hime憧れのラッパー:CHICO CARLITOとの人生相談! その後編となる今回はCHICOさんの新作「Sandra’s Son」の制作事情を軸に、制作を続けるモチベーションや「仲間」の大事さ、そしてリリスクとのコラボ計画も!?
取材&文/高木”JET”晋一郎 撮影/佐野円香
hime 今回はCHICOさんの作品制作について教えて下さい!
CHICO CARLITO 喜んで。
hime 1stアルバム「Carlito’s Way」(2016年)の制作時は大学生だったんですよね?
CHICO CARLITO そうですね。
hime あの完成度の作品を大学生のときに作ったっていうのは本当にびっくりしました。スキットの内容も含めて、全部自分で考えたんですか?
CHICO CARLITO もちろん。 自分にとって初めてのアルバム制作だし、崇勲さんやTk da 黒ぶちさんのような親しいラッパーもまだアルバムの制作途中だったかな? だからどうアルバムを作ればいいかが分からなくて。それで「13曲入りのアルバムにしよう」「こういうテーマの曲が必要だ」「イントロとスキットはこういう感じで」「客演にはRITTOさんや唾奇にも参加してもらって」「ここにはOLIVE OILさんのビートを組みこんで」みたいに、まず構成から考えたんですよね。
hime 設計図を作ったんですか。
CHICO CARLITO まさにそう。リリックも書けてないし、ビートももらえるか、客演も参加してもらえるか分からないけど、まず設計図だけ作って(笑)。そこから制作を始めました。
hime 本当に大好きなアルバムで、ラジオとか色んな場所で掛けさせてもらったんですよ。
CHICO CARLITO あざーす(笑)!
hime 渋谷HARLEMでのリリースパーティにも1人で観に行きました。
CHICO CARLITO そうなの!? 声かけてよ〜(笑)。
hime アハハ。あのアルバムの「那覇のクラブ」が大好きです。
CHICO CARLITO それ、ギャルはみんな言う。ギャル受けが良すぎて、パート2作ろうと思ってるもん(笑)。
hime 私ギャルだったのか〜CHICOさんに言ってもらえるとうれしい(笑)。HARLEMで聴きながら泣きました。
CHICO CARLITO (心に)闇があるね(笑)。
hime アハハ。客演ものだとBilly Laurent「Blue Moon feat.CHICO CARLITO」も大好きです。
CHICO CARLITO 「Blue Moon」は自分でもすごく気に入ってます。オートチューンを使ったのも、女性をテーマにしたのも初めてだったから、すごくチャレンジが多い曲で。
hime 『表面張力/君の目元』ってリリックが本当に素敵。
CHICO CARLITO 涙が溢れそうになる瞬間を「表面張力」って表現したのは、自分でも「上手い!」って(笑)。それが分かって伝わったのはうれしいな。
――その後「Septile1 – 南方作戦」(2017年)、配信での「volver ep」(2018年)に続いて、ニューアルバムとなる「Sandra’s Son」が1月にリリースされました。
CHICO CARLITO 「volver ep」までと今回の「Sandra’s Son」の大きな違いは、人の意見をバンバン取り入れたってことなんですよね。エグゼクティブ・プロデューサーをELIONEさんにお願いしたり、制作途中のデモを友達に聴いてもらって、そこで色んなアイディアや意見をもらってブラッシュアップしていったのが、今回のアルバムの作り方。それが今の自分の制作には合ってたと思いますね。
――ラッパーの中には、特にソロMCでは、そういった方法論を嫌がる人もいますよね。
hime 私もそういうイメージがあります。
CHICO CARLITO 確かに、自分の内面や思想みたいな部分を押し出したり、追求するラッパーはそうでしょうね。だからこそ「強固な自分」が作品に現れるんだと思う。
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