2022年12月20日に放送されるコント番組『LIFE!冬1』(NHK総合)。季節ごとに放送され、回ごとに出演者が変わる今番組。2022年の最後の放送となる今回は2回目の出演となる吉岡里帆、初出演の鈴鹿央士が登場!
TV Bros.WEBでは吉岡里帆への独占取材が実現! 2019年3月に放送された「みんな大好き!バカヤロわかな先生」を今回3年ぶりに演じる彼女が、コント収録の裏話とともに、引っ張りだこだった2022年を振り返っていただきました。
取材・文/編集部
撮影/倉持アユミ
【番組情報】
『LIFE!冬1』
NHK総合
2022年12月20日
午後10:00〜午後10:45
公式Twitter(@nhk_life_comedy)
公式サイト
目次
20代最後の年となる2022年を振り返って…
━━2022年はドラマ3本、配信ドラマが1本、映画3本、主演舞台1本、レギュラー番組が2本、12月頭にはシンガポールで開催されたイベントにも出席されていて、大忙しだったと思います。
私にとって今年は二十代最後の年でしたし、オファーをもらえることは本当にありがたいことなので、オファーをいただいてる仕事はできる限り受けたいと思っていたんです。それに「今だからできることがあるんじゃないかな」とも感じていたので、今年は「燃えるように仕事をしよう!」と思って(笑)。本当にあっという間の一年でした。
━━『ガンニバル』で共演されていた柳楽優弥さんが「吉岡さんがいつも笑顔でいてくれるから、みんなも『頑張ろう』と思える」とお話しされていました。本日のコント収録の様子においても、疲れた様子を見せずに笑顔でいたのが印象的でした。
全然そんなことないです(笑)。今日の収録でも体力が落ちているのを感じましたし…。じろうさんと雪合戦をするシーンのリハーサルでは実際の雪ではなく、投げるフリだけだったのですが、それだけで私は息が切れちゃって。じろうさんは平気そうだから「やばいやばい!」と思っていました(笑)。
それに私、同時進行が結構苦手で…。今回の収録でも『LIFE!』のセリフとかキャラクターのことを考えることに脳のエネルギーをほとんど持ってかれちゃうので、他の番組のアンケートのような、期限があるものもギリギリまで手つかずになっていることもあって。だから色んな仕事をやらせてもらえているのは、マネージャーさんがサポートしてくれていることが本当に大きいです。それに、自分が「好きだな、やってみたいな」と純粋に思える仕事に挑戦させていただいているということも、頑張ることができる理由だと思います。
━━そんなお忙しい中で、3年ぶりの『LIFE!』の収録を終えられてみて、今どんなお気持ちですか?
やっぱり『LIFE!』はコント番組としても他にない面白さがありますよね。「〜人生に捧げるコント〜」というサブタイトルがついていますが、実際に放送されるコントを見て「その通りだな、すごくいいな」と思っていたんです。
今回放送されるコントも、誰しもが人生のどこかで会ったことがあるような、その時々の時代性を表しているから、笑えるのはもちろん、心に刺さってくるものでもある。その両方の面を含んでいることが、本当に凄いなと改めて思いました。自分がそういう仕事に関われることはとても嬉しくて、『LIFE!』に呼んでもらえると誇らしい気持ちになります。
『相棒未満 ①〜③』
©︎NHK
▲刑事歴30年のベテラン刑事・ジョー(演:塚地武雅)は、新たなバディとして、新人刑事・佐久間(演:吉岡里帆)と組むことに。命を預けあうコンビとして、ジョーは親睦を深めるべく気さくに接するが、佐久間はさりげなく距離を置こうとする。
━━今回、吉岡さんは3種類5本のコントに出演されます。まず三部作で構成される「相棒未満」シリーズは、仲良くしようと接したら微妙に距離を取られる時の切なさがあらわれているコントです。
決して「嫌い!」と意思表示することはないけど、距離感をずっと保って、もう一生縮まる気がしない。それが絶妙なんですよね。塚地さんとも「微妙に“あるある”だから切ないよね〜」とお話ししていました(笑)。
以前にマネージャーさんがお話しされていたんですけど「自分が後輩だったときは『これ良かったら、いる?』と言われたら、要らないものでも『いります!ありがとうございます!』と答えて受け取っていたけど、最近の子は要らないものは『いらないです』とハッキリ言うんだよね〜。それがめちゃくちゃ今の子っぽい」と言っていたことを思い出しました。誰しもが誰かにされたことがある、したことがあるかもしれないコントですよね。
━━吉岡さんは先輩からグッと距離を縮められてきたら、いかがですか?
私は先輩が歩み寄ってくれると嬉しいんですよね。ジョーさんみたいな方は「すごく優しい先輩だな」と思います。
━━では後輩から距離を取るような対応をされたら、どうされますか?
