映画「シナぷしゅ THE MOVIEぷしゅほっぺにゅうワールド」の主題歌を手掛けた我らがchelmico! その作品への思いを語っていただきました。そして今年「友達10周年」を迎えたふたりの、近況報告も!
取材&文/高木”JET”晋一郎 撮影/飯田エリカ
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目次
映画「シナぷしゅ」は胸がギュッとなる40分間!(Mamiko)
――約1年ぶりの「キスがピーク」、今回はchelmicoが主題歌とエンディングテーマを手掛けた、公開中の映画「シナぷしゅ THE MOVIEぷしゅほっぺにゅうワールド」についてのお話から始められればと思います!
Mamiko:胸がギュッとなる40分間だよね。ずっと愛おしすぎて涙目になっちゃった。
Rachel:わかる〜。ぷしゅが泣いちゃうトコとか、「んも~!」って言葉にならない声が出ちゃう(笑)。
――言語化できない感情が口から漏れてしまう(笑)。
R:それぐらい可愛いんだよね、ホント。
M:劇場で大きなスクリーンで観たいよね。あと先着で「ぷしゅぷしゅタンバリン」(先着・数量限定)がプレゼントされるのも素敵。
R:上映中、客席で絶対ずっと鳴ってる(笑)。シャンシャン(タンバリン)を配るのは、音が出るものを配ることで「騒いでもいいよ」「泣いたって大丈夫」みたいなことを、証として表現してるってプロデューサーの飯田(佳奈子)さんが仰ってて「マジ最高!」と思った。子連れで安心して行ける場所って本当に少ないのよ。電車や飲食店も気を使うし。でもそういう気遣いを先回りしてくれる「シナぷしゅ」チームには本当に感謝。
――chelmicoは映画の前にも、TV版の「シナぷしゅ」に「あべこべ」を提供されていますね。
R:ちょっとトラウマになる感じの……。
M:キモい曲がいいね、っていう話から始まって。変な感じの曲にハマってたんだよね。
R:「ごはんだよ」(アルバム「maze」収録)とか、トラウマ曲製造ブームだったから(笑)。でも「シナぷしゅ」チームからも「最悪、子どもが泣いちゃってもいいです」と言われてて(笑)。泣いちゃうっていうと変だけど、インスピレーションになったり、刺激になるような曲が欲しいという話だったのね。ryo takahashiくんから上がってきたビートもシンゲリ(注:タンザニア発のダンスミュージック)風だったから。
M:これは超面白いじゃん!って。それで展開も複雑で、内容も飽きない曲として「あべこべ」ができたの。
R:そういう流れがあって、今回の劇場版にも映画ならではのスペシャル感を出したいってことで声を掛けてくれたんだよね。光栄だよね、こんな企画に参加できるのは。
M:「はじまりぷしゅ」は、いつもと違ってピッチ(音程)とかを意識しないで歌ったんだ。
R:最初はちゃんとピッチを合わせて歌ったんだけど、「もうちょっと突き抜けた感じが欲しい」という監督の清水さん(貴栄)からのオーダーがあって。
M:それで大声でのびのびと歌ったら、それが今回の世界観と重なり合って。
R:自分たちのレコーディングの中でも珍しく「THE FIRST TAKE」みたいに一曲を一回でマルッと録ったことで新しい発見があったよね。ちょっと調子っぱずれな部分が新鮮に聴こえたし、お互いにも寄せないで、ぶれてたり、凸凹した部分が、曲のエッセンスになったんじゃないかな。
M:エンディングの「エンドロールぷしゅ」もノリノリだったよね。普段はクールなラップをしてるじゃない?chelmicoって(笑)。
R:格好いいと思われたいからさ(笑)。
M:それを抑えて明るく楽しく、そしてメロディアスに歌ってみたのが「エンドロールぷしゅ」。映画のエンドロールだと、自分たちの曲に合わせて「シナぷしゅ」のキャラクターが登場するんだけど、それが良いんだよ、ホント。
R:「シナぷしゅ」を普段から見てる人はホントに泣くと思う。あの仲間の歌が歌えるなんて、まじ嬉しいよね。
M:飯田プロデューサーも「この世にある曲の中で一番神です」って仰ってくれて。
R:小田和正さんの「ラブストーリーは突然に」よりも良い曲ってことでしょ?
劇場にはMamikoと一緒に観に行くよ(Rachel)
――どういう比較?(笑)。
R:バッチリだった、やっぱり(「シナぷしゅ」の主題歌を歌えるのは)ウチらしかねえわ!
