シングル「Ribbon」でメジャーデビューを果たすM!LKの短期集中連載。今回はM!LKのリーダーである吉田仁人が転換点になった出来事、そしてグループへのアツい思いを語ります。
取材&文/吉田可奈 撮影/飯田エリカ
ヘア&メイク/中島愛貴(do:t)、車谷結(do:t)
目次
●M!LKが誰よりも好きだという気持ちでリーダーというポジションをやらせてもらってます
――M!LKでの吉田(仁人)さんは、リーダーとして、どんなことを心掛けていますか?
活動の途中からリーダーという名前のポジションをいただいていたので、その立場をしっかりと全うできるように頑張ろうと思い続けてやってきました。とはいえ、みんなから見て、ちゃんとできているかはわからないんですけどね(笑)。ただ、僕は、結成当初からM!LKが大好きなので、みんながストレスがないようにしたいとは考えています。例えば、スタッフさんの意見をメンバーに何気なく伝えたりと、人間であれば持っている思いやりの精神は大事にしています。
――それはリーダーになったからこそ思ったことですか?
もともと長男気質だったこともありますし、“やれ”と言われたことは、倍の力で返すということを大事にしていたんです。それに、学校でも学級委員をしたり、修学旅行の班長をしたりと、みんなのまとめ役であることが多かったんですよ。
――もともとまとめることが好きだったんですか?
そうですね。まとめられるよりも、まとめる方が好きでした。なので、リーダーも苦じゃないですし、自分でやったほうがラクなんですよ。自分の性格的に、リーダーは適任だったのかなと思っています。
――リーダーを任せられてからいろいろあったと思うのですが、自分の中でどうリーダー像を作り上げていったのでしょうか。
本当にいろいろありましたね(笑)。なので、考えすぎた末、いまのノンストレスでいられる境地まで来ることができたんです。いままで、考えて、考えて、ネガティブになることも多かったのですが、僕もひとりのアーティストであり、ひとりのタレントであると原点に立ち返って考えたときに、ファンの立場になったらそんなに悩んでいる人のことを応援していても楽しくないなって思ったんですよ。それなら、もうなにも悩まない方がいいんじゃないかって境地に。
――極論ではあるかもしれませんが、ちゃんと答えにたどり着いたんですね。
はい。極論なのでオススメはできないですが、“そこまで塞ぎこまなくていいんじゃないか”って思ったんですよね。そう考えられるようになったのが、2018年の7人体制になったくらいの頃かな。そのあたりから、み!るきーずのみなさんからも、“急に明るくなった”と言われるようになったんです。そのほうが、僕もラクですし、見ていても楽しいんじゃないかなと方向転換できるようになり、リーダーとしてまとめながらも、自分が楽しむことを1番に考えるようになりました。
●この5人がこんなに仲良くいられることって、すごく恵まれているし奇跡的なこと
――ファンのみなさんもわかるくらい変わったんですね。
かなり変わったんだと思います。別人のようだねって、いろんな方から言われました(笑)。でも、決して自分の芯がブレたわけではなく、外部に見せる自分を変えただけなんです。それまでは、もっとよく見せなくちゃとか、リーダーでいなくちゃって考えすぎていたのが良くなかったんですよね。いまはすごくリラックスができている状態です。
――ライブなどで吉田さんを見ていると思うんですが、本当にメンバーのことが好きですよね。
大好きですよ。本当に。こんなに楽しくグループ活動ができるのって、当たり前じゃないことがわかっているからこそ、本当に大好きなんです。僕は4歳のころから鹿児島のダンススクールに通っていたのですが、そこでいろんなグループを組んで大会に出るうちに、人とひとつのグループを組み、仲良くできることは本当に特別なんだということを感じていたんです。いま、この5人がこんなに仲良くいられることって、すごく恵まれていますし、奇跡的なこと。一緒にいることで幸せを感じることができているので、すごくいい状態だと思っています。
――よりM!LKのことが好きになったきっかけはどんなことでしたか?
