掟ポルシェ 大切な思い出がツバまみれ2

【11月号】掟ポルシェ連載「大切な思い出がツバまみれ2」

おしり兼たんていな彼

 「おしりたんてい」である。なんということだろう。「おしり」なのに、「探偵」だというのだ。職業選択の自由ここに極まれりであろう。物心ついた時、人は自分が何物であるかに気づく。性別…国籍…趣味嗜好…自らに纏わりつくカテゴライズの嵐。彼の場合、「頭部がおしり」であることが、自分を最大に規定しているものだと理解したのであろう。彼は、「私は人間である前におしりなのだ」、「そして、おしりであると同時にたんていなのだ」と考え、おしり&探偵を自らのアイデンティティとして積極的に打ち出すことにした。おしりに目が付き髪の毛が生え帽子までかぶっている、つまりこのおしりは彼にとって顔と同意であり、故に隠すべきではないのだと。現代人はおしりを丸出しにせず、下着や衣服で覆っている。しかし、おしりたんていがパンツをかぶったらこうなるわけで(↓イラストを参照)、これは最早おしりたんていではなく変態仮面である。作品名が違ってくるし、変態仮面がパンツをかぶっているのは顔面であり、それは変態であることを周囲にわかりやすくアピールするためのギミックに他ならない。おしりたんていのおしりは単なるおしりの枠を超え、自らの存在と同義。名前とはそのものを読み解く解説書。彼が「おしりにんげん」ではなく、「おしりたんてい」である所以がそこにはある。

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