ついにニューアルバム『PLASMA』がリリース! テレビやラジオに雑誌など、たくさんのメディアにPerfumeの3人が登場し、その発売に期待が高まるばかりの日々でした。そしてこの記事の公開翌日には『ザ・マスクド・シンガー』シーズン2もPrime Videoで配信され、8月20日からはアリーナツアー「Perfume 9th Tour 2022 “PLASMA”」がスタートするなど、『PLASMA』だけでは終わりそうもないPerfumeの夏を、さらに彩る本連載。今月も、張り切ってスタートです!
取材・文/照山紅葉
- 『ネビュラロマンス 前篇』の解説の“後篇”【2024年11月号 Perfume 連載】『たちまち、語リンピックせん?』
- Perfumeの人気連載「たちまち、語リンピックせん?」が9年ぶりに単行本化! 『Perfume Fan Service[TV Bros.2]』として第2弾の発売が決定!!
- 『Perfume Fan Service[TV Bros.2]』、9月21日に発売決定です! 【2024年8月号 Perfume 連載】『たちまち、語リンピックせん?』
Perfumeが18年超に及ぶラジオ遍歴やその思いを語った特集が掲載された「TV Bros.8月号ラジオ特集号」、絶賛発売中です!
目次
[テーマ]「Perfume 9th Tour 2022 “PLASMA”」&『ザ・マスクド・シンガー』シーズン2
[言い出しっぺ] TV Bros.編集部
-
応援してくれてる人たちも肩肘張らないモードで一緒に歩んでいけたら(のっち)
──アルバム『PLASMA』、いよいよリリースされました。ジャケットやブックレットのアートワークは、リード曲「Spinning World」のミュージックビデオと連動した世界観ですね。
のっち 「Spinning World」のPVが公開になって「あれってCGなの?」って言われました。そんなこと想像してなかったけど、それだけからくり人形感が出せたのかなと思うと嬉しかったです。
あ〜ちゃん 分かる! いろんな人にそれすっごい言われた。「え、本当にやってるんですか?」とか言われて、いや、やっとるやっとる、いうて(笑)。私たちも撮ってる途中から「いいね〜☆」みたいなのをそれぞれに対して言ってたんです。けど、うちらもビデオチェックのとき、「あれ? これ後処理した? やったか? ん?」って疑いは一回言ったんです。「いや、やってないやってない! ……やってないっすよ〜!」とか言われて。えーっ、だとしたらうちら結構上手いじゃーんって(笑)。自画自賛じゃないけど、それぞれ言い合いましたね。
のっち まず、あ〜ちゃんの正面の向き方から。
あ〜ちゃん 最初の<Spinning Girl, Spinning World>のところ。
のっち 「後処理した、これ?」「してません!」みたいな。
あ〜ちゃん 疑ったね。あれは。
のっち ふふふ。自画自賛(笑)。
──YouTubeのコメントでも頭ブレずに水平移動していく皆さんの体幹が絶賛されていました。かしゆかさんが先月おっしゃっていた「アナログなんです」って、こういうことかと思いました。そして「足袋はいてます」の意味も。
あ〜ちゃん 歌番組も、あの足袋でやりたかったねー。
のっち うん!
かしゆか でも、足袋の滑りようはハンパなかったです(笑)。
あ〜ちゃん めちゃめちゃ滑るから、足袋の滑り止め待ちの時間あったもんね?
かしゆか ふふふ。そこもアナログで滑り止めをつけて。
あ〜ちゃん 軍手みたいにちょんちょんちょんって足袋の裏にいっぱい滑り止めの液を塗って、マニキュアの乾かせ待ちみたいな時間。あれなかったらマジで無理だった。
かしゆか つるん! だったもんね(笑)。
あ〜ちゃん 滑って開脚したまんまバ──ン!ってなってたかもしれない(笑)。
──しかも背中にぜんまいをつけて。<結局ぜんまいは巻かれた>ですね。
あ〜ちゃん ふふふ。「再生」だ「再生」。
──後半は、久しぶりにPerfumeのヒップホップダンスが見られて嬉しかったです。
あ〜ちゃん 私たちの得意分野のダンスですね!
