7月からスタートしたlyrical schoolのメンバーhimeの連載「社会人でびゅ〜!」。長きにわたる学生とアイドルの両立生活を経て、今春大学を卒業し、晴れてアイドルラッパーとして社会人デビューを果たした彼女が、立派な社会人アーティストになるべく奮闘します! himeのことを”面倒見の良いギャル!”と語るアイドルやアーティストの振付師として活躍中の竹中夏海さんをゲスト迎え、アイドルの心と身体のことについてたっぷり話してきました。
取材&文/東海林その子 撮影/佐野円香
――竹中先生はアイドルからの相談を受けることが多いかと思いますが、アイドルとメンタルケアについてどう考えていますか?
竹中 これまで振付師として現場を見たり、本人たちの声を聞いて、こういうケアがもっとほしい、必要だなと肌感覚で思っていたことがあって。それで私は体のこともケアしつつ、心のこともフラットに相談できる、アイドル専門のジムみたいな場所があったらいいなと思っていたところだったんですよ。著書である「アイドル保健体育」という本のなかで、「アイドルと生理」「アイドルと身体作り」「アイドルと摂食障害」「アイドルと性教育」と章立てて、専門の方にいろいろお話を聞いているんですけど、その中でどの先生も話していたのは、問題提起もできていてどう解決したらいいかもわかっている。だけど病院に行ったり、専門の人に会うのって、特に若い世代にはハードルがすごく高いよねって。
hime うん、高いですね。
竹中 それをどう調べていいかわからなかったり、まだ我慢できるんじゃないかと思っちゃう気持ちは私もわかるんですよね。となると、「その症状だったらちゃんと専門家に診てもらったほうがいいよ」とか「この婦人科がおすすめだよ」と架け橋になる場所がひとつでもふたつでも、いくらでも、あればあるほどいいと思うんです。「痩せなきゃダメ」と思い込んでいたとしたら「自分にあった体型、体重があるんだよ」と言われるだけでも違うし、ただ話を聞いてもらうだけでもいいという場合もあるだろうし。だから今日himeちゃんの話を聞いて、やっぱりそういう場所が必要だよなと思いましたね。
――女性は生理など、体調がメンタルに影響することも大きいですよね。若い頃はPMS(月経前症候群/月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で人によっては鬱に似た症状やイライラ、腹痛などが出ることも)で気分が落ち込んだり、体調が悪くてもどうしていいかわからないことも多いですし。
hime そうなんですよね。私も体調が悪い日があってもスタッフが男性ばかりだし。デリカシーなさげな人が多いからなかなか身体的な悩みは言えないし(笑)。
竹中 男子校ノリなんだよね(笑)。
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