M:あはは!強気!
R:赤ちゃんにも曲に乗ってめっちゃシャンシャンして欲しい。
M:そんな光景見たら泣いちゃうよ~。
R:劇場にはMamikoと一緒に見に行くんだ。
M:変装していかないとね。
R:パニックになっちゃうよね、ウチらぷしゅ界ではスターだから。
M:気づいた瞬間、めっちゃシャンシャンされちゃうんじゃない?(笑)。
R:可愛すぎる(笑)。いままでパニックになったことないから、chelmico。
M:一度もない。どの居酒屋でも。
R:どの道端でも平気(笑)。
M:それがchelmico(笑)。
――ちなみに、子どもの頃に観てた子ども番組は?
R:やっぱり「おはスタ」?
M:あと「おかあさんといっしょ」。
R:「おかいつ」ね。今でも真海子と「スプラッピスプラッパ」「ぱわわぷたいそう」は一緒に歌ってる。
M:それから「爆チュー問題」でしょ? Eテレだと「クインテット」「にほんごであそぼ」……。
R:「ハッチポッチステーション」!
M:大好き!
R:グッチ裕三さんの歌う曲が結構ファンキーなんだよね。終わっちゃったのが本当に残念。ウチらでやろうか?
M:「パッチもんステーション?」
R:……Mamikoはすぐそういう「ものまね館キサラ」の企画みたいなのが思いつくよね(笑)。
M:あはは! 「テレタビーズ」も大好きだったな。3歳の誕生日プレゼント、ポーの人形だったもん。
R:赤い子ね。私にとって子ども番組は「自分の秘密の時間」って感じだったかも。テレビに集中して「自分の世界」に入ってたと思う。その間に母は家のことをやってくれてたり、自分の時間を過ごしてたのね。だから自分が親になってみると、子ども番組は「お互いの時間を作るための機会」なのかなと思うようになったな。
――「Easy Breezy」を聴くと子どもが泣き止むという話があったり、chelmicoはお子様人気も高いですね。
R:chelmicoの曲からは子どもが喜ぶ波動が出てるのかな(笑)。フェスとかでも「初めて観たけど子どもが喜んでた」とかはよく聞くね。
M:お母さんがファンで、子どもと一緒に楽しんでくれたり。フェスでも家族連れに声を掛けてもらうことが多いかも。私たちって明るいし!
R:気さくだし!
M。自分で言ってら~(笑)。
R:でも子どもはちょっと緊張してるよね、ウチらに会うと。やっぱりスターのオーラが出ちゃってるから(笑)。
M:一緒に写真撮って、伏し目がちなのに一応ピースしてる時とか超かわいいよね。
R:フェスで一番好きな時間(笑)。
M:普通に「chelmico大好き!」ってノリノリの子もいるし。
R:ウチらで言えば子どもの頃にRIP SLYMEに会えたってことでしょ?ヤバイよね。
M:私は絶対伏し目がちにピースしてたタイプだわ(笑)。
伝説の対バンツアー振り返り&最近ラジオ屋さんづいているchelmicoちゃん活動報告
――RIP SLYMEといえば、「chelmico (ほぼ)平日ツアー」でついに対バンを果たしましたね。
M:対バンツアーはあっという間だったね。
R:年を跨いでたから期間は長かったのに、どの対バンも超楽しかったから、ホントに一瞬であの時間は終わった感じ。特にRIP SLYMEとの対バンは東京(Zepp HANEDA)だったから、友達もたくさん見に来てくれたし、私達が昔からRIP SLYMEを大好きなことを知ってくれてる人ほど、大喜びしてくれて。内容的にもすごく褒めてくれたよね。
M:アンコールは伝説だったね、自分で言うけど(笑)。
R:ホントに、アンコールは私たちが一番楽しんでたよね。
M:本当に最高だったし、終わってからもボーッとしちゃって、時間差で実感が湧いてきた感じ。
R:「新しい最高」を見つけた感じだった。あとは何があったかな……あ、Mamikoのトーク活動がすごい。「橋本直と鈴木真海子のCROSSPOD」、ニッポン放送「ポッドキャスト(岡田康太)」、You Tube「PERK magazine 鈴木真海子のPERSONAL TRACKS」とか、めちゃくちゃお喋りしてる(注:インタビューは3月)。
M:ラジオ好きとしては嬉しい限りですよ。
R:でも、もうこれ以上番組が増えるとラジオ屋さんになっちゃうから、RachelはMamikoのトーク活動がこれ以上増えることには反対です!