──「再生」の配信ジャケットに続いて、「マワルカガミ」「Spinning World」の歌詞も回転がモチーフだったり。いまやすっかり配信やサブスクが主流ですが、『PLASMA』はこの曲順で聴くからこそ見えてくるアルバムならではの世界観を感じました。ここで改めてPerfumeにとってのアルバムの意味について、皆さんそれぞれうかがってもよろしいですか?
のっち ……なんか、これからの自分のモードがそのアルバムの世界観によってレールが敷かれる気がします。これが自分の曲になるってことは、自分の人生の道もこういうモードで──『PLASMA』だったら肩肘張らずに音楽に乗って風に乗って形変えながら歩んで行くんだろうなみたいな、そういうの受け取ったりとか。自分の指標になりますね。そのテーマがとっても素敵だったから、Perfumeを聴いて応援してくれてる人たちもそういう肩肘張らないモードで一緒に歩んでいけたらいいなって思いました。
──アルバムごとに人生のレールが敷かれるって、いい言葉ですね。
あ〜ちゃん 確かに“回る”って、私たちの中でも結構ワードとして使われてたり、印象としてあるのかもしれないですね。「ポリリズム」も<くり返す このポリリズム>」<巡り巡るよ>って言ってるし、「マワルカガミ」も私たちはただ回っているだけ、回ってる鏡なだけで、みんなが照らしてくれてるからそれが光となって届いてるんだ。私たちが光っているように見えているだけだよって。常に常にずっと回ってるっていうのは、回してるっていう意味でもあるし。私たちはやっぱり女性3人組のグループなので、そういう意味でもすごい大きなものを背負わせてもらってるような気もしていて。『PLASMA』は私たちが30代になって初めてのオリジナルアルバムなので、今まで感じなかったイメージや想像が湧いてくるんですけど、それも長く続けてきたからこそ辿り着けるんだなと思うと本当に財産ですね。
──螺旋状に回りながらどんどん輪が大きくなるように、皆さんの歩みと中田さんの楽曲がアップデートされてるなって『PLASMA』を聴いてて感じます。
かしゆか 新しいアルバムが出るタイミングで、アルバムだからこそ入れられるような曲たちに挑戦できることがオリジナルアルバムを出すことの意義として大きいなっていつも思っていて。そのタイミングで未来の方向性も決まってくるし、過去を振り返ったときに“あ、ここがステップアップになるんだな”とか起点になるきっかけになるタイミングをアルバムにもらってるなと思います。今回もアルバムだからこそもらえた「Drive’n The Rain」も過去の私たちがやったらすごい背伸びだったと思うけど、今はぴったりになってるっていうのも中田さんが見てくれたタイミングでくれた曲なんだなとか。みんながみんなアルバムを出すことで今のPerfumeと過去のPerfumeとこれからのPerfumeも見つめるきっかけになる作業なんだなってすごく感じます。
──「Drive’n The Rain」は6分以上ある曲ですけど、心地よくてずっと聴いてられますから。
かしゆか MIKIKO先生が悩んでました。「どうする、これ? 短くする?」みたいな(笑)。そもそも「Party Maker」もフル尺やったことあるっけ? ていうか、そもそもどれがフル尺だっけ?って、もはや自分たちもよくわかんなくなるんですよね(笑)。
──8月20日(土)・21日(日)の東京・有明アリーナ公演を皮切りに全国9カ所をまわる「Perfume 9th Tour 2022 “PLASMA”」がスタートします。
のっち とにかくみんなの顔見るのが楽しみだし、見られると思うと今から嬉しいんで、リハーサル頑張ります! たくさん曲を聴いて、互いに気持ち高め合って当日会いましょう!
