シングル「Ribbon」でメジャーデビューを果たすM!LKの短期集中連載。トップバッターは初期メンバーとしてグループを支え、最近ではライブの演出も手がけるなど、進化が止まらない塩﨑太智が登場!
取材&文/吉田可奈 撮影/飯田エリカ
ヘア&メイク/中島愛貴(do:t)、車谷結(do:t)
目次
●ライブの演出をやらせてもらうようになって、よりライブが好きになりました!
――M!LKのなかで塩﨑さんは、どのようなキャラクター、立ち位置なのでしょうか。
M!LKのメンバーは共通して言えることだと思いますが、すごく自由にやらせてもらっています。なかでも特に僕は、メンバーをまとめる役でも、盛り上げる役でもなく、ただただM!LKを楽しんでいる人になります(笑)。それもあって、何も考えていないようなキャラクターに見られがちなんですよ(笑)。
――ライブでは、本当に楽しそうにパフォーマンスをしている姿が印象的です。
それが実際のところ、本当に楽しいんですよ(笑)。最近はライブの演出もやらせてもらっていることで、よりライブが好きになりましたし、いろんな見方が出来る様になりました。
――なぜライブの演出を手掛けるようになったのでしょうか。
以前MVを作る企画があったのですが、そのときに自分でもびっくりするほどアイディアが次々と溢れてきたんです。そこで熱弁をしていたら、マネージャーさんが「そんなにアイディアがあるなら、ライブの演出もやってみる?」と言ってくださったことがきっかけとなりました。そこで本当に演出に挑戦してみたら、ものすごく楽しいだけでなく、ありがたいことに評判も良かったんです。それもあって、その次も、さらにその次もとやらせてもらっていくうちに定着していきました。とはいえ、僕が全部主導でやっているわけではなく、もちろん本職の演出家さんがいて、僕も一緒にセットリストを考えたり、どこで着替えをして、どこで映像演出するかなどをしっかり話して決めていったんです。あまりにもそれが楽しすぎて、自分が出る側だということを忘れちゃうくらいで…(笑)。それに、これで僕がいいライブを作らなかったら、M!LK全体に影響してしまいますし、見てくれた人たちが「M!LKのライブって、あまりよくないんだね」って思われてしまうのは絶対にイヤだと思うようになり、より徹底的に凝るようになりました。
――すべてに後悔がないように作っているんですね。
はい。スタッフさんには、“正直、嫌われちゃうんじゃないかな…”っていうくらい何度も意見を出させてもらっています(笑)。これが想像以上にやることがいっぱいあって、何度も映像を修正して、セットリストも何度も何度も変えて…。ライブの演出って、その繰り返しなんです。たとえばメドレーも、何度も何度も曲の順番を組み変えているんですよ。お客さんには伝わりづらいのですが、M!LKが輝いて、お客さんが喜んでくれれば、それまで大変だったことはどうでもよくなっちゃうんです。
――まさに裏方の美学ですね。
そうですね。M!LKのためになるなら、どんなことでもしたいなって思うんです。
――そう思うようになったのはいつ頃からなのでしょうか。
佐野(勇斗)さんは最初からM!LKが大好きなタイプだと思うんですが、僕は最初に加入したときは、若すぎたこともあり、正直、習い事の延長みたいな感覚だったんです。僕と(吉田)仁人、佐野さんが初期メンバーなんですが、仁人は最初から熱くて、“絶対に売れてやろう”という気持ちが溢れていたんですよね。いま考えると反省の気持ちしかないけど、当時の僕はそこまでの熱量がまだなくて…。でも、メンバーが入れ替わり、大学生になるうちに、M!LKでいられていることの奇跡や、こんなに楽しいことが仕事になるなんて! と、その素晴らしさに気づいたんです。だからいまも、いい意味で仕事をしている感覚がないんですよ。ただ楽しく一生懸命取り組んでいるものが、僕にとってのM!LKなんです。
――たしかに、結成は2014年と考えると、EBiDANで言えば、M!LKは古株に入りますよね。
そうなんです。DISH//さんや超特急さんが結成された直後に僕と仁人が、いまはないグループに入って、その後、M!LKのメンバーになったから、かなりの古株なんです。なので、「EBiDANと言えばM!LKだよね」って誰からも認めてもらえるくらい、EBiDAN全体も引っ張って、盛り上げていける存在になりたいなと思っているんです。今回のメジャーデビューは、その第一歩になったんじゃないかなと。
――塩﨑さんはM!LKに加入して7年と考えると、中学生から大学生をM!LKとして過ごしてきたこととなりますよね。M!LKのメンバーとして、どう成長したと思いますか?
