2007年にスタートした『たちまち、語リンピックせん?』も今回で最終回。「Perfume 10th Tour ZOZ5 “ネビュラロマンス” Episode 1」の振り返りを、ライブの構成に合わせて【Side A】【Side B】の二部構成でお届けいたします。ソロコーナーもありますよ!
取材・文/照山紅葉
※本インタビューは3月下旬に実施したものです。
◆過去の連載はこちらから
◆当連載をまとめた『Fan Service[TV Bros.3]』が発売中!
ご購入はこちらから
Amazon 7net タワーレコードオンライン HMV&BOOKS online 楽天ブックス
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
かしゆか 私たちのレギュラーの中で一番長く続いたものですね。BEE-HIVEの頃から知ってるって、歴史がすごい!
あ~ちゃん しかも編集担当の櫻木さんは一度出産と育児でお休みしたあと再び戻ってこられて、この連載をまとめた本も2冊(『Perfume 「Fan Service[TV Bros.2]』『Perfume 「Fan Service[TV Bros.3]』)作ってくださったんですよね。このメンバーだったから、ここまで長く続けてこられたんだと思います。
かしゆか Perfumeの3人であった出来事とか裏話を話すのは本当にここだけだったので。
のっち 3人でやったことは、あんまりしゃべらないもんね。
あ~ちゃん まあ、またいつか会える機会があるでしょう! ということで、最終回もいつも通りの会話をしましょうか?
のっち うん!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
目次
【Side A】
“このセットのお部屋の中で「ワンルーム・ディスコ」やったらかわいくない?”みたいな、アイデアが湧いてくる (のっち)
Perfume 10th Tour ZOZ5 “ネビュラロマンス” Episode 1
2024年12月28日 (土) 神奈川・ぴあアリーナMM
2024年12月29日 (日) 神奈川・ぴあアリーナMM
2024年12月31日 (火) 神奈川・ぴあアリーナMM
2025年1月18日 (土) 佐賀・SAGAアリーナ
2025年1月19日 (日) 佐賀・SAGAアリーナ
2025年1月25日 (土) 徳島・アスティとくしま
2025年1月26日 (日) 徳島・アスティとくしま
2025年2月15日 (土) 東京・有明アリーナ
2025年2月16日 (日) 東京・有明アリーナ
2025年2月22日 (土) 静岡・エコパアリーナ
2025年2月23日 (日) 静岡・エコパリーナ
2025年3月4日 (火) 大阪・大阪城ホール
2025年3月5日 (水) 大阪・大阪城ホール
2025年3月15日 (土) 福井・サンドーム福井
2025年3月16日 (日) 福井・サンドーム福井
2025年3月22日 (土) 宮城・宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
2025年3月23日 (日) 宮城・宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
2025年3月29日 (土) 愛知・ポートメッセなごや 第1展示館
2025年3月30日 (日) 愛知・ポートメッセなごや 第1展示館
2025年4月12日 (土) 北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
2025年4月13日 (日) 北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
2025年4月19日 (土) 千葉・LaLa arena TOKYO-BAY
2025年4月20日 (日) 千葉・LaLa arena TOKYO-BAY
あ~ちゃん 『Perfume 10th Tour ZOZ5 “ネビュラロマンス” Episode 1』。今回のツアーは【Side A】と【Side B】の二部構成で、毎回【Side B】のセットリストを変えているんですけれども、それを考える時間が本当に楽しいです! 各会場2日間あって、最初の頃は2日目が終わったあとに「次の会場の曲どうしようか?」って話し合ってたんですけど、いまは1日目終わったらすぐに翌週のライブのことを決めて。正直、ここまでセットリスト変えるつもりはなかったんです。
かしゆか “108通り”と言っていた頃は(笑)。
あ~ちゃん “この組み方でやれば108通りになるよね”って話から始まったんですけど、ライブをやっていくうちに、“もっと良くなるかもしれない!”という向上心のオバケがどんどん出てきて(笑)。
のっち あはは(笑)!