M:アハハ!でも、RachelもShin Sakiuraさんとの「MUSIC BLOOM」(J-WAVE)がスタートしたじゃない。
R:そうだった(笑)。chelmicoの「chelmicoの「この曲聴いた?」」(block.fm)も放送してるから、二人でもラジオ屋さんとして頑張ります(笑)。
M:他に近況はなんかあったかな?
R:個人的なことだと、この前「東京ジャーミイ・ディヤーナト トルコ文化センター」に行ったの。トルコ料理のカフェがあったり、学生たちが普通に放課後に集まってワラワラしてる感じもめっちゃ良くて。そういう、日本にいながら海外を感じられる場所にいきたいかも。
M:面白そう。どんなトコがあるかな。
――最近だと、池袋のガチ中華フードコートが話題になりましたね。日本語も通じにくいし、辛さも本場流で容赦がないともっぱらの噂です。
R:そこ行きたい。日本向けにしていない、本場の中華料理がフードコート形式で食べられるのは楽しそう。
――あと、東十条がリトルバングラディッシュみたいになってるとか。
R:そうなんだ。今年はそういう行ったことのない場所に行きたいな。よく通りかかるのに、入ったことのないお店とか、実は分からない場所ってたくさんあるじゃない? そういうところに臆せず入るのが目標。こないだも近所にあるのに入ったことがなかった本屋さん勇気を出していってみたら、すごく素敵なお店で、そういう場所を見つけたことも嬉しかったし、そうやってカジュアルにいろんな場所に入れるようになりたいな。それで、自分のホームタウンをより気持ちいいものにしたい。
M:私は……運動頑張ります! ……毎回この連載でそれを言ってる気がする(笑)。でも、サーフィンとかボルダリングとか、走る以外の運動を習いたいかも。
R:コロナ禍のとき走ってなかった?
M:向いてなかった。マラソンとかランニングって……飽きちゃう。だって「走る」っていうずーっとおなじ事やってるんだもん(笑)。だからバスケとか、新しいスポーツにチャレンジしたい。あとは免許とって1年ぐらい経つから、もっとドライブしたいな。
R:この連載でレーシングシミュレーターで遊んだのってどれぐらい前?
――2021年の1月なので、もう2年も前になりますね。
M:そんなに経つんだ!いまレーシングシミュレーター乗ったら、もう上手すぎちゃってRachelと勝負にならないかも知れない(笑)。
R:確かに~。私もゲームで鍛えておこうかな(笑)。話はぜんぜん変わるけど、chelmicoは今年で友達になって10周年なんだよね。
M:そう!7月で友達10周年なの!
R:結成より友達になった日の方がよく覚えてるグループだから、chelmicoは(笑)。だから友達10周年を、みんなでお祝いしてくださいませんか?って思ってます。
M:友達になった記念のイベントは、前にもやったんだよね。その時は二人で覆面DJをやったり、カラオケ大会したり。
R:ホームパーティみたいな感じだったよね。一応、今回はもっと規模も大きくなるから、もう少しちゃんとすると思うけど、普段のライブとはぜんぜん違う感じになるかな。
M:規模が大きくなった分、逆にもっとすっごい変なことやるかも(笑)。
R:楽しみにしてて!
『シナぷしゅ THE MOVIE ぷしゅほっぺにゅうワールド』
ユナイテッド・シネマ豊洲、新宿ピカデリーほか
ぷしゅっと全国ロードショー
監督:清水貴栄
企画・プロデュース:飯田佳奈子
声の出演:岩本彩楓、玉木宏(特別出演)ほか
©SPMOVIE2023
chelmico●『POWER』『Fishing』『maze』『gokigen』と4枚のアルバムをリリースし、ラッパーとして成長し続けているナイスな2人組。CMやドラマのテーマソング、アーティストへの楽曲提供、客演など、様々な方面で活動中。
RachelとMamikoが友達になってから10周年を迎えるイベントが開催決定!
chelmico「ともだち10周年ライブ」
【開催日時、会場】
東京 2023年07月09日(日) 16時開場/17時開演 EX THEATER ROPPONGI
大阪 2022年07月15日(土) 17時開場/18時開演 なんばHatch
【料金】
全席指定 ¥4,500(税込)
【チケット先行】
FC先行 5/15(月)18:00〜5/21(日)23:59
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