね。当時のつやちゃんとギャルカルチャーの関係はどのようなものだったんでしょう。
つやちゃん 遊び仲間にギャルやage嬢の人もいたので、ギャルカルチャーに片足突っ込んでいた感じですね。そのあたりの友達とはグランカフェ(※16年に閉店)やジュールとかのクラブに行くことが多かったかな。でも、その後10年代に入ったくらいから、私はギャルカルチャーやギャルファッションからちょっと興味が薄れていってしまったんです。
いったん離れたギャルへの興味が「LARME」で戻ってきた【つやちゃん】
藤谷 それは何故ですか?
つやちゃん 00年代にギャルの定義が拡大していって、そこで一旦ギャルの可能性が出揃った感があったからかな。その後も渋原系とかありましたけど、いまいちノれなかった……。トレンドもフィービー・ファイロのセリーヌが人気になった以降はミニマルで肩の力が抜けたファッションが主流になって、いかにかぶいていくかというバサラ文化的なギャルの持ち味が活かしにくくなりましたよね。けれども、それから少し経って出てきた「LARME」で再び興味が戻ってきた!
藤谷 2014年に、「egg」や「小悪魔ageha」の休刊が報じられ、その一方で2012年創刊の「LARME」が誕生した。先んじて、おかりえこと松岡里枝さんがAnk Rougeを立ち上げたのが2010年だったはず。姫ギャルのような派手さではなく、少女的なリボンやフリル、いわゆるガーリーなものがギャルと融合してくるのですね。2014年にスタートした益若つばさのEATMEもそうですよね。EATMEってガーリーな一方で、結構大胆に肌を見せるデザインもあり、そこに新鮮さを感じたんですね。そして「かわいいけど、こんなに背中空いてたら自分では着れんな」と思いました(笑)。Ank Rouge、EATMEなどの隆盛を経て、のちの「地雷系ファッション」に徐々につながっていったような印象を持っています。
つやちゃん 「LARME」は、00年代と比べてメイクがちょっと薄くなりましたよね。下つけまはつけない、アイラインも上しか引かない、みたいな。跳ね上げたCATSラインやアヒルぐちも流行った。絵本の世界の中にいるギャル、というのは一つの発見でした。でも、初めは自分はその凄さに気づけていなかったです。「LARME」の創刊で輪郭が鮮明になって、そうかそういうことだったのか!とめちゃくちゃ感動した。
藤谷 「なんか最近街でこういう子増えたな」とぼんやり感じていたものが、あの雑誌ではっきりと認識できた。個人的には「LARME」がトレンドを可視化することに成功した最後の雑誌だと思ってます。そして、赤文字系全盛期や、ゼロ年代ギャルブームは「モデル」が主役だったはず。アイドルも出ているけれど、看板ではなかったように思います。たとえば、久住小春さんはモーニング娘。を卒業して「CanCam」専属モデルに“転身”したじゃないですか。そのくらいの垣根はあったように記憶しています。ですが、「LARME」は乃木坂46の白石麻衣など、多数のアイドルが表紙を飾っている。それが新鮮でした。「LARME」の男子禁制感と、グループアイドルの暗黙の了解である恋愛禁止感が奇跡的にマッチして独特の空気が生まれたというか……。
つやちゃん 分かります。「自分の名前をきれいに書こう」っていう美文字練習のページもあったんですよね。「サインで美しい字を書きたい」という企画で、そこでもアイドルというのが前提にされていた。あとは、誌面では使っていなかったかもしれませんが、「ゆめかわいい」というキーワードもありました。
「ゆめかわいい」でギャルとガーリーが交差し、「やみかわ」が誕生
藤谷 そうですね、「ゆめかわいい」は誌面では使用されてこそいませんが、初期「LARME」にも登場していたAMOの2013年のブログ記事が発祥という説が有力ですね。そして「LARME」のAMOをフィーチャーしたページも「ゆめかわいい」的世界観でした。
つやちゃん で、ガーリーとギャルがクロスした結果、2010年代後半になってくると、今の地雷系につながるような刹那的で死の匂いのするものとの取り合わせがはじまるという……。