かしゆか 前回のPerfume LIVE[polygon wave]とはまたまったく雰囲気が違うタイプになりますので、3人自体にすごく目が行くライブになるんじゃないかなと。そして、ちゃんとオリジナルアルバムでツアーとして全国まわるのは久しぶりなので、全国の方の近くに会いに行けるのがとても楽しみです。ぜひ遊びに来てください!
あ〜ちゃん 今回はどこから見ても楽しめるライブになると思います。私たちもまだ行ったことないんですけど、でも綺麗らしいんです! 私たちも本当に楽しみだし、あとやっぱりツアーで回れるってことは3人で地方を旅行できるってことだから、“うちの地元ではこれが美味しいからおすすめです”みたいな情報あったりとかしたら教えてほしいです!
──ちなみに今回のツアーグッズの中に「MYMEM(マイメン)T」ってありますけど、これってもしかして皆さんがネーミングされました?
あ〜ちゃん はい。わたくし、僭越ながら命名させていただきました。マイメンTはロックTとかメタルTみたいに、ちょっとボロボロだからかっこいいTシャツってあるじゃないですか?
──プリントがかすれたビンテージっぽいやつですね。
あ〜ちゃん そうそう。そのイメージなんです。フェスもずっとなかったし、ライブもあまりできなかったから、“みんなとうちらってずっとマイメンじゃ〜ん?”っていう思いをTシャツに乗せて今回出すことにしたんです。既に写真をどこで撮ったか、何のときの写真か、わかってる人たちも結構いるっぽいんですけど、それくらい、え、何? ファンの人が作ったん? みたいなTシャツ(笑)。
かしゆか Tシャツ用に撮り下ろしたりしないんだ? っていう(笑)。
あ〜ちゃん でも、そこが企画として気に入ったんですよ。自分たちのいい表情をそのまま収めてる方がマイメンTにはいいよねっていう企画者の意図もすごく良かったので、そのまま採用させていただいて。だからマイメン同士で着たいですね。しかも今回のグッズは蛍光の黄緑色を多用してるんですけど、あれがライブ中に光るんじゃないかって心配してる人がいたんですよ。
──ああ、蛍光だから暗闇の中、ブラックライトに反応して。
あ〜ちゃん (満面の笑みで)光らないで〜〜〜〜〜す(笑)。
のっち グッズ担当の人がライブ会場にこっそり持っていって光らないことを確かめてくれました。なので演出の邪魔になりません。
あ〜ちゃん ペンライトとか禁止してるのにそっち側から出すんかーい! と思ってくれてる人、光らないで〜〜〜〜〜す。ご安心ください。
──重要な情報ありがとうございます(笑)。ツアーに向けて盛り上がってきましたね!
今回もありますよ。パネリスト達の珍回答ばっかりです(あ~ちゃん)
──8月4日(木)からPerfumeも出演するAmazon Original番組『ザ・マスクド・シンガー』シーズン2がスタートします。
『ザ・マスクド・シンガー』シーズン2
Prime Videoにて、8月4日(木)午後8時より独占配信開始。初回は3話、以降2話ずつ毎週木曜午後8時より順次配信。出演/MC:大泉洋 パネリスト:MIYAVI、Perfume、児嶋一哉(ep7~ep9はMC)、滝沢カレン(ep8.9)、山崎弘也(ep5.6.9)、森崎博之(ep7~9)、小林幸子(ep 3~5)、水野美紀(ep2)、土屋アンナ(ep1.6~8)
──今回のパネリストは、シーズン1でマスクド・シンガーだった方も入れ替わりで登場するんですね。
この記事の続きは有料会員限定です。有料会員登録いただけますと続きをお読みいただけます。今なら、初回登録1ヶ月無料もしくは、初回登録30日間は無料キャンペーン実施中!会員登録はコチラ