俺たちはクズじゃない芸人座談会【OWARAI Bros.WEB版】

クズ芸人として注目を集める岡野、山添、酒井と、クズから足を洗った和田。大いに盛り上がった『OWARAI Bros.』での座談会から、こぼれ話をお届けする。

※『OWARAI Bros.Vol.3-TV Bros.別冊お笑いブロス-』(2021年11月9日発売)に掲載されたインタビューの未公開バージョンです。長編は本誌でご覧ください。
※本記事は1カ月限定配信となります。

企画・構成=竹村真奈 取材・文=高本亜紀 撮影=大槻志穂

岡野にクズの心得を教えてもらった


――みなさんには『OWARAI Bros.』にて、クズじゃないと思うエピソードをあれこれとお話いただきました。今、バラエティ番組での共演も多いですよね。

山添 寛(以下、山添) 今、我々が呼ばれているクズ系の仕事の土壌を何年も前から耕して作ってくれたのが、岡野代表。そういう意味で、恩を感じてますね。

――それでいうと、山添さんはケイさんとコンビを組んだ当初、クズだと明かしてなかったですよね?

岡野陽一(以下、岡野) たしかに言ってなかったよね。

和田まんじゅう(以下、和田) そうだった。

岡野 『うちのガヤがすみません!』(日本テレビ系)で初めて言ったんだっけ?

山添 そうです、そうです。番組内で、ケイさんにお金を借りてるって暴露されることになって。その日、一緒やった岡野に「とうとう僕のクズの部分が明るみになるよ。ちょっと不安だよ」って相談したら、「大丈夫だ。たまにDMで殺害予告が来るくらいだから」って励ましてくれました。

岡野 それだけ耐えられれば、悪い仕事ではないからってな?

山添 はい。クズとしての心得をだいぶ教えてもらいました。

和田 なんだよ、それ。ふたりとも、いい話みたいに言うなよ(笑)。

岡野 あはは! 山添は仕事で一緒だと心強いですよ。この人は絶対、自分がスベらないようにする汚い人間なんだけど、一緒に出るときはチームみたいな扱いが多いんです。だから、山添が自分をスベらないようにしてくれることで、僕もスベらなくなるからすごく楽で。

和田 たしかに山添は身を守る能力が高い分、一緒にいると安心感があるよね。

岡野 けど、あんなに不安がってた山添が、こんなふうになるとは思ってなかった。どんな仕事でもできるタイプなんだろうね。

和田 こういうタイプって、普通70~80点くらいしか出さないじゃん? こいつは120点出せるところがすごいんです。ちゃんと跳ねるんだよね。

酒井貴士(以下、酒井) 言われてみれば、たしかにそうですね。

和田 でしょ? 本当はあんなに跳ねちゃダメなんだって。かわいげがなくなるのよ。

山添 和田さん! なぜ跳ねられるか不思議でしょ? なぜなら、僕が独身だからですよ。守るものがないからなんです!

岡野 けど、性根は治らないから、和田さんもどこかで爆発するときがきっと来るんじゃない?

和田 それ、怖いよね。今はなんとかやりくりしてるけど。

お金はえらい人が印刷されたただの紙切れ


――和田さんはすでに足を洗われたとのことですが、ほかのお三方はクズというよりお金にルーズというイメージがあります。

岡野 そうかもしれないですね。みなさん、お金は価値が高いものだと思ってるかもしれないですけど、僕らにとってはえらい人が印刷された、ただの紙きれなんですよ。世の中において価値を統一しなきゃいけないからお金というものが生まれただけであって、実はそこまで大切なものじゃないんです。

酒井 たしかにそうですね。

山添 普通の方と話してたら、ちょこちょこ思考を変えられそうになるんですけど、岡野代表と話すと頭が整理されます。

岡野 そうだろ? 

山添 はい。もう代表以外と会いたくないです。

岡野 定期的に会おう!

和田 いやいや、お前が岡野に思考をズラされてんだよ(笑)。

岡野 ちょっと聞いてよ。パチンコとか競馬で10万円負けたとしましょう。そんなとき、「なんでそんなものに大金を使うのはわからない」って結構言われたりしますけど、冷静に考えてみてくださいよ。1日やって、僕らはお金しか失ってないんです。……意味わかります?

和田 どういうこと?

岡野 世の中にはその1日で友情を失った人もいますし、信用を失った人もいる。けれど、我々はお金だけしか失ってないんです。これがいかに幸せなことなのか、お金がいかにどうでもいいものなのか。……わかりませんか?

酒井 その通りでございます!

――話が随分とうさんくさくなってきました。

山添 あははは! 僕らも好きなことをするためにお金は必要としているところはあります。けど、たしかにお金に縛られてはないかもしれないですね。もしこの座談会を読んでお金に縛られるのがイヤになった方は、ぜひ僕たちに預けていただければ。悪いようにはさせません!

和田 そっちに持っていくの、やめて! マジでお前らにはついていけないわ。

岡野 あはは! まあ、和田さんは卒業してから長いもんね。

和田 3人と俺は次元が違う。すごすぎる……勝てないわ。


和田まんじゅう(ネルソンズ)

1985年9月20日生まれ、島根県出身。東京NSC14期生。2010年、青山フォール勝ちと岸健之助とネルソンズを結成。2018年『NHK新人お笑い大賞』決勝進出。YouTube『【公式】ネルソンズチャンネル』配信中。

山添 寛(相席スタート)

1985年6月11日生まれ、京都府出身。東京NSC14期生。2013年山﨑ケイと相席スタートを結成。10月よりさらば青春の光YouTubeチャンネル内でインディアンス田渕とともにラジオ『激イタ珍道中』配信中。

岡野陽一

1981年11月29日生まれ、福井県出身。お笑いコンビ、巨匠として活動し、ピン芸人に。2019年『R-1ぐらんぷり』決勝進出。クズキャラとして地位を築く。毎週土曜日、空気階段・鈴木もぐらとともにYouTube『くずパチ』配信中。

酒井貴士(ザ・マミィ)

1991年6月1日生まれ、東京都出身。お笑いトリオ、卯月として活動し、2018年より林田洋平ともにザ・マミィ結成。2021年『キングオブコント』準優勝。
YouTube『ザ・マミィ Official YouTube Channel』配信中。

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TV Bros.編集部
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