藤谷 「ゆめかわいい」の派生ジャンルの「やみかわいい」的な。「いちごみるくに溺れて死にたい」みたいな画像や「死にたいBOT」みたいなアカウントが乱立した時代……。
つやちゃん 00年代までのギャルと地雷系の共通点を探るとしたら、そういった「病み」ですよね。昔からブログなどで綴られ吐露されてきた心の内の部分。
藤谷 「小悪魔ageha」の2008年6月号のコピー「病んだっていいじゃん」は衝撃でした。だって、あの号の最初の見開きには「私たちは人間だから病んでいる」ってドン!と載っているんです。ある種の病みとそれに対する開き直り、ぴえん的なものみたいなのはずっとある。 だから、街にいる地雷系ファッションの女の子たち自身も、おそらく自分のことをギャルだと認識していないのでは。ただ、以前「何年後かに2020年のギャルとしてフォーカスされるのは“地雷系”だと思いますよ」というギャルの子の記事を読んだんです。その指摘にすごく納得がいったんです。「世間からのはみ出しものとしてのギャル」みたいな視点ってあると思うんですけど、それは地雷系と繋がっているのではないかと。
つやちゃん 『なかむらみなみ&Yoyou 『DEATHTOPIA』インタビュー:「初期衝動を思い出せ」世界の底辺から愛を叫ぶ令和ギャル人文学』ですね。
藤谷 だから、「オタク」もその言葉が生まれた時代からイメージが変わり続けている言葉じゃないですか。たとえばですね、LINEのスタンプショップで「オタク」って検索すると、オールドスクールなオタクスタンプもあるし、量産型オタクファッションの女の子のスタンプもある。オタクほどではないけど、「ギャル」の意味やイメージも相当広がっているのが現状なのでは。
つやちゃん 定義を拡大させている要因の一つに、さかんにリバイバルが繰り返されていることもありますよね。そもそもカルチャーやファッションを表現する一つひとつのパーツのデータベース化が進んだうえ、リバイバルによってメディア側もそれらをアバター的に組み合わせていくようになりました。そんな中で、特に昨今のY2Kリバイバルでは、2000年代前後のギャル表象が当時と違う形で再生産されていたりもする。結果、一体どれがオリジナルのギャルで、どれが新しい架空のギャルで、どこまでが概念のギャルなのか境界がかなり曖昧になった。特にギャルはアイコニックなアイテムやコーディネートが多いので、そういった混乱がたくさん起きていますね。
藤谷 そして、2010年代の半ばくらいから、さまざまなクラスタの人が「ギャル」を名乗ることが増えたように感じていて。ミュージシャンだったりファッションデザイナーだったり、ある種の、クリエイティブな人が「ギャル」をアイデンティティにしている。それは、自分の若い頃には見られなかった傾向だなあと。
つやちゃん いわゆる「マインドギャル」ですよね。空気を読まずに言いたいことを言えて、自由に信念をもってやりたいことをやれるようなギャルのマインドを、自身を鼓舞するために借用するみたいな。
藤谷 昔のギャルって、なんていうか「トライブ」だったけれど、今は「マインド」というか。見た目ではわからないマインドと、断片化したファッションが混在している。そしてどちらも「ギャル的なもの」として扱われている。だから、ギャルを定義することはおそらくもう無理なんですよ。だから、それぞれのギャルの概念、どんな要素が自分がギャルと感じるか、自分自身の中の「ギャル」を一旦整理していこうかな…と。
つやちゃん 難しいですね!そうすると、藤谷さんの中での「ギャル」のイメージは?
ギャル=IWGPのころの矢沢心!【藤谷】 ギャル=安室ちゃんとあゆ!【つやちゃん】
藤谷 やっぱり、派手で、メイクや服装は「強め」で、性格は奔放。恋愛はするし相手に振り回されることはあっても、基本スタンスは「媚びてない」みたいな。そう考えると……私の中での「ギャル」は矢沢心なんですよ。「池袋ウエストゲートパーク」とかの頃の……。
編集部(K) 「バウンス KOギャルズ」!