考え方が大きく変化しました。M!LKのなかで、僕が一番変化したんじゃないかなと思うんですよ。先ほども言いましたが、最初は習い事感覚だったので、レッスンも休憩時間のお菓子が楽しみだったくらいで(笑)。でも、最近のリハーサルでは、もっと追い込まないとダメなのではと思うこともあるんです。もし昔の自分のようなメンバーが居たら、「ちゃんとやろうよ!」って怒っちゃうかもしれないですね(笑)。
●期待してもらっている分、全力で頑張らないとっていう気持ちになります!
――あはは。人間的にかなり成長したんですね。
はい。ビクターでメジャーデビューさせてもらうことが決まったときも、より迷惑をかけないようにしなくちゃと思いましたし、逆にいいことをすれば、ビクター全体に貢献ができると思ったんです。そう考えると、背負っているものが年々大きくなってきているなと感じますね。それはうれしい反面、頑張らなくちゃいけないというプレッシャーでもあるんです。でもすごくいい刺激となっています。
――全てがちょうどいいタイミングだったのかもしれないですね。
そう思います。さらに、周りのスタッフさんのおかげでよりM!LKが好きになったんです。僕たちの周りのスタッフさんたちは、ずっとM!LKを好きでいてくれるんですよ。それが伝わってくるからこそ、うれしくてついつい頑張っちゃうんです。期待されている分、絶対にお返ししなくちゃって思いますし、期待してもらうと、人って変わりますよね。ちょっと、頑張り過ぎちゃうところもあるんですけどね。
――その期待に押しつぶされそうになることはありますか?
基本的に負けないです。絶対にいいものを作ってやるという気持ちで戦っているので、負ける気がしないですよ。……でも、一度、ライブについて本当に考えすぎて眠れない日が続いたことがあったんです。映像が決まるくらいになってきたタイミングで、詳しい構成を考えなくちゃいけなかったんですが、大学に通っていたこともあり、課題も忙しく、パンクしそうになってしまって…。一度寝ようと思ってもずっとぐるぐる考えちゃうから、すぐに目覚めちゃうんです。しまいには夢にまで出てきてしまって!
――かなり追い詰められていたんですね。でも、そうやってつねにトライ&エラーを重ねているんですね。
そうですね。そういった面で追い込まれることがあっても、歌などの面では他のメンバーがサポートしてくれて、安心して任せられるので、全部が全部プレッシャーを感じることはないんです。そこはすごく助かっていますし、だからこそ頑張れているんだと思います。
●ライブを褒めてもらえることが何よりもうれしいし、いまの僕の生き甲斐です!
――となると、ライブを褒めてもらえることが一番うれしいのでは?
本当にそうなんですよ! ライブが終わった後や、取材していただく方、ファンのみんなにライブを褒めてもらえると、心の底からやっていてよかったって思えるんです。そこで褒めてもらえることが誇りだし、原動力になっているんです。僕のいまの生き甲斐ですね。
――自分が演出したライブで、大好きなメンバーが輝いているのは、本当に夢が叶っている瞬間になりますよね。
はい。一番いいことをやらせてもらっているなと感じています。なので、来年のパシフィコ横浜でのワンマンライブが、いまから楽しみなんです!
――そこも塩﨑さんが演出をされるんですか?
はい! いまからコンセプトを考え始めています。まだ準備をする段階ではあるんですが、この後に会議があり、セットリストやセットを決めるんです。さらに幕間の映像もどうしようか考えていて…。会場も大きいですし、気合いもかなり入っています。他のメンバーもスタッフさんも、かなり力が入っているので、ぜひみなさん遊びに来てもらえたらうれしいです! 楽しみにしていてください!
塩﨑太智(しおざきだいち)●2000年9月11日生まれ、和歌山県出身。趣味は、映画鑑賞、音楽鑑賞。特技はアクロバット、ダンス、器械体操。映像作品や舞台で俳優としても活動中。
M!LKでの担当カラーは「サファイアブルー」。特技のアクロバット、器械体操を生かしたパフォーマンスが得意。HP→https://sd-milk.com/
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