『ERA』の発売の頃ですね。この曲には“これから頑張っていくぞ”という決意表明の歌詞だったんです。でも、その後にメンバーが2人卒業し、より“ここを守らなくちゃ”という気持ちになりました。それは、僕自身が絶対に失くしたくない場所だということを再確認したからなんですよね。もちろん、当時は簡単には飲み込めない複雑な気持ちもあったけど、絶対にこの出来事をいい方向に進めていかなくちゃいけないって思ったんです。だからこそ、この経験はなくてはならなかったんだなと思うようになりました。
――そう思うと、初期メンバーである3人は本当に絆が強そうですね。
そうですね。ノールックでパスできるくらいはいい関係です(笑)。
●み!るきーずのみなさんにいろんな景色を見せてあげられると思うので楽しみにしていてもらいたいですね
――心強い!
はい。僕って、基本的にテンションがあまり変わらないんですが、佐野(勇斗)と(塩﨑)太智が元気がない日は、すぐにわかるので、僕がカバーできるんです。つねに背中合わせでいろんな方向が見られる関係は、誇りに思っています。
――しかも、後から加入した曽野(舜太)さん、山中(柔太朗)さんも、同じ温度感でM!LKを好きなのが伝わってきますよね。
そこが本当にすごいですよね。あの2人は特殊ですよ(笑)。だって、例えて言うなら人の愛犬を、自分の愛犬のごとく愛し始めるんですよ!
――あはは。
そんなにすぐに溺愛出来ないでしょって思うくらいなんです。僕らは7年かかって愛が大きくなってきたのに、2人は約3年で僕らと同じくらい愛してくれているんですよ。でも、そこにすべてに喰らいついていこうっていうハングリー精神が見えるんです。それがわかるからやっていて楽しいですし、リーダーとしても2人が笑顔でのびのびやれていることを感じるので、ちゃんとそういった環境が作れているのかなって思っていて。たまに過去の既存曲を一気に覚えさせたりとかスパルタなこともしますが、そこも喰らいついてくるので、本当にすごいなと思いますね。
――根性がありますよね。
そうなんですよ。根性もあるし、ハートもすごく熱いんです。2人には感謝しています。
――そして、ついにメジャーデビューとなりますね。
はい。実感的には、装備が増えたと言いますか。例えていうなら、僕にとっては、ひとつ強い武器が増えたような感覚なんです。何事も大きくなるために、助けてくれる人の頭脳はたくさんあった方がいいんですよ。それだけで可能性は広がりますし、戦いやすくなると思うんですよね。さらに、メジャーデビューをすることによって、み!るきーずのみなさんにいろんな景色を見せてあげられると思うんです。楽しみにしていてもらいたいですね。
――今後はどんなことをしていきたいですか?
何よりも難しいのは、“変わらないこと”だと思うんです。僕たち5人は1つのライブだけでも何十人ものスタッフさんに支えられていて。そのなかには、ライブステージを照らしてくれる人もいるし、演出を考える人もいて。そういう方々が押し上げてくれるから、み!るきーずのみなさんを笑顔にできるんですよね。今後もたくさんの方の力を借りて、そんなライブをしていきたいのはもちろん、さらにみなさんを楽しませるために、いまの5人の関係性を保ちながらも新鮮さを大事にし、いつも感謝を忘れないことといった僕たちの芯や、グループとしての核となるものをブレさせずにいることは大事だと思っています。もちろん、スキルアップはしていきますし、いろんなことを頑張りますが、なによりもこの5人で活動することを楽しいと思える環境づくりを頑張っていきたいなと思っています。
吉田仁人●1999年12月15日生まれ、鹿児島県出身。趣味は映画鑑賞、読書。特技はダンス、合気道、体操。M!ILKでの担当カラーは「きらめきイエロー」。圧倒的なダンスパフォーマンスと歌唱力でグループを支えるリーダー。
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