藤谷 「神様、もう少しだけ」! そう、あの時期の矢沢心isギャル……。私の中のギャルのイデア……。
編集部(K) つやちゃんは?
つやちゃん 普通すぎる回答で申し訳ないんですけど、安室ちゃんとあゆ!
藤谷 ド真ん中!
つやちゃん あゆってファッションを使って「変身」していくじゃないですか。「黒あゆ・白あゆ」が象徴的ですけど、アニマル柄とか、尻尾のファーチャームつけたりとか。一方で姫に徹した世界観、サイバーなトーン……。
藤谷 言われてみたら、あゆのCDジャケやMVでの「変身」ぶりは当時すごく話題になりましたよね。
つやちゃん どんどん変身していくような可変性がすごくギャルっぽいなと当時から思ってたんです。ギャルは、アイメイクで目を大きく見せたりするし、なんか動物っぽくもあるじゃないですか。
藤谷 猫っぽいですよね。 厳密にギャルといえるかわかりませんか、「LARME」のようなファッションの女子たちの中で、10年代なかばには目の周りを赤くする「ウサギメイク」が流行りましたよね。
つやちゃん ウサギメイクも流行りましたね。さっきのCATSラインやアヒルぐちもそうですけど、ちょっとマスコット的に着せ替えていく感じがギャル。ドンキの着ぐるみや被り物とかも含めて、うつろいゆく「変身」要素がギャルの中に脈々とあると思うんです。その象徴があゆだったのかも。
藤谷 ちょっとズレてしまうかもしれないですけど、渋谷でハロウィンが流行したのも、つながっているのかもしれない。昔通ってたネイルサロンの担当さんが見るからにギャルだったんですけど「渋谷がこんなに盛り上がる前からハロウィンは渋谷のクラブに仮装して行ってた」と話していて。ではつやちゃんにとって安室ちゃんはどんな存在だったんですか?
つやちゃん 私にとって、安室ちゃんは最も尊敬するアーティストの一人です。
藤谷 そうなんですか! 90年代のギャル…いわゆる「コギャル」は安室ちゃんというか「アムラー」のイメージがあります。それこそマクドナルドの池田エライザのCM衣装もそうですよね。90年代のギャルアイコン。
つやちゃん そこから00年代に入って、HIPHOP〜R&B路線に転向した時期に、ファッションも大きく変化しましたよね。いわゆるB-girlのテイストを取り入れたギャルになって、それが超カッコよくて!!「安室ちゃんはこう変身するのか!」という衝撃!!
編集部(K) わかります!!!!
藤谷 ものすごい勢いだ……。私、お茶の間でしか安室ちゃんを知らないので、「なんか〈本格派〉っぽくなったな」としか思っていませんでした。
編集部(K) いや、本当に00年代以降の安室ちゃんもすごいんですよ!
つやちゃん ギャル史的にも重要だと思います。
藤谷 めちゃめちゃ長くなりそうなので、この話は次回にまわします?
つやちゃん そうしましょう!
つやちゃん●文筆家。音楽誌や文芸誌、ファッション誌などに寄稿。著書に、女性ラッパーの功績に光をあてた書籍『わたしはラップをやることに決めた フィメールラッパー批評原論』(DU BOOKS)等。2022年~オルタナティブな美の在り方を考える活動『コスメは語りはじめた』を共同で発起。
藤谷千明(ふじたに・ちあき)●1981年、山口県生まれ。フリーランスのライター。高校を卒業後、自衛隊に入隊。その後多くの職を転々とし、フリーランスのライターに。ヴィジュアル系バンドを始めとした、国内のポップ・カルチャーに造詣が深い。さまざまなサイトやメディアで、数多くの記事を執筆している。近年はYoutubeやTV番組出演など、活動は多岐にわたる。著書に 『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』(幻冬舎)。共著に 『アーバンギャルド・クロニクル「水玉自伝」』(ロフトブックス)、 『すべての道はV系へ通ず。』(シンコーミュージック)などがある。 Twitter→@fjtn_c
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