あ~ちゃん 今日だけの移動の仕方、今日だけの曲尺、今日だけの曲間をとことんまでこだわって考えることが、めっちゃやりがいあって楽しくて。それがなんで楽しいかっていうと、やっぱり目の前で結果がすぐ見えるからだと思うんです。“これを工夫したら、お客さんから拍手が来るかな? 来るとしたら、どのタイミングで来るかな?”って。どこかひとつ変えるだけ、間が1秒違うだけで、みんな緊張したままで拍手も歓声も来なかったりするから、ライブって本当面白いなと思います。
かしゆか そうだよね。
あ〜ちゃん 自分たちがこのライブをどう見せたいかもですし、お客さんたちがどういうところを楽しみにして来てくれているかということを毎回ものすごく考えていて。ツアーが始まったばかりの時は何も知らないからまっさらの状態だけど、それを積み重ねていくと知ってる人もまた来てくれるようになるんですよね。そうするとグルーヴ感がまた変わっていって。最初は歓声が来ていたところが大きな拍手になったり、驚きだったものが“最高!”っていう反応になっていくのもすごい楽しくて。セットリストの決め方も工夫を重ねて、私たちの曲目を書いたプラスチックのプレートを用意して。
かしゆか それを並び替えながら“ここはこうする?”みたいな。
あ~ちゃん プレートの枚数も、途中から“「FLASH」やっちゃう?”とか、当初やる予定がなかった曲名をいっぱい言い出していくうちに、どんどん分厚くなっていって(笑)。
かしゆか 最初に予定していた108通りを実際にお客さんの前でやった時、お客さんも私たちも、なんだか物足りないなってなったんです。“だったら、そもそも1曲増やしちゃう?”みたいなところから曲数自体が増えて。そこからカウントダウンはカウントダウンで特別なことがしたいし、とかいうのも出てきて。その土地ごとに合った曲、みたいなのを意識するようになってきたっていうのはありますね。
のっち タガが外れるのが早かったですね。ツアー2日目(12月29日の神奈川・ぴあアリーナMM公演)にして「FAKE IT」が1曲追加されて、108通りはもう崩壊(笑)。煩悩セットリスト発揮しまくり! それもやってみないとわかんない。
かしゆか わかんないよね。お客さんと作ってやっとわかるっていうのを初日に体感して。【Side A】でまったくしゃべらないまま、【Side B】で3曲ぐらい披露して、もう「ラストスパートです」って言われたら、えーってなるよね? もう1曲くらいあった方が自分たちもラストに気持ちを持っていけるよねって話をして。
あ~ちゃん 「FAKE IT」はもともと候補にはあったんですけど、年明けからさらに候補曲自体も増やしていて。そのうえ、私の誕生日(2月15日の東京・有明アリーナ公演)に“「Baby Face」やるのどうかな?”って話になったぐらいから“もう何やってもいいよね”みたいな(笑)。
マニアックな曲ばっかりやっちゃって、知らない人の方がもしかしたら多くて、私たちが楽しいばっかりかもしれない(笑)。
のっち・かしゆか あはは!
かしゆか あのセットの作りじゃなかったら「Cling Cling」は絶対出てこなかったよね。
あ~ちゃん “あれだけ動くセットを見たら「Cling Cling」が頭をよぎるよね”って、スタッフさんも話してて(笑)。今回のような大掛かりな機構を使ったライブで、そんなことに付き合ってくれるのは、多分このスタッフとこのチームしかいないだろうなって。2015年のPerfume Anniversary 10days 2015 PPPPPPPPPP 「LIVE 3 : 5 : 6 : 9」ですごろく(サイコロを振って出た面で次に披露する曲を決める企画)をやった時も、その場でセットリストを決めるなんて現場のスタッフさんは超ヒリヒリしたと思うんです。でも、その歴史があるからこそ今回も対応したいと思ってくれるし、それを面白がってくれるのが本当に最高だなって。
のっち やりながらアイデアが湧いてくるもんね。“このセットのお部屋の中で「ワンルーム・ディスコ」やったらかわいくない?”みたいな(笑)。
あ〜ちゃん この連載でも「今度のツアーは、たぶんあっという間に終わると思います」って話してたと思うんですけど、そもそもライブが始まってMCまでにずいぶん時間があるから、その間にみんな飽きちゃったりしないかなっていう不安もあったんです。でも、絶対に目を離させないように内容を詰め込むぞって感じで、MIKIKO先生もぶっ続けで構成に取り組んでくれて。それも新しい挑戦でしたけど、前のマネージャーさんが今回のライブを観て、「『Reframe』でMCなし全席着席という舞台みたいなライブを経験してるから、ファンの皆さんも抗体があるんだろうね」って言ってくれて。ああ、そうなんだ。一緒に歴史を重ねて来たんだなって。だから全部が驚きではなく、付いて来てくれる人たちがいることが本当にありがたくて。かと思えば、MCで「Perfumeのライブ観るの初めての人!」って聞くと、めっちゃ多いんだよね?
かしゆか びっくりします。“スタンド、ほぼ初めての人じゃない?”って。今回、佐賀で初めてライブをやらせていただいたんですけど、ありがたいことに完売になりまして。新しい人がたくさん来てくれていることにも驚きです。
あ~ちゃん Perfumeのライブは初めてで、VIP席(VIPエリアでの鑑賞および限定特典が付いたアップグレード席)を選んでくれる人も結構いて、そうなんだと思って。初めてだと普通の席で観るものかなと思っていたんですけど、確かに自分がニューヨークで舞台を観に行った時、初めて観るし、とっておきだから一番いい席で何ひとつ観逃したくないから、そこはお金を惜しまず積むんですよ。そういう気持ちと一緒なのかなって思うと背筋が伸びるし、期待以上に応えられるよう全力で頑張ろうと思うし。
のっち そうだね。
あ〜ちゃん 私たちのラジオ(FM802 「ROCK KIDS802-OCHIKEN Goes ON!!-」内「Next To You」)にも長い間応援してくれてる人で、新譜が出たら買うしテレビに出てると見るんだけど、ライブは今回のツアーが初めてで大感動しました、っていう超・長文のメールが来てて、そういう人もいるんだなって。自分の中でコツコツと愛を積み重ねてきたことが、角度を変えたことで思いっきり爆発する、みたいな。いろんな楽しみ方があるのも嬉しいです。
「ナチュラルに恋して」のPVの再現は、本当にスタッフさん大変だったと思います(かしゆか)
あ~ちゃん いままでのセットリストの作り方だと、あまりない曲の並びも面白くて。
この記事の続きは有料会員限定です。有料会員登録いただけますと続きをお読みいただけます。今なら、初回登録1ヶ月無料もしくは、初回登録30日間は無料キャンペーン実施中!会員登録はコチラ