ラジオで起こったキュンな出来事【2021年7月号ラジオコラム】

TV Bros.WEBでは、カルチャー特集の1つとして「ラジオ」にも注力します。まずは24時間ラジオを聴き続けるラジオコラムニスト・やきそばかおるによる、胸キュンなラジオコラムをお届けします。

プロフィール

やきそばかおる●山口県生まれ。ラジオコラムニスト、インタビュアー。TV Bros.をはじめ、さまざまな媒体でラジオに関する取材、執筆を行う。

https://twitter.com/yakisoba_kaoru

ラジオで起こったキュンな出来事

文/やきそばかおる

私は好きなものの話をする時、早口になります。例えばラジオの話をすると、いつもの3割増で口数が増えます。逆に言えば、ラジオ以外のことを話す時は余計なことを言わないように「そ〜〜っと」喋ります。普通の話をしている途中でラジオの話に突入すると、急に別の人とすり替わったように見えるそうで「キョトン」とされることがしばしばあります。

7月に始まったテレビドラマ『お耳に合いましたら。』(テレビ東京)はラジオとポッドキャストに興味がある人にはたまらない作品です。主人公は漬物会社「まつまる漬物」に勤める会社員、高村美園(伊藤万理華)。あるプロジェクトでプレゼンをすることになり、喋るのが苦手な彼女はスキルアップを図るため、ポッドキャストに挑戦することにします。

高村はもともとラジオが大好きで学生時代は投稿をするほどハマっていたものの、聴くのと喋るのとでは大違い。初めてスマートフォンに向かって音声を収録する時も緊張でオドオドオドオドするほどです。喋る練習を兼ねて自分が大好きな“チェンメシ”(松屋や餃子の王将のようなチェーン店の料理)の魅力を没頭して喋ってみたところ、自分が好きなものについて話す楽しさに見事にハマるところから始まります。

劇中には毎回、吉田照美、やついいちろう、クリス・ペプラーらが「レジェンドパーソナリティ」として登場します。彼らは高村の成長の鍵を握っています。ドラマを観れば、ラジオで喋っている人は喋り始めた時のワクワク感が蘇り、これからポッドキャストに挑戦する人にとってはポッドキャストで配信する時の参考になると思います。初回では、好きなものの魅力を正直に伝えることの大切さを伝えていました。果たして今後の展開はいかに…。

 

高村は好きなチェンメシに向かって「好き」と言っていますが、「好き」を告げる対象が人間だったらガチガチに震えるから不思議です。

去る7月7日(水)。時刻は午後11時40分をまわり、あと20分で七夕が終わるという頃、ABCラジオ『近藤夏子と北村真平のよなよな…』(毎週水曜午後10・00〜深夜0・30 ※以下『よな水』)では全リスナーをキュンとさせる出来事がありました。 

それは『よな水』の人気コーナー「おてドキクロストーク」でのこと。このコーナーは悩めるリスナー「なやみニスト」と、アドバイスを送りたいリスナー「こたえニスト」(両者の出場希望者はあらかじめメールで募集)を電話で繋ぎ、あるリスナーの悩みを会ったことがない別のリスナーが悩みを解決するという企画です。シンガーソングライターの近藤夏子さんとABCアナウンサーの北村真平さんは見届け人としてその様子を見守り、時にツッコんだり、補足のアドバイスをします。

この日のなやみニストは大阪の大学に通う18歳の女性。同じ大学に気になる男性がいて、その人は大のラジオっ子。自己紹介の時にそのことが分かり、女性が意中の男性におすすめの番組を聴いたところ『よな水』を教えてもらって聴くようになったと言います。そして「その人ともっと距離を近付けるにはどうすればいい?」という相談を番組に送り、電話出演を果たしました。

「よくぞ、この番組を勧めてくれた!!」(近藤さん)

「甘酸っぱくて奥歯からヨダレが出てきた!」(北村アナ)

とふたりとも大はしゃぎ。リスナーのツイートも急に賑わい始めました。

この相談にアドバイスを送る“大役”として白羽の矢がたったのは49歳の男性リスナー。いかにも“おっちゃん”という口調です。おっちゃんは、

「娘よりも年下やないか…」

と動揺するものの「共通の話があるだけでも非常に良い」と背中を押します。私がアドバイスをする側になっていたとしても同様のアドバイスをすると思います。逆に言えば、青春時代がもはやセピア色になってきている私にとって、これ以上の良きアドバイスのストックを私は持っていません。

なやみニストはその相手のことがどれほど好きなのかを話しました。誰もが「うまくいけばいいね」と祈り、10分以上が経過してそろそろコーナー終了…という空気になりかけた時のこと。スタッフから北村アナに一通のメールが手渡されました。一拍置いて、

「あ!」

思わず声を出す北村アナ。その反応から「まさか!」という期待と緊張感が走ります。

北村アナは「たった今、ラジオネーム〇〇さんからメールが届きました」と告げると、ゆっくりと本文を読み始めました。

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