そういう後輩がいたらか〜。う〜ん。……そういう時もあるよねと思うかも(笑)。
━━傷つかないんですね。
踏み込まれたくないのかな?と悟ったら、私も深入りせず、適度な距離を保つと思います。
『みんな大好き!バカヤロ わかな先生
―スキー合宿編―』
▲学校のマドンナ的存在である養護教諭・わかな先生(演:吉岡里帆)。修学旅行で訪れたスキー場を舞台に、生徒(演:鈴鹿央士)や教師(演:じろう)、校長(演:内村光良)など、次々にアプローチしてくる男性たちを翻弄する。
━━2019年に放送された「みんな大好き!バカヤロわかな先生」が3年ぶりに帰ってきました。
3年前に演じたあのキャラクターを「面白い!」って思ってくれた方がいたんだなと思うと、前向きな気持ちで楽しく演じられました。
━━吉岡さんが魅力的に演じるので、わかな先生がモテるという設定にも説得力を感じます。
ありがとうございます(笑)。「モテる」とか「アプローチをかわすのが上手い」というのが行き過ぎて、わかな先生からはちょっと狂気すら感じますよね(笑)。その表裏一体なところがめちゃくちゃ面白くて、それを体現したキャラクターを私から発掘してもらえたことはすごく嬉しいです。
━━確かに。シソンヌ・じろうさんが演じる教師とわかな先生がいちゃつきながら雪合戦をするシーンなんて、わかな先生の怖さが垣間見えますね。
あれこそ演出の妙ですよね(笑)。台本でそのシーンを読んでいたときはあんな風に途中で突然、本気の顔になるなんて全く考えていなくて、めちゃくちゃ可愛く投げようと思っていたんですけど、監督から「ここまでみんなのキャラが強いから、全然成立するのでやってください!」と言われて頑張りました(笑)。
━━あのコントは前回同様、吉岡さんの負担が大きいコントですよね。めちゃくちゃ長いノリツッコミというか。
そうですね。ずっと一人で喋って、相手を引っ張って、一人でツッコミを入れて(笑)。やりがいがあります。
でも昨日は緊張して眠れなくて。今日も食事が喉を通らないくらいドキドキしていました。わかな先生を演じるのは、正解がないというか。何通りもやり方があると思うので、難しいんですよね(笑)。
━━タイプの違う3人の男性のアプローチをかわしていくわけですからね。ただ、わかな先生が駆使する、あのアプローチのかわし方を実生活で使いこなせたら便利なのでは?
う〜ん。でも、わかな先生ってコントで見るから笑えると思うんですけど、実際にいたら結構怖いと思います(笑)。だから、わかな先生は今回演じたコントの中で一番ファンタジーですね。
『顔出しNG』
▲舞台はとある音楽番組。女性MC(演:吉岡里帆)を中心に、ひな壇に座るのは目元を隠したアーティスト、覆面で顔全体を隠した3人組バンドなど、近年増加中の素顔を隠しているミュージシャンばかり。そんな中で唯一顔出ししているのはデビュー40周年を迎えるベテラン歌手・杉山春人(演:内村光良)が肩身狭そうにしたまま番組が進んでいくが…。
━━吉岡さんが演じるのは音楽番組のMCです。番組が進行していくうちに、一人だけ顔出ししている杉山の肩身が徐々に狭くなるコントです。
その四面楚歌の状況で、追い込まれていく時の内村さんの表情が本当にすごかったです。一つ一つの表情に哀愁と説得力があるから、内村さん以外全員、悪人に見えました。私もMCを演じていて苦しかったです。
━━吉岡さんが演じるMCの進行も杉山を苦しめているような…。
私が演じる司会者は割とライトな気持ちで進行していると思うんです。気まずさを感じてはいるけど、番組の進行が一番大事だからそこに徹しているタイプですね。
━━悪気はないんですね。
このコントは全員悪気がないからこそ切ないですよね(笑)。私が演じるMCは相手の気持ちに影響されてしまって、なんとも言えない気分になる。巻き込まれ型のキャラだな〜と思いながら演じていました。
【Profile】
吉岡 里帆(よしおか・りほ)
●1993年、京都府生まれ。2022年は主演映画『ハケンアニメ!』などに出演。12月28日から出演するドラマ『ガンニバル』がディズニープラス スターで独占配信開始。2023年1月15日に写真集『日日』が発売予定。
TV Bros.2023年2月号が
12月27日発売!
吉岡里帆さんは2022年12月27日発売のTV Bros.2023年2月号にも登場!サイン入りフォトの抽選プレゼントもあるのでお見逃しなく。
■ECサイト
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タワーレコード honto
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