【ケビンスのトーク&マンガエッセイ連載「ケビ通」】第3話 ケビンスの子供時代

ヨシモト∞ホールなどで活躍する人気急上昇中のお笑い芸人・ケビンスのトーク&マンガエッセイ連載。コンビのネタ作りを担い、独創的な視点とイラストセンスを持つ仁木恭平が、快活なキャラクターで何かと注目を集める山口コンボイを主役にマンガを描き下ろします。今回は、今考えると「何が面白かったんだろう」と思うような子供時代に流行った遊びについて思い出してもらいました。

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取材・文/釣木文恵
撮影/武石早代

第3話「ケビンスの子供時代」

遠足で先生を 撒いていた保育園時代

仁木 今回のテーマは、子供時代の話。コンボイは子供の頃、遠足で先生をまいたことがあるって言ってたよね。

コンボイ あぁ、保育園の時の話ね! 遠足で隣町の恐竜公園に向かう途中、「俺、ここ知ってる~っ!」っていう言葉を最後に俺がいなくなったっていう。みんなが「どこに行ったんだろう」って探しながら公園に向かったら、恐竜のすべり台の目のところから「お~い!」って手を振ってたんだって。自分では全く覚えてなくて、のちのちお母さんから聞いたんだけど。

仁木 そのエピソード、聞いててめっちゃ腹立つわ~(笑)。いまでもエレベーターで知ってる社員さんと一緒になると、コンボイはその人がいつもいる階数のボタンを勝手に押すでしょ? で、その時その社員さんは違う階に行きたかった、っていうことがよくあるよな。ちゃんと聞けばいいのに。

コンボイ ああ、それとおんなじか。

仁木 “早いこと”が一番いいことだと思ってる節がある。

コンボイ それはあるかもなー。

もしも2人が同じクラスだったら

コンボイ 仁木くんと俺、同じクラスだったら仲良くなってるのかな?

仁木 俺のクラスにコンボイがいたら、きっとスベッてたと思う。

コンボイ 俺、学生時代はスベりキャラじゃないよ? まっすぐウケてたよ?

仁木 俺のクラスはムチャぶりのしあいで、ウケを狙いに行けば行くほどスベってたから、「俺、行きます!」っていうヤツはあんまりいなかったんだよ。

コンボイ すごいね、その文化! そんなの俺のとこにはなかったよ。

仁木 『ガキの使いやあらへんで!!』の笑ってはいけないシリーズ直撃世代だったから、そのまねごともあったかもしれない。

コンボイ それ、ちょっとお兄さんかもな。仁木くん、俺の2歳上だもんね。俺らは『レッドカーペット』世代だから、振りかぶって全力でやるヤツが面白いとされてたの。だから中高時代の俺は、完璧だった!

仁木 コンボイがもし女子ばっかり笑かしてたら、俺らのクラスだったらひんしゅく買ってたと思うよ(笑)。

コンボイ 高校は工業高校で男しかいなかったけど、中学生の時はまさにそんな感じだったな。正直、小6から中3の頃の俺は、ワーキャーでした!

仁木 俺らは、みんな自分からボケたくても振られるまで待ってたんだよね。ハードルが高くなるから。で、普段ボケないヤツにどんどん振ったりしてた。

コンボイ それ、すごいな。

仁木 例えばコンボイが「モノマネしまーす」って先生のモノマネをやるとするじゃん? そしたら俺らは「こういう時の先生は?」とか「この先生だけの学校だったら?」とか、どんどんムチャブリを足していくっていう感じだったな。

コンボイ なんかお笑いのレベルが高いなぁ~。俺はその場に1人でも俺のモノマネを知らないヤツがいたら、ただただ毎回全力で同じことをやってたよ。

小学校の昼休みに流行った
謎の遊び「とろける」

仁木 子供の頃はいろんな遊びをしてたな。冬は妙にアクティブになって、外で野球やって、雪に飛び込んだりしてた。

コンボイ 俺は雪玉で野球やってた。ピッチャーが投げた雪玉を傘で打って、傘についた雪の残り具合でシングル、ツーベース、ホームランって決めるの。芯食ってると雪が残るから。

仁木 今思うと「何が面白かったんだろう」っていうことだらけだけどね。小6の頃、昼休みにキックベースしてさ。早めに試合が終わった時に、全員でグラウンドに大の字で横になったら、雲1つない空で。で、誰かが「なんかとろけるな~」って言ったんだよ。

コンボイ ほぉほぉ。

仁木 そうしたらみんな「わかる! なんかとろけるわ~」ってなって、そっから毎日キックベースを早めに終わらせて、「ちょっととろけるか」ってグラウンドで大の字になるっていう(笑)。

コンボイ ははははは(笑)。そいつ、いい感性もってるねぇ。「ととのう」のはしりだったんじゃない?

仁木 その意味のわかんない行動が、2週間くらいだけ流行ってたな。あと、小・中学生の頃は、ずっとゲームをやってたなぁ。で、高校生の時に周りで麻雀が大流行して。みんなでホームセンターに行って、雀卓作ったりしてた(笑)。

コンボイ マセてるねぇ。俺らの周りで流行ってたのは、なんだろう…あ、思い出した。タコパだ!

仁木 たこ焼きパーティー? タコパってそんな夢中になるものじゃないだろ(笑)。

コンボイ 新潟の田舎の中学からマンモス校の高校に進学したんだけど、高校の近くに住んでるヤツは価値観の違う“都会の人”って感じだったんだよね。そいつらから「放課後、集まってタコパしようぜ」って誘われて。みんなでスーパーに行って買い出しして、そいつの家に行ってたこ焼きするだけなんだけど、異常に楽しかったの。

仁木 ははは(笑)!

コンボイ 夜10時くらいまでみんなで家にいても、そいつのお母さんが怒らないのがもう信じられなくて、センセーショナルだったな。

山口コンボイは“隙がある”スター

コンボイ 俺は小6の時にモテとか能力的な部分とか人生のピークが全部来てて、中学~高校でもスターだったから、全てを体験できた感覚があったんだよね。だから、大学に行きたいとかもなくて、「人生めっちゃ楽しんだ」と思って、高卒で吉本の養成所入ったっていう。高校時代、楽しかったな~。帰宅部だったから新発田のジャスコ、略して“シバジャ”で夜7時くらいまで時間つぶして。

仁木 バスケ推薦で高校に入ったのに、すぐ部活辞めたから帰宅部だったんだよな?

コンボイ やめて! よくないギャップなんだから。

仁木 自分がキャーキャー言われないと嫌なんでしょ、コンボイは。

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