グラビアアイドル・清水あいりが尊敬するお笑い芸人に、聞いてみたいことやお笑いについての教えを乞う「清水あいりにツッコミたい!」。前回は、昨年清水が番組で披露したギャグ「湘南新宿ライン」の生み親である、どんぐりたけしを迎え、ギャグが生まれたきっかけや、生みの親と育ての親、それぞれどんなことを思っていたかなどを語り合う貴重な対談となった。後編となる今回は、二人が影響を受けたギャグや、ギャガーとして、グラビアタレントして、職種は違えど抱えている共通の悩みなどを語り合い、またファッションに定評のあるどんぐりたけしに清水をコーディネートするとしたら?という質問に答えてもらった。
撮影/佐野円香
構成・取材・文/村上由恵(タイムマシンラボ)
- <プロフィール>
どんぐりたけし 1992年8月27日生まれ、茨城県牛久市出身。ハイテンションなギャグで、一度聞いたら忘れないフレーズを残すピン芸人。2018年ユニットトリオ「怪奇! YesどんぐりRPG」を結成し、2021年2022年には『M-1グランプリ』準々決勝に進出。趣味が高じて、最近はファッション関係にも仕事の幅を広げている。
清水あいり
1992年12月17日生まれ、大阪府出身。グラビアのほか「関西弁あいうえお」など、芸人魂を感じさせる芸風で幅広く活動。自身のYouTubeチャンネル「清水あいりのおイタがすぎまんねんTV」配信中。どんぐりたけしが新しいギャグを考える企画も更新された。
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ギャグはメンタルが強くないとダメ⁉️
清水 ギャグってめっちゃ強いメンタルが必要だと思うんですけど、どんぐりさんは、もともと強かったんですか?
どんぐりたけし(以下、DTKC) いや、もともとめちゃめちゃ弱いです。学校とかで先生に当てられて答えられないと顔が真っ赤になるタイプでした。でも、ある日を境に変わったんです。それは、3〜4年前なんですけど先輩のビックスモールンさんと東京タワーの展望台で営業をやっていたんです。初めましてのお客さんを集めて、その場でネタをやるストリートっぽい感じで、ふらっと東京タワーに来たお客さんに来てもらって笑わせるのは、ライブの中でも一番大変で。
清水 難しいですよね。
DTKC その日は1日15ステージぐらいやったんですけど、全然ウケない。ウケてないのに、やり続けなきゃいけない状態で、ウケなさすぎて、逆にウケ始めるというか、初めてウケないの向こう側にいったんです。ビックさんからも「スベりの向こう側に行ったな」と言われたんですよ。
清水 数をこなされたんですね。
DTKC そうだと思います。滑りすぎてウケるっていう状況が初めてだったんです。
清水 それは、なかなか味わえないですよね。
DTKC そうなんですよ。でも、その日から明確に変わって、普段のライブも全然違う気持ちで臨むようになりました。その後、タイミングや運もありますけど、テレビにもちょこちょこ出られるようになって、心構えというか顔つきも変わった気がします。
清水 なるほど。立ち振る舞いで顔つきも変わりますよね。
——それまではギャグをやりながらも、やっぱり凹むこともあったんですか?
DTKC そうですね。今思えば、落ち込む必要なんてないんですけど、やっぱりウケないとギャグの作り方が悪いのかなとか考えていました。でも、今はやりたいようにやろうと思えるようになりました。
清水 そのメンタルを手に入れるにはどうすればいいですか?
DTKC そもそも清水さんは「スベりの向こう側」に行く必要がないんですけどね(笑)。
清水 いや、でもそのメンタルはほしいです。
DTKC ギャグはウケるに越したことないですし、「スベりの向こう側」は目標にするべき場所ではないから、暗闇を歩いてたらひと筋の光が見えてきて、いつの間にかたどりつく場所という気がします。
清水 なるほど。
——清水さんも凹みますか?
清水 凹みますね。凹むというか、「この人今どう思ってるのかな?」ってことを考えちゃうんです。勝手な想像なんですけど。だから番組で(くりぃむしちゅー)上田さんが「湘南新宿ライン」のギャグをやる前に「めちゃくちゃにしていいよ」と仰っていただいたときのように、そのテンションを自分で作れたらいいのになと思います。
DTKC あー常にね。でも、本来ウケるとかスベるっていう土俵にいないんだから、そんなことは考えなくていいと思いますよ! 清水さんは何も考えずに、ギャグをやるだけでいい。だって、グラビアアイドルですよね? 芸人じゃないですよね(笑)。
清水 しがないグラビアアイドルです(笑)。話は変わるんですけど、どんぐりさんとYes!アキトさん、サツマカワRPG さんのユニット・怪奇!YesどんぐりRPGは、どういうきっかけで結成されたんですか?
DTKC 『M−1』(ABC・テレビ朝日系)に出るためです。もともとサツマカワさんは事務所の先輩で仲がよかったんです。アキトさんさんは事務所が違うんですけど、北海道から上京してきて「とんでもないギャガーがきたぞ」と、僕もサツマカワさんもびっくりしたんです。それから3人でトークライブをやるようになって。サツマカワさんはもともと別のユニットを組んで『M−1』に出場していたんですけど、その方が出られなくなってしまって、じゃあ3人で出ようかという話になって出場したのが結成のきっかけです。
清水 そうだったんですね。
DTKC それで、2018年初めて『M−1』予選に出たときに、ユニットはもちろん、個人的にもフューチャーしてもらえるようになって嬉しかったです。
——衣装を含めてバランスがバッチリですよね。
DTKC もともと僕は青い衣装だったんですけど、サツマカワさんとかぶってしまうので、緑を選んだんです。
——アキトさん(赤)、サツマカワさん(青)、どんぐりさん(緑)の御三方と一緒に清水さんがギャグをやる動画がツイッターで投稿されていましたが、戦隊モノのピンクのような感じで、ものすごく馴染んでました。
DTKC 確かに。ちょっとセクシーすぎるというか、違うピンクに見えるかもしれない(笑)。
——お二人の共通点として実は同じ年生まれなんですよね。
清水 あ、そうなんですか! 1992年生まれ?
DTKC そうです。あ、同級生なんだ! まったく意識してなかったですね。
清水 なんか、出身地とか血液型とか想像できないというか。3人とも人間を超えてますよね。
DTKC いや、清水さんも完全にキャラクターですよね。年齢とか関係ない。
清水 ギャガーは特に人間っぽくないというか、キャラクターっぽいですよね。
ギャガーのどんぐりたけし、グラビアアイドル清水が直面している悩み
DTKC 今、正にそこに直面してますね。キャラクターっぽいので、人間味を出せないというか。質問に対して、キャラを押し通してギャグで返すと、「こいつ会話できねえ」で終わっちゃうんです。
清水 わかるかも。全部セクシーな答えで返してると、生々しい答えをしづらいんです。
DTKC ギャガーと同じ悩みを抱えてたんですね。最初はギャグで固めてたんですけど、ここ最近ようやくギャグもやりつつ、人間味みたいなものも、なんとなく出せてきたような気がします。
清水 インタビューとか特に「そういう答えを聞きたいんじゃないんだよ」って言われますよね。
DTKC そうそうそう! 「本当のところはどうなんですか?」とか言われます。
清水 めっちゃわかります(笑)。
二人が影響を受けたギャグ
——お二人が影響を受けたギャグはありますか?
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